モダン:バント氷雪コントロール完全ガイド

■2019年の各セットが与えた変化


私が前回にモダンの記事を書いたのは2019年の4月だった。

当時の記事を公開中!

記事の内容は青白コントロールについてだが、今はその青白コントロールの構成も大きく変化している。
今年を振り返っていくと、ここ数年で最もモダン・レガシー・ヴィンテージでの変化が大きかったように思える。各セットが与えた影響をまとめて行こう。


・灯争大戦

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灯争大戦のプレインズウォーカーはエンチャントのように機能する常在型能力を持ち、それが下環境に合ったものほど使われた。

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《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》
アーティファクトが強いモダン以下の環境でこそ常在型能力が輝き、カーンの影響で《洞察のランタン/Lantern of Insight》デッキは消えてしまった。
アーティファクトからマナを出すのを防ぎ、コスト0のアーティファクトなら[+1]能力で0/0のクリーチャーに変化させる。
[-2]能力でサイドボードから《罠の橋/Ensnaring Bridge》で攻撃を抑えて、《マイコシンスの格子/Mycosynth Lattice》で土地のマナ能力を封じてロック状態に持ち込むことが出来る。
無色でありながら非常に柔軟に対応できる能力。ヴィンテージでは《Black Lotus》等のパワー9から生み出すマナさえも防ぎ、カーンを先に出した方が一方的に勝つゲームになってしまっていた。
2019年8月26日にヴィンテージで制限カード入り。

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《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
モダン、レガシーでは1マナの軽量ドローの使用率が高いため、《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》が劇的に刺さる相手が多い。
「イゼット・フェニックス」を機能不全にして、《グリセルブランド/Griselbrand》のドローを防ぎ、エンチャントレスを1枚で完封する。
ただ忠誠度が増えない能力なためクリーチャーデッキには弱くサイドアウトする筆頭でもある。
クリーチャーの使用率が低いヴィンテージでは戦闘ダメージで落ちにくく、《Ancestral Recall》《Bazaar of Baghdad》のドローすらも止めてロック状態に持ち込む。
2019年11月22日にヴィンテージで制限カード入り。

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《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
インスタントで相手のターンに妨害するのはマジックの面白さだと思う。レガシーで《意志の力/Force of Will》《紅蓮破/Pyroblast》のカウンター合戦は大好きだ。
テフェリーは常在型能力で「相手ターンにインスタントで妨害」というカードを全て無効化して、マジックを簡単にしてしまう。
モダン・レガシーでは1マナのインスタントの妨害が強いが、その1マナ妨害に対して輝く常在型能力がわずか3マナで手に入る!
[-3]で戻せる範囲が広く、《解呪/Disenchant》のような限定的なカードを取らずにメインからエンチャント・アーティファクトを触れるようになった。
特にヴィンテージでは《無のロッド/Null Rod》《神聖の力線/Leyline of Sanctity》等デッキによっては1枚で負けるカードもバウンスで対処できるのは大きい。

・モダンホライゾン

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初の試みとなる、スタンダードを経由せずに直接モダン以下の環境のみ使用可能なセット。《否定の力/Force of Negation》をはじめとした0マナのカードが投入され、通常よりもカードパワーが高くデザインされている。

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《甦る死滅都市、ホガーク/Hogaak, Arisen Necropolis》
墓地5枚とクリーチャー2体を用意出来れば2ターン目に8/8トランプルが降臨。
モダンはフェッチランド+ショックランドでライフ16スタートが多いため、2回攻撃すればゲームが終わる。
「探査」の支払いはコストなため、プレイヤーの優先権の問題で《トーモッドの墓所/Tormod's Crypt》《貪欲な罠/Ravenous Trap》では2ターン目ホガークを防ぐ事が難しい。
先手2ターン目ホガークに対して《安らかなる眠り/Rest in Peace》では間に合わない事も多く、効果のあるサイドカードが《虚空の力線/Leyline of the Void》に絞られる。環境を墓地デッキに染め上げた張本人。
「ホガークの夏」と呼ばれるホガーク一強時代を築き、2019年8月30日にモダンで禁止。

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《レンと六番/Wrenn and Six》
《樹木茂る山麓/Wooded Foothills》等フェッチランドとの組み合わせで毎ターンアドバンテージを獲得。モダンではジャンドで使われるのみだったが、レガシーでは《不毛の大地/Wasteland》と組み合わさると無限の土地破壊でゲームエンド。
[-1]でタフネス1クリーチャーを容易に除去するため、それまで使われていた《若き紅蓮術士/Young Pyromancer》が下火になり、「デス&タックス」はタフネス1だらけなので除去されつくして、メタゲームから居なくなってしまった。
ティムール・デルバーの一強時代を築き、2019年11月22日にレガシーで禁止。

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《否定の力/Force of Negation》
3ターン目《解放された者、カーン/Karn Liberated》や、《新生化/Neoform》からの《グリセルブランド/Griselbrand》を防いだりと、高速化していくモダン環境で先行有利なゲームを緩和してくれるカード。
自分のターンには0マナで使えないためコンボデッキがコンボを通す目的では採用できず、主に青白系コントロールが復活する要因になった。
レガシーやヴィンテージでも、追加の《意志の力/Force of Will》として1-2枚採用されて来ている。

