見出し画像

"心ではアーティスト"の成人式

この週末は、三連休。月曜日が成人の日のため。今年は、とくに関東の1都3県では、緊急事態宣言をうけて、成人式の式典などは開かれないことが多いみたいだ。人生に一度きりしかない成人式。式典はともかく、晴れ着を着て、旧友と会う貴重な経験が得られない新成人を、とても気の毒に思う。

わたしは、最初のnoteで書いたように、個人のウェブサイトを持っている。運用サーバはレンタルサーバからtumblrに変えたけど、ドメイン名はずっとartist-at-heart.comのままだ。このドメインを取得したのが、20年前の今日、2001年1月9日だった。

そう、早くも20周年。わたしのウェブサイトは、人に例えると、成人式を迎えるということになる。あっという間だ。

これは古くからのMacユーザーにしかピンとこない話かもしれないけれど、あのボンダイブルーの半透明なiMacが登場したのが、1998年。二枚貝みたいなiBookが出たのが、2000年。2001年1月のOSは、まだMac OS Xが出る前のMacOS 9だった。

20年前のドメイン取得時、わたしはまだ大学院生。大学のサーバに、一応自分のスペースが割り当てられていた。そこには、大学の課題や研究のデータを保存することはできても、割り当てられた容量には限界があったし、共用サーバゆえに、機能的な制限も多かった。

その5年ぐらい前から、インターネットが一般に普及しはじめ、ほどなく個人による情報発信もされはじめていた。プロバイダが、ユーザ用のスペースを提供したりして、電子掲示板などが流行っていた時代。わたしは、大学のサーバ内に、音楽やら天文やら外国語やらの好きなことについて書いた文章を載せていたのだけど、デジタル・アーカイブを作って、趣味の油絵や素描の作品を本格的に紹介したいと考えていた。すでにボンダイブルーのiMacを買って、作品の写真をスキャンしてデジタル化していた。

個人ホームページを拡充するのに、さすがに大学のサーバを間借りし続けるのには気が引ける。そもそもポートフォリオにするのなら、断然オリジナルのアドレスが良い。そういうわけで、独自ドメインを取得して、そのドメインをレンタルサーバに割り当てて、本格的に個人サイトを作ることにした。今で言うセルフブランディング。もっとも収益化なんてまったく考えていなかったのだけど。

サイト名は、Artist at Heart。心ではアーティスト。もちろん、ArtとHeartは韻を踏んでいる。わたしは、美術の専門教育を受けたわけではないし、その業界につながりがあるわけでもない。そんなわたしの個人サイトを、アーティストのポートフォリオみたいにするのは、ちょっとおこがましいかな、という遠慮があって、「at Heart(=心では)」とつけた。

とにかく、遠慮がちに名乗ったわたしの個人サイトは、そのままのドメイン名artist-at-heart.comで、20年前の今日、船出した。じつは、よく似たドメイン名をもつ企業と間違えられたことが何度かある。ドメイン名を譲ってほしいと連絡があったこともある。それでも、そのまま地味に運営し続けて、20年になった。

運営開始20周年の節目。ふと、名ばかりのアーティストのウェブサイトで良いのだろうかと思う。セルフブランディングの視点で考えたら、ウェブサイトでアピールすべきはわたしの作品というよりわたし自身か。わたしには、絵を描くだけではない得意分野がいくつもある。"成人"した個人サイトが、成熟して何かを生み出せるようにするには、もっと変えていくべきところがありそうだ。

例年とはちがう成人の日の週末。偶然、わたしのウェブサイトのドメイン名も成人式。それに気がついたら、"成人"後のウェブサイトのあり方、わたし自身の今後の生き方まで、いろいろと変えていけるかもなぁ・・・なんて思えはじめた。まずは、このドメイン名20周年記念日に、残せるなにかとして、noteにしたためておいた。あ、ウェブサイトにもnoteで書いてること、紹介しておかないと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?