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この写真、なんだと思います?トルコのスイーツです

トルコのスイーツで一番有名なのは「トルコの享楽」などと訳されるターキッシュデライトでしょうか。19世紀にイスタンブールを訪れたヨーロッパ人がそんな意味のある名前をつけてヨーロッパに紹介したことからもともとの名前であるロクムよりこの名前の方が有名になっているようです。

ターキッシュデライトと言うと『ナルニア物語』を思い出されましたか?
C.S.キャロル作のこの物語の第一巻、『ライオンと魔女』の中で重要な意味を持ったお菓子として登場するのがこのトルコのお菓子、ターキッシュデライトなのです。

物語の中ではナルニアに迷い込んだエドマンが白い魔女に与えられるターキッシュデライトの誘惑に負けてしまい、ナルニアの創造主であるライオンの姿をしたアスランを裏切ることになってしまいます。危険で魅惑的で美しい異国のお菓子としてターキッシュデライトは描かれています。

私がこのお菓子を初めて口にしたのはイスミールの友人の家に滞在していた時(50年ほど前です)、彼女のお兄さんたちと一緒に市内のバザールに買い物に行った時でした。友人が私たちのためにそれを買ってくれたのですが、美しいピンク色をしていました。

バラのロクムだったのです。バラの味、バラの強烈な香りが口の中だけでなく鼻にまで来ました。初めて食べてみる、と言うものはそんなものかもしれません。とてもおいしいとは思えませんでした。

次にそれを口にしたのは2回目のトルコ旅行の時。上の写真のようにナッツの入ったものでおいしかったですよ。

ロクムと言うお菓子は数えきれないほどの種類があります。昨年の暮れからお正月にかけてトルコへ旅したわけですが、今回はお店で10種類を1個ずつ買って味ききと言う形にしました。ホテルの近くのお店で買ったのでそれくらいの種類でしたが、大きなお店ではもっと数えきれないくらいの種類が売られていました。

オスマン帝国の料理の中でもデザートは肉やピラフと並ぶ重要料理だったとか。アルコールが禁止のイスラムの世界では甘みは重要なし好品だったからだそうです。

トルコのスイーツが甘いということは知られていますが、これはアラブ文化の影響があったようです。

ロクムを現在の形にしたエフェンディと砂糖職人がいたそうですが、タクシムにあるその伝統あるお店にも行ってみました。日本の皆へのお土産はロクムでした。

他に手ごろに食べることができるデザートはフルン・シュトラッチと呼ばれるもので、いわばトルコ風ライスプディング(別の記事でもう書きましたね)。甘さが強めのトルコスイーツの中では珍しく控えめなお菓子なので甘いのが苦手と言う方もOKではないでしょうか。

他に私たちがいただいたのはフォームケーキ。普通の日本のケーキの2.5倍の大きさはあったと思います。タクシムで毎日ケーキ屋さんの前を通って・・・誘惑に負けて2回くらい食べてしまいました。トルコのケーキ屋さん、見るからにおいしそうなフォームケーキを沢山ディスプレイしていました。私が撮った写真をアップし用と思ったのですが、コンピュータのストレージがいっぱいでコンピューター上には入れられない・・・またの機会にします。


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