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サッカーを文化にするためには"過処分精神"を奪えるかどうかが鍵。

前回の記事。


前回のおさらいをすると、

「選手として0距離で人と関わることで
サッカーへの興味、観客動員数の向上、
引退した後も応援してくれるファンに
なってくれる可能性がもって大事そうだから
意識しなきゃ!!」

みたいなことを書いてみました。

そして今回が
とにかく長かった記事の最終回でございます。
#長ければ長いほど読んでもらえないことを知っていながら短くできない男

「これまでの話の補足と全体のまとめ」
みたいな感じです!


では早速!


テイカーではなくギバーに

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いきなりですが、
世の中には3タイプの人間がいる
とよく言われると思います。

ギバー:人に惜しみなく与える人 
テイカー:真っ先に自分の利益を優先させる人 
マッチャー : 損得のバランスを考える人


この3タイプの詳しい話は
この中田敦彦先生の動画を
参考にして欲しいのですが、



個人的にふと思ったのが、
サッカーにそこまで関心がない人に対して
「サッカーを観にきてください!」
と勧誘することは、
自分たちの利益を優先させている
テイカー的な行動
なんじゃないかなと。

(あくまでも需要と供給が成り立っている
すでにサッカーに興味がある方々は別ですが)


1,2記事でも書きましたが、
一部のチームを除いて
ただでさえサッカーは不確定要素が多くて、
その時の試合の満足度が高いかどうかが
分からないスポーツだし、

そもそも試合観戦をしてもらい
その時の満足度の度合いを決めるのは、
サービス提供者ではなくてお客さん
だと思います。

そんなことを踏まえても、
やっぱりサッカーに関心がない人ほど
サッカーを観にいくことの理由やメリットって
基本的にはあまりない気がしました。


だからこそ
人との繋がりを大切にしたほうが良いのでは?
ということをこれまで書いてきたわけですが、


とはいえ、人の繋がりができたからといって
いきなり「じゃあ今度試合観に来てよ!」
というように勧誘するのは、
自分の利益を優先させているテイカーと
一緒なんじゃないのかな?と思いました。


そうではなくて
まずは相手にギブ(応援)すること
とても大切なんじゃないかなと。


例えばスタジアム周辺の飲食店に
顔馴染みとなるぐらい通い続けて、
まずは自分がそのお店をめちゃくちゃ応援する。

その先でお店で働いている方々と
少しずつ仲良くなってからはじめて、

「実は僕サッカーをやっているんですよ!
今度試合があるのでお時間あれば
ぜひ観に来てください!」

みたいな流れが
1番みんなに優しくていいのかなと。
#むしろこの流れじゃないと厳しい気がする

こうやって書くと
すごく計算高い感じがして
あまり良い印象を受けないかもしれませんが、笑

要するに自分たちのことを
応援してもらいたいなら、
まずは自分たちから先に
周りの方々を応援する必要があるのでは?

という話でございます!

これは僕もつい忘れがちになるので
気をつけなきゃいけないと思ってます!


人との繋がりは
キッカケに過ぎない


これまで人との繋がり、コミュニティが
もっとサッカーに興味を持ってもらったり、
会場に足を運んでもらったり、
サッカーを日本の文化にするためにも
重要な要素の1つなのでは?
ということを書いてきましたが、

コミュニティが最強なのは
間違いないと思いますが、
あくまでも人との繋がり(接点)は
キッカケに過ぎない
と思います。



例えば選手が人との繋がりを大切にして、 
多くのファンを抱え、
会場に足を運んでもらう人を
増やすことができたとしても、

プロサッカー選手というのは
引退や移籍がつきものなので、
永続的にそのチームに
ずっといるわけではないと思います。


そうなると、

「〇〇選手がいたから
試合に観に行っていたけど、
別のチームに行ってから
もう観に行く動機がなくなっちゃった」

という人が出てくる可能性も考えられます。


だからこそ、
少しでもそう思ってしまう人を減らすために、
サポーター・ファン・お客さん・クラブ関係者の
横の繋がりを強化する必要があるだろうし、

その他にも試合に観に来てもらった際に
「〇〇があるから試合に行く!」
という会場に足を運ぶ理由となり得る要素を
散りばめておく必要がある
と思います。
#離脱率を下げる


それはサッカーのレベルの高さなのか、
会場の演出なのか、スタグルなのか、
選手によるファンサービスなのか、
お客さん同士を繋げることなのか、匂いなのか...