・基本セット2020

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《夏の帳/Veil of Summer》
相手の打ち消し呪文や除去、手札破壊など対処できる範囲が広く、1マナで《謎めいた命令/Cryptic Command》と同じカウンター&ドローが出来てしまう。
全てのフォーマットで活躍し、このカードのために緑をタッチすることすら許容される万能カード。1マナで作られてしまった事が間違いで、2マナが適正だったように思える。
2019年11月12日にパイオニアで禁止。
2019年11月22日にスタンダードで禁止。

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《死者の原野/Field of the Dead》
異なる名前の土地を多くするデッキ構築上の制限はかかるが、条件を満たした後はプレインズウォーカーを超える性能でゾンビを複数体生み出す土地。
《不屈の巡礼者、ゴロス/Golos, Tireless Pilgrim》《約束の刻/Hour of Promise》などのサーチカードで早ければ4ターン目に条件を満たし、あとは土地を並べて相手の妨害をすればゾンビたちがフィニッシャーになる。
除去では対処しにくい土地がフィニッシャーになり、マナ加速カードが全部ゾンビに換算出来るのは強すぎた。
2019年10月25日にスタンダードで禁止。
2019年12月3日にパイオニアで禁止。


・エルドレインの王権

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《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
[+2]で食物によるライフ獲得、[+1]で食物を大鹿、もしくは相手の厄介なクリーチャーやアーティファクトを大鹿に、[-5]で食物と相手のクリーチャーを交換。
それに加えて高すぎる忠誠値で、戦闘ダメージではなかなか落とせない。自身がフィニッシャーでありながらクリーチャーとアーティファクトの除去でもあり、それがわずか3マナという軽さだ。
2019年は強力なプレインズウォーカーが多かったが、その中でもオーコは格別。どのフォーマットでも2ターン目、もしくは3ターン目にオーコを出すのが最高の動きとなっている。
マジック史上に名を刻む最強のプレインズウォーカー。
2019年11月22日にスタンダードで禁止。

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序盤に引けば0マナで《古きものの活性/Ancient Stirrings》に近いドロー効果。特にマナクリーチャーを使うデッキと相性が良く、序盤のマナ基盤を安定させる。
モダンでも《死の影/Death's Shadow》、感染、アミュレットタイタン、緑ウルザトロンなどで幅広く使用されている。
0マナのドロースペルがデッキを安定させる事で、マナクリーチャーから2ターン目オーコという動きが高確率で可能になった。しかしこれは「また2ターン目オーコで負けた」と、ゲームの経験を均一化してしまう原因にもなる。マジックでは0マナのカードは慎重に作らなければ行けない事が良くわかる1枚。
2019年11月22日にスタンダードで禁止。
2019年12月3日にパイオニアで禁止。


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《神秘の論争/Mystical Dispute》
基本はサイドボードのカードだが、青が強いフォーマットほど活躍の場は増える。
特にレガシーやヴィンテージなどはドロースペルと0マナの打ち消し呪文が多いため青が強く、メインに入れても良いスペック。


こうして振り返っていくと、「2019年○○月に禁止」という言葉が多くて驚く。
新しいキーワード能力や「食物」のような新しいリソースを導入すると、どこまでカードを強くデザインするのか難しい。
禁止ギリギリのラインまで強くデザインする事に挑戦するのは大賛成だ。《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》なんかはそうだが、強すぎるくらいが好かれやすい。
ただし《夏の帳/Veil of Summer》はどうみてもコストとのバランスがおかしいし、《むかしむかし/Once Upon a Time》はモダンで禁止されている《思案/Pondering》《定業/Preordain》以上の強さがあると思う。ここは前例を意識すべきだったように思える。

■モダンメタゲーム分析

デッキを組むのにまず必要なのはデータ収集。直近に行われたモダンイベントの結果を見て行こう。


11月開催のモダンチャレンジ


モダンPTQ


モダンフォーマットプレイオフ

グランプリコロンバスTop64デッキリスト

リンクを見るのが面倒な人のために、最近の流れを5行でまとめると
安定して高い勝率のエルドラージトロン、青緑ベースのエルドラージ、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を強く使えるシミックウルザがメタ上位。それに伴いウルザや土地コンボに強い《死の影/Death's Shadow》と感染が復活。少し落ちてメタの3番目が5色人間、緑ウルザトロン、アミュレットタイタン、バーン、赤単果敢といった所。


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《虚空の杯/Chalice of the Void》によるソフトロックからの早いクロックと、《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》による柔軟性。オンライン上で最も高い勝率を誇るエルドラージトロン。

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《最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificer》デッキに、新セットの《金のガチョウ/Gilded Goose》《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を加えてアーティファクトシナジーを持つシミックウルザ。

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《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》《むかしむかし/Once Upon a Time》により強化された青緑エルドラージ系統。

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ウルザ系や土地コンボデッキに強いグリクシス《死の影/Death's Shadow》が復活。《王家の跡継ぎ/The Royal Scions》は《死の影/Death's Shadow》にトランプルを与えつつ単体でも勝てるカード。

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同様にウルザ系や土地コンボデッキに強く、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を含め新セットのカードで強化された感染。《冠雪の森/Snow-Covered Forest》の方がデッキを擬態しやすいのでおすすめ。

■バント氷雪コントロール


私はミシックチャンピオンシップの準備でしばらくモダンは触っていなかったが、先月11月17日にモダン神のタイトル防衛戦があったため帰国後すぐにモダンを追い始めた。
エルドラージ系統とシミックウルザが当時の流行だったので、その2つを仮想敵として想定。《流刑への道/Path to Exile》《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》でエルドラージを対処しやすく、打ち消し呪文によりどんな相手にも戦いやすいバント氷雪コントロールを選択した。
勝ち上がってきたのがバントエルドラージだったが、デッキの性質としてはエルドラージ系統なため相性は有利で、モダン神を防衛することが出来た。


