昔から旅をしていたんだ

はるかはるか昔に
ボクは生まれた

当時は国と国の境界線が
とてもゆるくて
人びとは歩いて
世界中を旅した

ボクも世界中を
旅した

砂漠を越え
山脈を越え
海を渡り

いろんな国の人びとに
声をかけられた

最初は何て言われてるのか
わからなかったけど

その国の言葉を覚えるのに
そんな時間はかからなかったさ

その国の人びとが
ボクを愛してくれたからね

愛があれば
言葉の壁なんて
軽々と越えられるんだって
その時わかったよ

いろんな国に行ったさ
今で言えば
イタリア
ネパール
ポーランド
トルコ
チェニジア
アルゼンチン
インドと
ロシアに
韓国
日本

それぞれの国で
ボクの呼び方は違うけど
どんな国の人たちも
ボクのことを愛してくれた

ボクは今でも
旅を続けているよ

昔も今も
旅人は多いからね

ボクを食べて
美味しいと思ってくれた人が
ボクを母国に連れて帰って
その国に紹介してくれるんだ

日本には
世界に散らばったボクが
一番集まっているんじゃないかな?

ボク?
日本では餃子って呼ばれてるよ

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