様々なことが考えられると思います。

その辺りのことを詳しく書くと
とんでもない長さになってしまうので、
今回は割愛させて頂きますが、

何はともあれ最終的には
お客さんの"過処分精神を奪う"ことを
目指すことが大事なのかなぁ〜と思っています。


過処分精神(心)を奪う


『可処分精神』というのは
SHOWROOM代表の前田裕二さんが
最初に使い始めた言葉だと思うのですが、


要するに『可処分精神を奪う』とは
「つい、そのことばかり考えてしまう」
という状態にする
ことだと思います。

つまり、ついつい好きな子のことを
考えてしまうように、

普段の何気ない日常の中で、
ついついサッカー(サッカー選手)のことを
考えてしまう人を増やす
ということです。


簡単に言えば
サッカーを文化にするためにも、

今はまだサッカーに関心がない人を
最終的にはお客さんではなくて、
どこかしらのチーム・選手の
ファン・サポーターになってもらおう!!
ということにも置き換えられると思います。
#めちゃくちゃ当たり前のことを言っているだけです笑


で、

「そもそもサッカー(エンタメ)に
求められている役割って何かなぁ〜?」
と考えてみると、

たぶんサッカー(エンタメ)の役割は
観に来てくれた人の楽しませることや
ストレス解消
だと思います。

(ストレス過多な日本ではなおさら。)


つまり人との繋がりといった
会場に足を運ぶキッカケを入り口に、

最終的には

「週末のJリーグを観に行って楽しむために
このキツい仕事を頑張るんだ!!」

みたいな感じで、
「Jリーグが生きがい」ぐらいまで
思ってもらうことができたら最高で、
これ以上の嬉しい理由ってないと思いました。、


失敗があるからこそ
物語が生まれる

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ではどうすれば
「Jリーグが生きがい」
というようなところまで
思ってもらえるのでしょうか?


たぶん「これが正解!」
というものはないと思うのですが、
「一つこれがキッカケになりそうだなぁ〜」
と思うことがありまして、

サッカー観戦に来る人の中には

「内容はどうであれ 
応援しているチームが勝つことが一番の喜び」
という人もいれば、 
「好きな選手を生で見たい!」という人もいて
色々な理由で溢れていると思います。

ただ、その中でおおよそ共通しているのは
「応援したい!」という気持ち
だと思います。

(そしてその「応援したい!」
という気持ちが
結果的に過処分精神を奪う
キッカケになるのかなと。)



で、

応援してもらうためには条件として
「応援したい!」と思ってもらえる
応援代(シロ)が必要
だと思うのですが、

「じゃあ応援シロは
どうやって生まれるのか?」
と考えてみると、、、

分かりやすい例で言えば、
その人(チーム)の夢や目標を
周りの人に共有すること
だと思います。

そうすることで
どこに向かって頑張っているかが
可視化されると思うので、
「目標まであと少し!頑張れ!!」
みたいに周りの人も応援しやすくなるのかなと。


その他にも
よく「共犯者を作る」と言ったりしますが、

「お客さんを巻き込んで
自分ごとに感じてもらう」
ことも、
「応援したい!」と思ってもらいやすい
のかなと思っています。

以前、voicy代表の緒方憲太郎さんと
お話する機会を頂いたのですが、
そこで緒方さんがおっしゃっていた
お客さんの巻き込み方が
めちゃくちゃ面白かったです!

これは2つ前の記事でも書きましたが、

サッカーに関心がない人ほど
Jリーグ(サッカー)に接点がないので、
自分ごとだと思いづらくて注目されにくいけど、

代表戦の場合は、
たとえサッカーとの接点がなくても
”日本”という接点があると思うので、

「日本代表というのは
自分が所属しているコミュニティの代表。
つまりこれは自分たちの戦いでもある」
と思いやすくて、
自分ごとのように注目しやすいのかな〜と。


で、ふと思ったことがありまして、

サッカーはミスがつきもので
側から見たらそれはマイナスかもしれないけど、
意外とこいつが応援シロという観点だと
プラスに働く
ような気がしました!


