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1on1や面談、どうなったら良い感じなのか?

1on1や面談、どうなったらいい感じなのか?方向がイメージできていないと、工夫していくにも難しいのではないかと思います。そこで、自分はどういうイメージを持っているか、書き出してみたいと思います。

メンバーがどういう感じだと、いい感じなのか?

やる気がある、危機感があるなど、色々な捉え方があると思いますが、一つの目安としてフローというのも参考になると思います。

フロー(英: flow)とは、人間がそのときしていることに、完全に浸り、精力的に集中している感覚に特徴づけられ、完全にのめり込んでいて、その過程が活発さにおいて成功しているような活動における、精神的な状態をいう。ゾーン、ピークエクスペリエンス、無我の境地、忘我状態とも呼ばれる。心理学者のミハイ・チクセントミハイによって提唱され、その概念は、あらゆる分野に渡って広く論及されている。(wiki)

アスリートが競技に集中している時の状態が代表的ですが、無心で活動できているとき、力が最高に発揮されているというものです。これは仕事においても、スキルを十分に発揮しながら前向きに挑戦できている状態です。1on1や面談というのは、メンバーが力を発揮するのをサポートするためにコミュニケーションをとる機会ですので、面談を終えたとき、メンバーがよーし!やるぞ〜!とエネルギーが高まっていたら、成功というイメージを持っています。

フローを発揮していくためにサポートできることとは?

ジェーン・ナカムラとチクセントミハイは、フロー体験の構成要素を6つ挙げている。
①専念と集中、注意力の限定された分野への高度な集中。(活動に従事する人が、それに深く集中し探求する機会を持つ)
②自己認識感覚の低下
③活動と意識の融合
④状況や活動を自分で制御している感覚。
⑤時間感覚のゆがみ - 時間への我々の主体的な経験の変更
⑥活動に本質的な価値がある、だから活動が苦にならない。(報酬系)
さらに心理学作家のケンドラチェリーは、チクセントミハイがフロー経験の一部として挙げている3つの構成要素について言及している
①直接的で即座のフィードバック(活動の過程における成功と失敗が明確で、行動が必要に応じて調節される)
②成功する可能性があると信じる(明確な目的, 予想と法則が認識できる)
③経験に夢中になり、他のニーズが無視できるようになる
フローを経験するためにこれら要素のすべてが必要というわけではない。

面談の場面に置き換えると、もし経験が不足していて不安が強い状態であれば、業務を整理して見通しをよくしたり、アドバイスをして状況をコントロールしやすくしたり、実現できそうだ!と思ってもらえるようなサポートができると良いなと思います。

逆に、仕事の意義が感じられなかったり、プロジェクトを消極的に解釈して退屈そうに取り組んでいれば、チャレンジできる余地を教えたり、ストレッチの可能性に気づいてもらえるような声掛けができます。

なので、面談後にワクワクした前向きに挑戦しようと思える状況を作っていくためには、相手に期待することを伝えるだけでは、退屈している時には良いかも知れません。でも、スキルが不足していて、どうすれば実現できるか?見通しが立っていないメンバーであれば、不安だけがただ高まる結果になってしまうのではないでしょうか。

振れ幅を経験してもらうこと

もう一つ、心がけていることは、振れ幅の経験です。スキルに対して挑戦レベルが高いことにも挑戦してもらうと、見通しが立たない、相談しなければならない状況がどういう状況か、体感として知ってもらうことができます

また、スキルが高まるに連れて、同じレベルのことをしていては退屈になる。その場合には、あえて自分から挑戦要素をいれて、伸び代を作っていくことも、マンネリ感を味わう中で感じられると思います。

この両方の振れ幅を経験してもらうと、今いい感じで取り組めているのか、メンバー自身で感覚を掴めるようになる、フローの感覚を掴めるのではないかと期待しています。高いパフォーマンスを出している状態、機会を成長に活かせている感覚が磨かれると良いなと。

可能性を一緒に見つけていくこと

三つ目は、仕事にどんな可能性があるか、一緒に見つけていくということもあるかなと思います。自分自身で可能性を探して試していくということは大切なのですが、別の視点から可能性を見つけて伝えていくこともできるかなと思います。無知の知を開拓していくような。

どうやって本人の感覚を理解していくか?

そして、うまくいっているか、本人の気持ちがどうなっているか?を把握しながらメンテナンスしていかねばなりませんが、なにぶん本人がどう感じているか?を知ることが大切になります。
そのため、便宜的に仕事の負荷感をビー玉の数で表現してもらい、暇〜パツパツの度合いを把握していきます。最初は基準がないので、目安を伝えつつ、毎週の変化について話していき、おおよその共通認識をつくっていきます。もう一つの指標はイキイキ度で、前向きな気持ちで仕事に取り組めているか?これは、フローのベクトルでストレッチできているか?成長をサポートできているか?の目安です。この2つの指標を表現してもらいながら、毎週ふりかえりと微調整をしていきます。

こんなようなイメージで、1on1や面談の機会を活かしていくのが良いのではないかな〜というのが現時点での考え方です。

その他、参考

以前にまとめた、1on1の工夫はこちら

フローの元の本はこちら



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