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a piece of cake 家のパーティで一つだけケーキが残った、さあ、どうする?

今日はだれでも好きなケーキのお話・・・私の元生徒さんに起こったお話です。舞台はガーナ、彼女の家のパーティでケーキが一つ残ったのです。あなたならどうします?

彼女は家のお手伝いさんに持って帰っていいから、とあげたのです。これっていいことでしょうか?

日本ではどうってこともないことなのに、この行為により予期せぬことが引き起こされることになりました。そのお手伝いさんは次のパーティでも自分用に余分を買ってくるようになったのです。

文化の違いをまざまざと見せつけられた私の元生徒は、何か残っても、それ以来「あげる」とは言わず、ごみ箱にそれを捨てるようになったとか。ゴミ箱の中から拾って持っていくのはかってだから、と言っていました。

お手伝いさんがいる家庭で育っていない私などは本当そういう第三者が家庭の中に絶えずいるようになるのも戸惑うし、なにかをしてもらう立場になるのも戸惑うだろうと思います。

ところで、アメリカの映画の中、ドラマの中でよく耳にする”That’sa piece of cake!"てどういう意味かお分かりになりますか?もちろん、そのまま「それは一切れのケーキです」も正解なのですが、会話の中でそんな言葉が出ると・・・例えば「How was the exam?試験はどうだった?」「That's a piece of cake.朝飯前だよ」と言うような意味になります。

朝飯前でもケーキならぺろりと食べることができるから、なんて勝手に訳の分からない解釈をしていたことがありましたが、本当はアメリカの開拓時代に何かを争う大会、競争があった時、商品としてケーキが出されていたというのが由来だそうです。

ところで、イギリスのおやつの時間は午後4時?
イギリス王室ご用達として知られる紅茶の名門ブランド、ファーとナム・アンド・メイソン(F&M社)。このブランドのシンボルマークをよく見ると時計の針が午後4時を指している。これはティタイムの時間を示しているのでしょうか。

答えは、イエス。

その証拠にロンドンのこの会社にある大きな時計からは午後4時になると、宮廷人の格好をしたフォートナムとメイソンの人形が紅茶をもって出てくるのだそうですよ。

「おやつと言えば3時」の日本からすると、ずいぶん遅い時間に思えますが、イギリスでは夕食が8時とか9時になることもあって、日本よりもおやつの時間は遅めみたいです。ちなみにイギリスでも4時のお茶の習慣が広まったのは1869年から70年ころのことだそうです。

イギリス人は紅茶をよく飲みます。モーニングティ、アフタヌーンティと1日2回のティタイムが国民的習慣。同じヨーロッパの国でもイギリス人ほど紅茶を飲む国はないそうです。そもそも紅茶は中国の雲南をルーツとする東洋の飲み物で、イギリスに伝わったのは17世紀中ごろのこと。今でこそブリティッシュティと言われそれはブランドになっていますが、当時イギリスは飲料の少ない国で水と自家製のエールくらいしかなかったというわけ。同じころココアやコーヒーも入ってきたのですが、これらは貿易の主導権をフランスやオランダが握っていたために高価だった、それでポピュラー化するには至らなかったそうです。

イギリス人は紅茶にミルクと砂糖を入れて飲むという独自の飲み方も発明している。私はこのの見方が一番好きですが。現在では紅茶の輸入量が少なくなり、コーヒーがそれに代わりつつあるようですが、1日に2度のティタイムが国民の生活に欠かせないものであることは変わりないようですね。


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