15期神決定戦

大会レポート


その後グランプリコロンバスにも同デッキで参加。11勝4敗で26位に入賞。


そしてマジックオンライン上で開催されたモダンプレイオフでは8勝2敗で7位に入賞。大会ごとに少しずつバント氷雪コントロールが進化して、デッキリストと考え方が変わってきた。現在のリストはこちら。

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4《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl
3瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage

4《アーカムの天測儀/Arcum’s Astrolabe
4《流刑への道/Path to Exile
2《呪文貫き/Spell Pierce
3《マナ漏出/Mana Leak
1《神秘の論争/Mystical Dispute
3《否定の力/Force of Negation
3《至高の評決/Supreme Verdict

3《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns
2《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler
3《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor
1《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria

4《廃墟の地/Field of Ruin
4《溢れかえる岸辺/Flooded Strand
4《霧深い雨林/Misty Rainforest
2《天界の列柱/Celestial Colonnade
1《神聖なる泉/Hallowed Fountain
1《繁殖池/Breeding Pool
1《寺院の庭/Temple Garden
4《冠雪の島/Snow-Covered Island
2《冠雪の平地/Snow-Covered Plains
1《冠雪の森/Snow-Covered Forest

サイドボード
2《天界の粛清/Celestial Purge
2《安らかなる眠り/Rest in Peace
2《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection
2《外科的摘出/Surgical Extraction
3《夏の帳/Veil of Summer
1《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa
2《ドビンの拒否権/Dovin's Veto
1《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives


デッキの目指す動きはプレインズウォーカーの設置と維持だ。序盤は除去と打ち消し呪文で相手とのカードの交換を行い、3-4ターン目にプレインズウォーカーを設置して守る。
4種類入ったプレインズウォーカーを維持できるターンが長いほど、カードアドバンテージで勝利に繋がる。

半年前の記事で書いた青白コントロールは守りを固め続けるタイプのデッキだったが、その頃とは性質がかなり異なっている。
バント氷雪コントロールは、レガシーの青白奇跡に近いと思っている。低コストの「対処されなければ有利になる」パーマネントを並べ、除去や打ち消し呪文で自分の場を守り続ける。(《相殺/Counterbalance》《基本に帰れ/Back to Basics》や3マナプレインズウォーカーを守り続ける)
《否定の力/Force of Negation》により「低コストパーマネントを守る」事がより顕著になった。それだけ《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》が守れば勝ちになりやすいと言うことだ。

守りの《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》攻めの《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》、サイドから《夏の帳/Veil of Summer》。
青白コントロールに緑をタッチして、より軽く、より柔軟に対応できるように変化したのがバント氷雪コントロールだ。


■個別カード解説

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マナベースについて。
もともとバント氷雪コントロールのリストは《廃墟の地/Field of Ruin》を含め土地22枚、《選択/Opt》が3枚と言う構成が多く、私もモダン神防衛戦ではそうだった。
このデッキは3-4ターン目にはプレインズウォーカーを設置するため土地は毎ターン置きたいので、22枚は少ない。キャントリップは土地換算できず、土地が欲しいターンに《選択/Opt》を引いてタイムラグが起きてしまう事は避けたい。
そして3色デッキなため、フェッチランドから《神聖なる泉/Hallowed Fountain》をタップインしてライフを守る事も多い。モダンの多色化にはライフ損失が伴うので、《選択/Opt》をプレイする為にライフ3点を支払う事は避けたい。序盤は土地も呪文も両方欲しいので《選択/Opt》の占術で下に送る判断が難しく、「この《選択/Opt》いつプレイするんだ」という状況に陥っていた。

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また、《廃墟の地/Field of Ruin》の枚数が少ないと緑ウルザトロンに弱くなり、サイドボードから《外科的摘出/Surgical Extraction》《廃墟の地/Field of Ruin》のコンボも狙えない。
緑ウルザトロンと、苦手な《魂の洞窟/Cavern of Souls》を克服できる《廃墟の地/Field of Ruin》は、コントロールを組むなら是非4枚欲しい。

しかしデッキの色マナは白白青青緑が必要であり、《廃墟の地/Field of Ruin》を4枚にすると色マナの総数が不足するという別の問題が出てくる。
これらの問題点を解決するために、プレイするタイミングが不確定な《選択/Opt》+土地22枚ではなく、土地の総数を24枚に増やすことにした。
《廃墟の地/Field of Ruin》を4枚にしつつ、2色マナでカウントできる《天界の列柱/Celestial Colonnade》を追加。
色マナカウントは以下の通りとなった。

白→14枚(タップイン2枚)
青→16枚(タップイン2枚)
緑→11枚
氷雪→15枚

緑は2ターン目に《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》を出すための適性値(14)を下回っているが、《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》をマナベースに含めれば15枚でクリアしている。
白マナは4ターン目にダブルシンボルが必要で、サイド後2ターン目に《天界の粛清/Celestial Purge》《安らかなる眠り/Rest in Peace》をプレイするためにも、《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》合わせて18枚のカウントは下回りたくない。
白マナを追加する役割に加えて、《天界の列柱/Celestial Colonnade》は相手のプレインズウォーカーへの牽制にもなる。これの有無でジャンドへの勝率は大きく変わる。
氷雪マナが15枚だと1ターン目に《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》が出せないゲームも少数あるが、これ以上はどこのマナも削れない。私が考え得る最高のマナベースだ。

