この週末は、高知にあるsieniでのポップアップで店頭に立っていた。

お越しくださった方、ありがとうございました！

そして、四国での初の常設の取扱店が決まった。嬉しい！

今回のポップアップイベントは、Yuta Matsuokaというブランドと合同での開催となった。私自身も今回このブランドの服を結構購入し、またデザイナーの松岡さん、sieniの須藤さんと面白い情報交換ができたので、çanomaを高知のお客さんに紹介できただけでなく、私にとっても意義深いイベントとなった。

私はアパレルのデザイナーの知り合いがそこまで多くないので、こういった形で話をする機会は大変貴重なものとなった。香水との共通点や相違点が色々と見つかり、とても興味深かった。

彼らと話している中で、「ファッションにおけるデザインは、“かっこよさ”に対するコンプレックスが多分に反映されている」という主旨の発言があった。デザインにはデザイナーの「理想」が投影されており、それは自己という「現実」とのギャップを埋めることがクリエーションのモチベーションになっている場合が往々にしてある、ということのようだ。

私のような香水クリエーターにおけるそのモチベーションは何かと考えてみた時に、過去に書いたこちらの記事のことをふと思い出した。

一部を引用する。

つまり私は、私自身における性の「理想」と、私が持つ男性性という「現実」とのギャップを埋めるべく、香水を纏い、そして作っているかもしれない、ということをここでは言わんとしている。

そういえば私自身、ファッションと香水において、それらにおける性差をどのように定義するかという話を一旦無視すると、「女性らしいファッションに女性らしい香水」、「男性らしいファッションに男性らしい香水」というコーディネートはあまり好まない。それはファッションが視覚的に規定する「性」に対し、嗅覚というアプローチでその人の「実際の性」により近いものへと調整する役割が、香水にあるように考えているからかもしれない。

対象は違えど、「現実」と「理想」のギャップを埋めるためにクリエーションがある、というスタンスは、ファッションと香水に共通しているように感じた。

デザイナーの松岡さんとは、それ以外にももっと面白い話をしたのだが…松岡さんの“イメージ戦略”に支障が出るようなので、ここでは割愛。彼のクリエーションも素晴らしいが、それ以上に素敵な人柄であることだけを、ここでは記しておきます。

それにしても、高知はご飯が美味しい。どこで何食べても美味しかった。

また近いうちに来たいなぁ…

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