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ここ1年半くらいでやったSteamのゲーム

ゲーム、めちゃくちゃ下手だし、やる時間もないけど、ゲームの評論を読んだり聞いたりする面白さに目覚めて、評論を読むためにゲームをやってるみたいなところがある。このゲームのゲーム性とは何なのか、みたいなメタな話を延々とやってるのを見るのが好き。で、気付くと、「やる時間がない」とか言いつつけっこういろいろやっていたので、タイトルをメモっておこうと思い立った。

Hades

Steam でいちばん初めに買ったゲームはこれだった。ギリシャ神話の神々が登場するローグライクアクションゲーム。

Hades は、pandas の作者 Wes McKinney(wesm) 氏がやってて知った。wesm 氏は Linux ユーザーなので、「Linux でもゲームできるのか!」という驚きとともに Steam の存在を知るきっかけになった(当時は Linux ユーザーだった)。その時は知っただけで特にやらなかったけど、ちょうど 2021 年の正月、コロナが怖いので実家に帰らないことにして、ぽっかり暇になってしまったのでやってみた。

ぜんぶ英語でストーリーわからないし(今は日本語版あるけど)、手持ちのノートパソコンはゲーミング用とかじゃないので動作はカクカクだし、キーボードしかないので操作しづらいし、死にまくった。けど、死んでもちょっとずつレベルアップして何とかなっていく体験がすごいおもしろかった。あとでニンテンドースイッチで買いなおす程度にはハマった。


Narita Boy

何で知ったかは忘れたけど、80年代のシンセウェーブとレトロゲームのバイブスがそのままゲームになったかのようなアクションゲーム。アクションゲームとしてはそんなに快適ではないけど、とにかく絵と音楽がいい。音楽が好きすぎて Bandcamp でサントラを買った。あと、翻訳がすごかった。元の世界観の狂いっぷり(セリフがとにかく何を言ってるかわからない!)を余すことなく訳していて見事だった。


Loop Hero

主人公を操作できない RPG。では何を操作するのかというと、出てくる敵とか回復場所とかをうまく配置することで、主人公が死なずにレベルアップしていくようにする、というのがプレーヤーの仕事になる。キャラクターを直接操作できないという斬新なもどかしさは、どことなく伝説のオウガバトルを思い出した。難しくて全然クリアできなかったけど面白かった。


TUNIC

「エルデンリング世代のためのゼルダ」と評されるクオータービューアクションゲーム。謎言語で書かれた読めない説明書を読み解きながら操作方法を学び、かわいい見た目と裏腹にしっかりハードなバトルを戦い抜いていく。あれ、ゼルダライクって言ってたのに謎解き要素なくない…?、と思っていると終盤にどんでん返しがあり、完全な謎解きゲームに変貌する。「それを知ってしまうともう同じ目で世界を見れない」という体験がとてもゲーム的な感じがして、よかった。今年の個人的ベスト。


Haiku the robot

ドット絵メトロイドヴァニア。マップがかっこよかったので買ってみた。人類が滅びた後のロボットだけの世界が舞台。その世界観さながらに、錆びついた金属が擦れ合うような効果音がずっと鳴っている。ドット絵も色数控えめで、なんというか、侘しさ、みたいなものを感じた。システムは、王道メトロイドヴァニアという感じで特殊な点はないけど、歯ごたえあって面白かった。


Tinyfolks

ドット絵ミニマル RPG。500円だったので買ってみた。特に語ることはないけどふつうに面白かった。

(ここまでくるとわかると思うけど、いい感じのドット絵、というだけでゲームを買いがち…笑)


Citizen Sleeper

SF テーブルトーク RPG。英語なのでたぶんストーリーの7割くらいしか理解できてないけど、それでも溢れ出る SF みがあった。

主人公は、「Sleeper」と呼ばれる、人格をエミュレートし、ロボットの身体を持つ存在として目覚める。主人公は、自分で自分の存在を所有していない。その人格は元の人間のコピーであり、その身体は巨大テクノロジー企業・Essen-Arp 社の所有物だ。Essen-Arp 社は、技術漏洩防止のために細工をしていて、主人公の身体は定期的にある薬品を注入しなければ維持できないようになっている。まだ死んではいないが生きているのかはわからない、そのように脆弱な存在として、主人公はこの世界を生きることになる。

巨大な資本主義にモノのように扱われているのは、しかし、主人公ばかりではない。ここで生きる庶民たちやカタギではない人々、あるいは人ならざる者たち。さまざまな登場人物の怒りや悲しみが、時に、主人公と交差する。交差する、というのは、単に義憤から手を貸すだけではない。主人公は、時に「これは自分だ」と思う。企業の製品として存在する自分と、巨大企業に翻弄される人々が置かれた構図に共通点が見えて、居ても立ってもいられなくなる。それは、テクノロジーと人間性がなぜかイコールでつながる不思議な瞬間で、それこそが、まさしく SF なのだと感じさせられる。SF が好きならおすすめです。


Inscryption

デッキ構築型ローグライトカードゲーム、と脱出ゲーム。去年だいぶ評判よかったのでやってみた。面白かったけど、個人的には、ちょっとメタすぎたのと、カードゲームが苦手なので合わなかった。まあでも、へー、と驚く仕掛けがいろいろあって評判なのは納得だった。


Death's Door

Bandcamp でいろいろ音楽を漁っていると、なんかかわいいジャケのアルバムがレコメンドされてきた。面白そう、と思って開くとそれはゲームのサントラで、具体的にはこの Death's Door だった。で、Death's Door について調べているうちに、インディーゲームっていろいろあるんだなあ、と知ることになっていく、個人的にきっかけになったゲーム。

…なのだけど、その時はサントラだけ買ってゲームは買わなかった。今さらだけどやってみるかー、とようやく先月やってみた。TUNIC と比較されることが多いゲームで、Reddit だと「TUNIC より Death's Door の方が面白い!」とか言ってる感想が多い印象があったけど、個人的には TUNIC にがっつりハマった後だったのであんまり響かなかった。なんというか、よくも悪くもストレートすぎて。ビジュアルは好き。よくできているゲームなのでおすすめではある。


Cult of the Lamb

カルト教団の教祖になって戦うゲーム。ローグライクのダンジョン探索パートと教団運営シミュレーションパートがあって、どっちかというとダンジョンより教団運営の比重が大きい気がする。「早く帰らないと村が荒れ果ててるかも…!」と焦りながらダンジョンを戦うという体験はなかなかないと思う。

教団運営はやることがいっぱいあって、全部こなそうと思うとあっという間に1日が終わる。中盤までは、だいぶ仕事に追い立てられる感じで、ゲームバランスが見事だった。終盤は、自分がゲーム下手すぎてダンジョンの進捗が遅すぎたというのが大きいけど、思ったより早く教団のレベルがサチってしまってちょっと退屈だったのが残念。あと、リリース直後はめちゃくちゃバグが多かった。まあそれも許せるくらい笑いながらプレーしてたので、総じていいゲームだったと思う。

ひとつ世界観的によくわからなかったのは、死後の世界とかそういうの登場するのに、幽霊が登場しないこと。死んだ信者を丁重に葬らないと悪霊化して村が襲われる、みたいなのとかあってもよかった気がする。もしかして、メニューに「Roadmap」ってあって、今後も追加コンテンツがあるのが仄めかされてるので、そのために取ってるとか?


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