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自身の《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》に《流刑への道/Path to Exile》を撃って《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》サーチから《至高の評決/Supreme Verdict》パターンもあるので、《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》は2枚は必要。
緑のダブルシンボルが必要な状況はほとんどないので、《冠雪の森/Snow-Covered Forest》は1枚にすべき。
《廃墟の地/Field of Ruin》《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》《霧深い雨林/Misty Rainforest》のサーチ12枚に対して、サーチ対象は10枚と少ない。ジェイスの[+0]能力で土地をデッキに戻して、サーチ対象が無くならないようなプレイを意識しよう。

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《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》
《死の影/Death's Shadow》《グルマグのアンコウ/Gurmag Angler》《タルモゴイフ/Tarmogoyf》など、低コストでパワーの大きいクリーチャーを手札破壊と打ち消しでサポートして攻撃する戦略が、モダンには一定数居る。
そういった相手に接死の瞬速ブロッカーは優秀で、《頑固な否認/Stubborn Denial》にも引っかからないためほぼ1:2交換が出来る。
相手視点だと、コアトルがデッキに入っているとわかっていても攻撃せざるを得ない。エルドラージ系統にも強い。
瞬速なため打ち消し呪文との2択を常に構えることが出来て、序盤から後半いつでも無駄にならない。迷わず4枚入れよう。

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《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》
実質3マナ以上かかるカードなので、3マナの強いカードが増えた現在では以前のように4枚投入するカードではなくなった。
グランプリコロンバスでは2枚まで減らしたが、減らしすぎるとサイドボードのインスタントが使える回数が減って戦略の幅が狭くなり、改悪だったので3枚に戻した。
このカードを入れるとフラッシュバック用に《選択/Opt》を入れたくなるが、既に《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》というキャントリップがありドローが過剰なので、ドロースペルとして質の落ちる《選択/Opt》は入れたくない。

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《呪文貫き/Spell Pierce》
このデッキはプレインズウォーカー設置までの相手とのカード交換が大事なので、序盤はドローではなく除去や打ち消しでターンを稼ぎたい。
クリーチャーは《至高の評決/Supreme Verdict》でまとめて対処できるので、非クリーチャー呪文を序盤に捌く手段が《否定の力/Force of Negation》以外にも欲しい。
現在は《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》が流行しており、序盤にオーコと交換できるカードが必要だったので採用した。
緑ウルザトロンに対しても、トロンが揃うタイミングで《廃墟の地/Field of Ruin》起動、相手が《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》プレイ→《呪文貫き/Spell Pierce》という動きになりやすい。

《流刑への道/Path to Exile》で相手のマナを伸ばすので《呪文貫き/Spell Pierce》が構造上の矛盾だと考える人もいるかも知れないが、これはデッキ内での役割分担だ。
《流刑への道/Path to Exile》が効きにくい相手、例えばシミックウルザや緑ウルザトロンには打ち消し呪文がないとプレインズウォーカーで負けてしまう。
反対にクリーチャーが多く《呪文貫き/Spell Pierce》が腐る5色人間のような相手には、《至高の評決/Supreme Verdict》が《呪文貫き/Spell Pierce》の損失を補う働きがある。

サイドボード後に相手が使う《夏の帳/Veil of Summer》《神秘の論争/Mystical Dispute》も考慮すると、打ち消し合戦で使いやすい1マナの《呪文貫き/Spell Pierce》は必要だ。

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《アーカムの天測儀/Arcum’s Astrolabe》
3色以上のデッキは多色化ゆえにフェッチ+ショックランドで初期ライフが少ないというリスクを負っていたが、《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》はそのリスクを過去のものにした。
それに加えて《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》で大鹿にして、[-5]能力で相手のクリーチャーと交換することも出来る。
このカードの存在により《血染めの月/Blood Moon》を主軸に添えたデッキは環境から激減した。
《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》というラインはそれぞれシナジーを持ち、現在の青の強さを支えている。《思案/Ponder》《定業/Preordain》に匹敵する強さなので、モダンでは禁止でもおかしくないほど強いカード。4枚確定。

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《流刑への道/Path to Exile》
氷雪コントロールの基本パーツは《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》で、補色を黒にしたり赤にしたり色々試していた。
しかし《致命的な一押し/Fatal Push》《稲妻/Lightning Bolt》はどちらもエルドラージ系統を除去できず、《死の影/Death's Shadow》デッキに対して弱くなるリスクもある。
結局モダンでベストな除去は《流刑への道/Path to Exile》だ。サイズや除去耐性に関わらずどんなクリーチャーにも対処出来るメリットが、土地を渡すデメリットを上回る。
モダンの場合は特殊地形が強いためクリーチャーデッキでも基本地形が2枚程度なので、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》によるフラッシュバックや《廃墟の地/Field of Ruin》で相手の基本地形が枯れることも多い。

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《マナ漏出/Mana Leak》
3ターン目にプレインズウォーカーを設置するために、2ターン目に相手とのカード交換でベストなのが《マナ漏出/Mana Leak》だ。
これもまた《呪文貫き/Spell Pierce》同様に《流刑への道/Path to Exile》と相性は悪い。しかし2ターン目にほぼ全てのカードと交換できて、相手によって強さがブレにくく、初手をキープする理由になることから3枚採用した。

