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沖縄たび日記:死の地下壕と輝く海

10/11(日)曇晴、今日のテーマは南部の戦跡巡り。沖縄には何回か来たことあるけど、歴史的な場所といえば首里城くらいしか知らなかった。今年は戦後70年とか普天間基地の移転問題とかあるし、行くなら今でしょってことでまず訪れたのが旧海軍司令部壕。地下陣地っていうから谷間みたいな場所かと思ったら、入り口は辺りを見晴らせる高台の上にあった。暗い通路を降りて行くと蟻の巣みたいな通路が縦横無尽に張り巡らされ、幕僚が自決した時の手榴弾の破片が残る部屋が現れる。司令官が自決前に打った電報には、“沖縄県民 斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ” とあったそうな。

明るい地上に出てホッとする間もなく、次の目的地ひめゆりの塔/平和祈年公園に向かう。ひめゆりは、戦前のモダンな女子ライフ(セーラー服を着て英語を学びジョンウェインの映画を観たりとか)と地獄の戦場のコントラストが強烈で、ここでもまた地下壕で多くの命が途絶えた。どんな戦争も悲惨だけど、地上戦で追いつめられたあげく土の下で殺されるなんてホント勘弁だわ。。

ヘビーな巡礼のあいまに、海沿いのもずくそば屋「くんなとぅ」でランチ。もずくを練り込んだそばやジューシーがうまいけど、なによりテラス席から見るターコイズブルーの海に癒される。生命の海と死の地下壕が隣り合わせにある不思議。

戦跡巡りのあとに、琉球王国最高の聖地 "斎場御嶽"(せーふぁうたき)に立ち寄る。鳥居も偶像もない、岩石と木草と土だけの空間。あ、空と海もあるから、祈りを捧げる対象に不足はないか。世界遺産になったせいか休日は人がいっぱいだから、ここは平日の早い時間にでもまた行きたい場所です。

つづく

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