タンス預金のメリットは何でしょうか？

私がノルウェーに住んでいた時、税金を払いたくないために日本でいうタンス預金をしているというノルウェー人の話を何回か聞きました。ノルウェーの人たちはたんすになんて隠しません（私の知っていた範囲では）。私が聞いたのは水道管に巻き付けている・・・あるいは持ち運びのできる金庫に入れて出かけるときにはいつも携えている、というようなことでした。

しかし、ノルウェーの当局はそんなことをする輩がいるということは先刻お見通しです。そう簡単には脱税行動はできないことになっているのです。私は脱税と言うことではないのですが、その当局の政策のため、うっかりいくばくかのお金を損失してしまいました。

何だと思います？

ノルウェーでは数年に一度お金の絵柄を変えてしまうのです。そんなことをしても日本だとずっと以前の絵柄の1万円札だって千円札だって、以前あった500円札のお金だってちゃんと使えますよね。ノルウェーは違うのです。期限を切られてそれまでに新札に両替してしまうなりしないと、ある日、持っていたお金はただの紙切れになってしまうのです。

突然、現れたお金、多額のお金などを銀行に持って行って新札に、などと言おうものなら、そのお金はどこから来たのか？と変な質問が来ることになるのです。タンス預金をしている人はうまーくやらないと大変なことになってしまうのです。

夫のお兄さん夫婦はその金庫をいつも持って歩いている人たちなんですが、パニックに陥ったとは聞いていないのでうまくやっているのでしょう。一番上のお兄さんなのですが、いつもとうきょくにいじめられているーーーいや、いじめられていました、彼らがそういうのです。どういうことかと言うと、彼が仕事をして収入としている以上にお金は入っているだろう、と差し押さえられてベンツのバン（バスくらい大きい。仕事用でした）を持っていかれてしまったり。彼はしょうがないから税金を言われる通り払いました。実際に払うべきより多い額をです。結果的にどうなったと思います。

それからしばらくして彼は引退したのですが、その税金やらで年金は計算されたので、今、彼は彼がそのうちに、と思っていた以上の年金をもらっています。

年金、福祉のことは、また、別の記事に書きたいと思います。

私がノルウェーに住むようになって50数年ですが、それから3回絵柄が変わりました。私は数枚札をそのまま財布に入れていてもう使えなくなってしまいました。で、夫のコレクションに入ってしまいました。

前回、妹とノルウェーの旅したのが10年くらい前だったでしょうか。コインまで変わってしまっていて使えませんでした。何かを購入するために使おうとしたのではなく、美術館のロッカーにモノを入れるのにコインが必要でそれに・・・にと思ったのですが、大きさも重さも違ってしまったのでしょうか、だめでした。その時はツアーグループに入っていたのですが、コインを持っていたのは私だけだったようで、差し出したのが古いコイン。ノルウェー当局の新札、新効果に対する力の入れ方は徹底しているなあ、と思った瞬間でした。

そうそう、住んでいた時、あまり大きな額のお札は持ち歩く必要もなかったのですが、お義母さんがくれたことがあって、一度大きな額のお札を財布に入れたことがありました。500クローナ札・・・。大きさは幅がハガキ位、長さは20㎝位でしたが、やはりあれほど大きいと使い勝手が悪かったです。金額でなくサイズです。