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《神秘の論争/Mystical Dispute》
シミックウルザの流行により採用した1枚。青いデッキと対戦した際に劇的に刺さり、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》との相性も良く青い呪文を対象にする場合は1マナでフラッシュバック出来る。
基本的には《マナ漏出/Mana Leak》の方が優れているが、《マナ漏出/Mana Leak》を4枚入れるよりはプレイの選択肢が広がるので1枚採用した。青くない相手にはサイドアウトする。

今現在のリストでは「マナ払え」系の打ち消し呪文が多すぎるように感じるかも知れない。
今のモダンでは、青や緑のデッキは《夏の帳/Veil of Summer》《神秘の論争/Mystical Dispute》でより軽く、より複数の妨害手段を持つようになった。それらの打ち消し合戦を制するためにも、後半腐るリスクを受け入れて軽さが最重要だと考えるようになった。
今回のリストで《謎めいた命令/Cryptic Command》が抜けたのも、上記の軽いカードに対して無力だからだ。1マナの妨害が増えたことでモダンはレガシーに近くなっており、《謎めいた命令/Cryptic Command》は残念ながら使うに値しない。

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《否定の力/Force of Negation》
《神秘の論争/Mystical Dispute》の項目で述べたように、モダンはより早く、より複数の妨害が求められてレガシー化してきている。
後手で相手のプレインズウォーカーに追いつくためには《否定の力/Force of Negation》が必要だ。
初手に欲しいカードだが、《意志の力/Force of Will》と違い相手によっては無駄カードにもなるので3枚が適正。

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《至高の評決/Supreme Verdict》
《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》の項目でも述べたが、モダンではクロックパーミッション戦略を取るデッキが一定数居る。
《死の影/Death's Shadow》《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を出して《頑固な否認/Stubborn Denial》で守る戦略には、《至高の評決/Supreme Verdict》の「打ち消されない」効果が絶大だ。
《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》の忠誠度が高いため、突破するには複数のクリーチャーを並べる必要があり、自然と《至高の評決/Supreme Verdict》が刺さる展開になりやすい。
「オーコ出して評決」がどのクリーチャーデッキにも効いて、初手をキープする理由でもあることから《至高の評決/Supreme Verdict》は3枚に増やした。感染や5色人間などにも強い。

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《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》
青白コントロールだった頃は《霊気の薬瓶/AEther Vial》《虚空の杯/Chalice of the Void》と言ったカードに苦しめられたものだが、それさえも過去のものにしてしまった。
厄介なアーティファクトを大鹿にして《至高の評決/Supreme Verdict》。「オーコ出して評決」これだけでコントロール使いの悩みは9割解決する。
自身が万能除去でありながら、ライフ回復、継続的な大鹿生成もついている。
オーコの忠誠度の高さとライフ回復によりバーンは克服できた。大鹿でのクロックも早いため、緑ウルザトロンやコンボデッキに自分から時間制限をかけられるようになった。
2010年に印刷されて長らく最強だった《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》も、相手の場に食物トークンがあると攻撃で落とされてしまう。間違いなく歴代最強のプレインズウォーカーだ。

ただ盤面を無視できる土地コンボや墓地コンボにはターンによっては弱い場面もある。
忠誠度が高すぎるためなかなか落ちず、オーコを2枚引くよりは複数の種類のプレインズウォーカーを置いた方が良い事が多いので、現在は4枚から3枚に減らした。

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《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》
テフェリーを再評価するようになったのは、相手の《夏の帳/Veil of Summer》《神秘の論争/Mystical Dispute》があまりにも強いからだ。
特に緑ウルザトロン相手には《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》《解放された者、カーン/Karn Liberated》など1枚でも通ったら負けのカードが多く、《夏の帳/Veil of Summer》が致命傷になりやすい。
しかし《夏の帳/Veil of Summer》を呪文で対応しようすると《払拭/Dispel》のような限定的なカードになってしまい、相手によっては役に立たない。
そうなるとメインで汎用性が高く、かつ《夏の帳/Veil of Summer》に強いカードとしてテフェリーの重要度が上がる。
また常在型能力により、インスタントの妨害が多い感染の《巨森の蔦/Vines of Vastwood》《顕在的防御/Blossoming Defense》等を使いにくくして、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》の続唱呪文を防いで、《裂け目の稲妻/Rift Bolt》を待機ゾーンから唱えられなくする。
これらのように、テフェリーを出しただけで圧倒的に有利になる相手が存在するのも採用理由だ。

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《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》
モダン神防衛戦の時は2枚に減らしたが3枚に戻した。オーコ同様に全てのマッチアップで強く、サイドアウトしない。
オーコでは解決できない劣勢でも、ジェイスの[+0]能力を起動できていれば《至高の評決/Supreme Verdict》《否定の力/Force of Negation》という解決策がある。
2019年はプレインズウォーカーが豊作だったが、それでもジェイスは依然として歴代2位の強さだ。

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《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》
相手のプレインズウォーカーに触る手段として採用。
[+1]能力による土地のアンタップはデッキのカードの多くと相性が良く、《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》によりテフェリーを守りやすい。
[-8]能力まで生き残ればジェイスと組み合わさると毎ターン4つパーマネントを追放できる。複数引くと弱く、高速ビートダウンや《頑固な否認/Stubborn Denial》を擁する相手にはサイドアウトするカードなので1枚が良い。