例えばバスケって
ミスが少ないスポーツだと思います。
(たとえシュートミスなどをしても、
その試合ですぐに取り返せる可能性がある)

逆にサッカーって
一つのミスが命取りになって、
その試合では取り返せない可能性の方が
高かったりすると思います。
#これは身に覚えがあります


でもそれって逆を考えれば
『目の前の選手たちが
いつもギリギリの挑戦をしている』
ということを知るキッカケになり、

「次は頑張れ!!」
と失敗した選手に対して、
「自分が応援して、助けてあげたい"!」
という気持ちが加速しそう
だなと思いました。
#選手の僕が言うことじゃないんだけど苦笑


これって失敗が多い
サッカーだからこそなのかなと。

ワンピースのルフィが完璧な人間ではなくて、
時には負けるし、足りない部分が多いし、
弱みを見せるように、

ドラえもんの のび太くんが
出来杉くんとは違って
1人だとできないことが多いように、

よく失敗が起きたり、完璧じゃないからこそ
「支えてあげたい」「助けてあげたい」
「応援してあげたい」
と思ってくれる人が増えているのかなと。


逆を言えば
たぶんミスや失敗が全くないと、

サッカー観戦が
「応援したい!」「一緒に戦いたい!」
という一緒に戦いながら観る感じではなくて、

美術館でアート作品を見るように
ただただピッチで行われているサッカーを
「見せ物として楽しむ」感じになりそうです。


それだと良くも悪くも
『娯楽』という位置付けで止まってしまって、
『サッカーが生きがい』にまで
発展しなさそうなのかなと。
#なんとなく言いたいこと伝わってますか



また、これはスポーツにおける
誹謗中傷みたいなことにも
同じようなことが言える気がしていて、

ちゃんと的を得ている
批判なら全然良いと思うのですが、
基本的に選手として誹謗中傷は
気持ちが良いものではないと思います。



ただ、逆を考えると
的外れな誹謗中傷があればあるほど、

「いや!そんなことはない!!」

というように、
その選手を応援してくれている方々が
声をあげ、支えてくれることで、
その選手に対する
コミットメントがさらに強まり、
一緒に闘ってくれる
と思いました。


そう考えると
僕が選手としてできることは
ミスを恐れずチャレンジし続けること
だと思いました。


挑戦すればするほどミスが増え、
それに伴い誹謗中傷も増えると思うのですが、

改めて今回の記事を通して
それらを恐れて挑戦しない方がマイナス
ということを感じたので、
これからも頑張っていきます!


というなんかそれっぽい感じで
今回は終わろうと思います。笑


まとめ


ということで
長々と書いてみました。

今回の内容は僕が数年前に書いた
大学サッカーの集客に関する卒論の内容と
ほぼ一緒なんですけど、笑
(もしろ卒論の方がもっと詳しく書いてる)

改めて大学サッカーからJリーグに
足を踏み入れて感じたことは、
結局どんなカテゴリー、どんな業種でも
大切にしなきゃいけないことは
一緒なんだなぁ〜ということです。


で、たぶん今の自分の影響力を考えると
ほとんどの人にこの記事が
届いていないと思うのですが、
#1番の理由は長いから

個人的にはやっぱり
もし読んで頂いた方がいるのであれば、

この記事がこれから

「もっとサッカー界を発展させるには
どうしたらいいんだろ?」

みたいなことを考える
キッカケになったら嬉しいなと。


だって、やっぱり海外みたいに
町中がサッカー一色で染まる景色を
日本でも観てみたいなって。

でもそれは1人じゃできないし、
みんなで作り上げていくものだと思います。

そしてそれが可能なくらいサッカーには
人を熱狂させる、感動させ、
希望を与える力があると思っています。

なぜなら僕がそうやって
サッカーに魅せられて、
サッカーと共に育ってきたからです。

だからこそもっと多くの人に
サッカーに興味を持ってもらいたい。
サッカーの魅力に気づいて欲しい。

今の僕はミジンコぐらいの
力しか持っていませんが、
少しでもJリーグや
自分が関わるクラブに貢献できるように
今後ともピッチ内外で
頑張っていきたいと思っています!

現場からは以上でーす!



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自分が考えていることを発信してみています!

とはいえ、毎日なので
絶対にウザくなると思うのですが、
興味があればここから!!

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