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役に立つ、立たない、のその先へ

世の中の人は大きく2つに分けることができる。香水が好きか、香水が嫌いか、だ。その中間にいる人はごくごくわずかである。

相反する意見を持った2つのグループの宿命として、この「香水が好き」派と「香水が嫌い」派の間には常に争いが巻き起こっている。前者の主張は「なぜ香水を使わないんだこんなにいいものなのにプンスカプンスカ」で、後者のそれは「なぜ香水なんてクサいものをわざわざつけるんだプンスカプンスカ」である。両者は平行線を辿るばかりで理解し合う日は訪れ得ない。

こういった不毛な議論が生まれる背景には、その「有用性」が1つの焦点になっていることが挙げられる。彼ら彼女らは往々にして、「香水は有益なものである」という主張、あるいは「無益、ましては有害ですらある」という主張から議論を始めようとしているのだ。

私は常々、香水を使うか使わないかは各人が判断することであり、それをその有用性とともに議論をしたり、あるいは「使うべきだ」または「使ってはならない」という同調圧力で制御するものではない、と考えている(参考までに、過去書いた記事を下に掲載する)。


先日熱海で購入した朝永振一郎氏の『鏡の中の物理学』という本の中に、先述の内容に関して共感できることが書かれていたので、こちらに引用する。

つまり、科学の本質というのは、生活をよくするとか悪くするとか、そういう次元と別な次元の価値あるいは、少なくとも意味をもっているのではなかろうか、そういう、よくするとか悪くするとかいう観点とは別の方向にむいているような意味があるのではないか、という、そういう問いの出しかたがあるわけですね。
(中略)
で、そういう立場に立ちますと、科学というのは人間を幸福にしてくれるから、ぜひしっかりやってください、などと言われると、ちょっとありがた迷惑な気がいたします。逆にまた、科学というものは悪いものだからよしなさいと言われても困るので、私どもは第三の、人間はなぜ科学というのをやるのかという、第三の理由づけを見出したいと思っているのです。

朝永振一郎『鏡の中の物理学』

私はまだこの本を読み出したばかりなので、朝永振一郎氏が科学をやる第三の理由として何を見出したのかはわからないが、香水に携わる私たちは、きっと朝永振一郎氏の主張するように、香りを作る「第三の理由」をきちんと世に提示するべきなのだろう、と強く感じた。


私たちはなぜ香りを作るのだろうか。なぜ香りを身に纏うのだろうか。

さあ、みんなで「第三の理由」を探しに行こうではないか!役に立つ、立たないの、その先へと!


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