・サイドボード解説

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《天界の粛清/Celestial Purge》
グリクシス《死の影/Death's Shadow》の《王家の跡継ぎ/The Royal Scions》や、ジャンドの《レンと六番/Wrenn and Six》など、プレインズウォーカーを対処するのが主な役割。
赤単果敢やバーン相手は《焦熱島嶼域/Fiery Islet》などキャノピーランドが大量に入っておりマナフラッドに陥りにくいので、土地を渡す《流刑への道/Path to Exile》よりも使いやすい除去。《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》の価値も上がる。

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《安らかなる眠り/Rest in Peace》
ホガーク禁止、イゼットフェニックス消滅と以前ほどの勢いは無いものの、忘れた頃にやってくるのが墓地コンボ。
青白コントロール系統は墓地デッキを苦手とするので、発掘や《復讐蔦/Vengevine》を考慮して2枚採用。しかし1枚に減らす可能性はある。

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《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》
エルドラージトロンと青緑エルドラージ、緑ウルザトロン。それぞれ少しずつ性質が異なる3つのデッキに共通して効くのが《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》だ。
最も初手でキープ出来るカードであり、《廃墟の地/Field of Ruin》で《エルドラージの寺院/Eldrazi Temple》《魂の洞窟/Cavern of Souls》を破壊した後にも1マナでスムーズに対処。
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》の価値も上がる。

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《外科的摘出/Surgical Extraction》
《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》の項目でも述べたが、緑ウルザトロンの使ってくる《夏の帳/Veil of Summer》があまりにも強く、打ち消し呪文だけでは攻略できない。
そのため打ち消し以外にもこちらから相手の戦略を崩す必要があり、それが《廃墟の地/Field of Ruin》からの《外科的摘出/Surgical Extraction》でウルザ土地の撲滅だ。
墓地コンボに対しても、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》で2回撃つことで相手のデッキをスカスカに出来る。

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《夏の帳/Veil of Summer》
相手に使われて圧倒的に強いカードなのだから、自分で使わない手はない。
ジャンドや《死の影/Death's Shadow》に対して特に強く、《突然の衰微/Abrupt Decay》《暗殺者の戦利品/Assassin's Trophy》からもプレインズウォーカーを守る。もちろん《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》で使い回しても良い。

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《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》
リソースとライフ回復の役割。インスタントなので《頭蓋割り/Skullcrack》を回避しやすい。
6点回復しながらカード枚数も増やせるため赤単果敢やバーン以外にも効き、《機を見た援軍/Timely Reinforcements》よりも多くの相手にサイドインできるため《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》の方を優先している。
ジャンドや《死の影/Death's Shadow》など、リソース数が重要なマッチでは《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》を回収してアドバンテージに繋げる。
ライフ回復という役割は《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》が果たしているので、《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》は1枚で十分だ。
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》で使い回して一気にライフとリソースを取り戻す。

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《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》
メインは「マナ払え」系の打ち消し呪文が多い。そのため青コントロール対決で土地を並べあう展開になった場合、例えば土地8枚から《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》を出されると対処しにくい。
サイド後はその欠点を補うべく確定で打ち消せるカードを採用。バーンや緑ウルザトロンにも効くカードだが、《夏の帳/Veil of Summer》で返されてしまうカードなので注意。
もちろん《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》で使い回しても良し。

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《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》
バント氷雪コントロールはほとんど全ての状況に対応できるが、《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》には手を焼くし、早いターンの《霊気の薬瓶/AEther Vial》《虚空の杯/Chalice of the Void》は破壊したい。
5色人間が《翻弄する魔道士/Meddling Mage》で《至高の評決/Supreme Verdict》を指定している状況でも、《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》なら対処できる。
《真髄の針/Pithing Needle》で《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を指定されても破壊。
上記は起こる頻度は少ないので、大量に入れる必要は無い。100点評価にはならないサイドカードだが、70点は出しやすい。《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》を少しだけサイドインすることで出来る事の幅が広がるため、1-2枚を採用するのが好きだ。

■採用を悩んだカード

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《斑岩の節/Porphyry Nodes》
《ぬめるボーグル/Slippery Bogle》など呪禁クリーチャーを対処できるが、《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》の方が広く役割を果たせる。
破壊までにラグがあるため、クリーチャーを複数展開されると使いにくい。

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《糾弾/Condemn》《失脚/Oust》
マナクリーチャーが流行るなら《失脚/Oust》。バーンのように速攻クリーチャーが多いデッキや、《恐血鬼/Bloodghast》のように墓地から戻るクリーチャーが流行るなら《糾弾/Condemn》。
しかし《流刑への道/Path to Exile》《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》で十分なので、どちらも不採用。

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《石のような静寂/Stony Silence》
《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》の影響でアーティファクトを主軸に添えたデッキは減少したため不採用。
エルドラージ系統、緑ウルザトロンを両方見れる《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》の方が現在は良い。

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《機を見た援軍/Timely Reinforcements》
1/1を並べてもバーンや赤単果敢にはチャンプブロックにしかならず、《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》を回収出来る分《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》の方が強い。

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《選択/Opt》
すでに十分キャントリップはあるし、マナベースの項目でもこのカードが不要なことは述べた。《選択/Opt》を撃って序盤を放棄する行為が弱いので、土地を探しに《選択/Opt》を撃つくらいなら土地自体を増やそうと22枚から24枚に変更となった。

