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俳誌「霏霏 Ⅱ」創刊号

熊本在住の俳人、中山宙虫さんから「霏霏Ⅱ(NEXT)」創刊号をご恵贈賜った。「麦」同人で独自の軽みのある口語俳句を使いこなす宙虫さんの地元熊本の俳誌だ。記憶にも新しい2016年の「熊本地震」は彼の地とそこに住む人々に大きな変化をもたらした。そして昨今のコロナ禍。下を向きがちな中、百号を越えた前「霏霏」をリニューアルして新たなる一方を踏み出した事に肥後俳人の意気地を見た気のする一冊である。
「霏霏(ひひ)」とは雪雨が降りしきる様、雲の浮かぶさま、細かなものが飛び散るさま、話の続くさまを意味する。「火の国」の異名を取る熊本。そこは豊かな水や大阿蘇が坐す雄にして大なる国。阿蘇をゆく雲のような名を冠するこの一冊は宙虫さんを知る者としてはとても重く感じてならない。
暗い世の中にも力強い芽吹きがあるのだと頼もしく思いながらページをめくっている。個性ある俳人をこれからも輩出してほしいものだ。

宙虫さん、創刊おめでとうございます。ありがとうございました!今後更なるご活躍をお祈り申し上げます!

里俳句会、塵風、屍派 叶裕

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