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《軽蔑的な一撃/Disdainful Stroke》
《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》を打ち消せないことと、《神秘の論争/Mystical Dispute》が使いやすいことから価値が下がった。
主な対象は《原始のタイタン/Primeval Titan》とエルドラージだが、他の打ち消し呪文が優先される。

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《呪文嵌め/Spell Snare》
モダンのメタゲームを見て行ったとき、エルドラージ系統、ウルザ系統、緑トロン、グリクシス《死の影/Death's Shadow》全てに対して弱い。
青コントロール対決でも、《夏の帳/Veil of Summer》《神秘の論争/Mystical Dispute》を消せないため、有効に働くマッチアップが少なすぎる。

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《論理の結び目/Logic Knot》
「マナ払え」系の打ち消し呪文が多いので、後半でもX=4以上で役割のあるこれを入れるか検討もしたが、フェッチ8枚+《選択/Opt》0枚では探査の為の墓地が不十分なため多くの場合は《マナ漏出/Mana Leak》よりも劣る。

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《霊気の疾風/Aether Gust》
緑ウルザトロンは無色の呪文が多く、効きそうで効かない。ただ《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を後から対処できて《夏の帳/Veil of Summer》にも撃てるので採用候補。1枚はサイドに取りたい。

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《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
バント氷雪コントロールのミラーマッチが増えるようなら採用候補だが、大鹿の攻撃で倒されやすい。

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《謎めいた命令/Cryptic Command》
《夏の帳/Veil of Summer》《神秘の論争/Mystical Dispute》の1マナの妨害が増えたことでモダンはレガシーに近くなっており、《謎めいた命令/Cryptic Command》は効果に対して重すぎる。
サイドアウトする機会も多く、残念ながらモダンの速度に合っていない。

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《むかしむかし/Once Upon a Time》
《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》《廃墟の地/Field of Ruin》を探すという役割を考えはしたが、初手以外では2マナが重く、土地しか探せない状況もあるのでダメ。

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《スラーグ牙/Thragtusk》
ライフ回復の役割としては、《頭蓋割り/Skullcrack》に狙われにくいぶんインスタントの《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》が優先。

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《拘留の宝球/Detention Sphere》
プレインズウォーカー除去枠。だが3マナは競合が多く、ただプレインズウォーカーを除去するなら《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》の大鹿で攻めて行った方が良い。

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《秋の騎士/Knight of Autumn》
ライフ回復+エンチャントアーティファクト破壊で範囲が広いが、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》と比べるとどうしても見劣ってしまう。

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《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》
緑ウルザトロン、《原始のタイタン/Primeval Titan》、墓地対策を兼ねているが、3マナは競合が多い。より幅広くサイドインできる《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》の方が優先。

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《引き裂く突風/Fracturing Gust》
今のメタゲームではほとんど存在しないが、もしエンチャント・アーティファクトが主軸のデッキが出てきた場合に1枚取る。

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《減衰球/Damping Sphere》
ほとんど緑ウルザトロン専用のサイドカードで範囲が狭く、エルドラージトロンに対しては効果が薄い。
より広い範囲でサイドインできる《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》を優先したい。

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《虹色の眺望/Prismatic Vista》
バント氷雪コントロールは色拘束が白白青青緑なため、フェッチランドから《神聖なる泉/Hallowed Fountain》などをサーチしたいタイミングが多い。
1色しか出ない《虹色の眺望/Prismatic Vista》よりも、ショックランドを探せる《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》《霧深い雨林/Misty Rainforest》を優先する。サーチするカード12枚とサーチ対象10枚のバランスなので、フェッチランドは合計8枚で十分だ。

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《神秘の聖域/Mystic Sanctuary》
マナベースの項目でも述べたことだが、色マナカウントは現状でギリギリだ。
《寺院の庭/Temple Garden》《冠雪の平地/Snow-Covered Plains》《冠雪の森/Snow-Covered Forest》《廃墟の地/Field of Ruin》があると《神秘の聖域/Mystic Sanctuary》はアンタップ状態で出ず、序盤の事故の原因にもなる。
《謎めいた命令/Cryptic Command》がモダン環境に合っていないため抜けて、今のリストでは回収したいカードは《否定の力/Force of Negation》《至高の評決/Supreme Verdict》だけ。これではデメリットの方が大きすぎる。


■サイドボードガイド

・エルドラージトロン

対Etron

1枚1枚のアクションが重いデッキのため、トロン成立を《廃墟の地/Field of Ruin》で防げば《マナ漏出/Mana Leak》《神秘の論争/Mystical Dispute》は十分に機能する。
長いゲームになるため《呪文貫き/Spell Pierce》はアウト。
サイド後は打ち消し呪文を軽い方にシフトする。ほとんど全てが1対1交換できて、打ち消したいプレインズウォーカーは4マナ以降なので《否定の力/Force of Negation》を0マナで撃ちたい場面はほとんどない。
クリーチャーは《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》《流刑への道/Path to Exile》で対処できるので、《大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator》《人知を超えるもの、ウギン/Ugin, the Ineffable》を打ち消すことに専念しよう。
《虚空の杯/Chalice of the Void》X=2で置かれても《ドビンの拒否権/Dovin's Veto》は相手のカードを打ち消せることを覚えておこう。
《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》は《虚空の杯/Chalice of the Void》と《歩行バリスタ/Walking Ballista》を破壊する役割だ。


・シミックウルザ

対SimicUrza

《湖に潜む者、エムリー/Emry, Lurker of the Loch》《最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificer》を考えると《流刑への道/Path to Exile》を残したくなる気持ちはわかる。
しかし最近のシミックウルザのデッキの性質としてはジャンドのようなグッドスタッフに近く、特にサイド後は純粋なカードアドバンテージでの勝負になる。
そうなると相手に土地を渡すことで相手の行動回数を増やしてしまうことが問題だ。
《湖に潜む者、エムリー/Emry, Lurker of the Loch》は《ミシュラのガラクタ/Mishra's Bauble》が揃わなければ1.2枚ドローで済むので、少しは放置しても大丈夫。
《湖に潜む者、エムリー/Emry, Lurker of the Loch》《最高工匠卿、ウルザ/Urza, Lord High Artificer》の両方が《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》で対処可能であり、ウルザの返しに《至高の評決/Supreme Verdict》でも間に合う。除去は《至高の評決/Supreme Verdict》だけで十分だ。
相手もサイド後は手札破壊や打ち消し呪文が増えるため、《夏の帳/Veil of Summer》が良く効く。


・青緑エルドラージ

対simiceldraz

エルドラージトロンとの大きな違いは2ターン目《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》という脅威があることだ。
それを防ぐためにも《否定の力/Force of Negation》は残す。しかし《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》以外には効きにくく後半腐る《呪文貫き/Spell Pierce》はサイドアウト。
《貴族の教主/Noble Hierarch》等のマナクリーチャーが入っており《頑固な否認/Stubborn Denial》でクロックを維持してくるデッキなので、消されずに安心して撃てる《至高の評決/Supreme Verdict》がゲームの焦点になる。


・グリクシス《死の影/Death's Shadow》

対Grixis Shadow

0マナで消したいカードがない《否定の力/Force of Negation》、手札破壊で見られるので複数除去になりにくい《至高の評決/Supreme Verdict》、重くて打ち消しの的になる《ドミナリアの英雄、テフェリー/Teferi, Hero of Dominaria》をサイドアウト。
相手のデッキ全体に強い《夏の帳/Veil of Summer》、リソース回収の《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》をサイドイン。
こちらのカードの多くが相手と1:2で交換できるため有利なマッチアップだ。
基本地形は《島/Island》《沼/Swamp》の2枚のみであることが多い。《流刑への道/Path to Exile》《廃墟の地/Field of Ruin》の連打で基本地形を枯らして行こう。


・感染

対Infect

このマッチの目標はシンプルで《至高の評決/Supreme Verdict》まで生き延びること。序盤の3ターンが最重要だ。
3マナのプレインズウォーカーを仕掛けるよりは《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》《流刑への道/Path to Exile》で除去しつつ、相手の打ち消しに対してこちらの打ち消しを合わせるのが望ましい。
プレインズウォーカーを仕掛けるとしたら、相手の《呪文貫き/Spell Pierce》をケアできる5マナからが良い。特に《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》は通ってしまえば相手の《巨森の蔦/Vines of Vastwood》《顕在的防御/Blossoming Defense》《夏の帳/Veil of Summer》を全部無視できるようになり、あとは全部除去するシューティングゲームに変わる。
サイド後の注意点としては、相手に良いタイミングで《夏の帳/Veil of Summer》《神秘の論争/Mystical Dispute》を使わせないこと。そのための《呪文貫き/Spell Pierce》《否定の力/Force of Negation》だ。
また相手もサイド後は《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》をフル搭載してくるため、それを防ぐためにも打ち消しのある初手をキープしたい。
相手の打ち消しを考えるとこちらも《夏の帳/Veil of Summer》を入れたくなる気持ちはわかる。しかし感染の使う打ち消しは合計5-6枚で、それに対してこちらが《夏の帳/Veil of Summer》を入れると手札で抱えて負けるリスクが大きいため入れない。



・5色人間

対Humans

このマッチの目標も感染と同様に、《至高の評決/Supreme Verdict》まで生き延びることだ。
《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》は相討ちが取れるタイミングなら積極的に出して行こう。
《カマキリの乗り手/Mantis Rider》や《翻弄する魔道士/Meddling Mage》はクリーチャーでの相討ちが狙えるので、最も《流刑への道/Path to Exile》を撃つべき対象は《スレイベンの守護者、サリア/Thalia, Guardian of Thraben》だ。
今回のデッキリストでは5色人間へのガードを下げており、無駄カードである《否定の力/Force of Negation》がサイド後でも1枚残ってしまっている。
もし5色人間を意識するのであれば1枚《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》を追加したい。
基本地形は《平地/Plains》《島/Island》の2枚のみであることが多い。《流刑への道/Path to Exile》《廃墟の地/Field of Ruin》の連打で基本地形を枯らして行こう。


・緑ウルザトロン

対Gtron

緑トロンは《解放された者、カーン/Karn Liberated》《精霊龍、ウギン/Ugin, the Spirit Dragon》《絶え間ない飢餓、ウラモグ/Ulamog, the Ceaseless Hunger》のどれもが通ったら致命傷になり、サイド後は《夏の帳/Veil of Summer》で補助してくる。
常に《夏の帳/Veil of Summer》を意識したゲーム展開をして、2回打ち消しが出来ないなら自分からプレインズウォーカー攻めていく事も必要だ。《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》で複数の大鹿を展開できれば、カーン2種類は戦闘ダメージで落とすことが出来る。

サイド後に相手の《難題の予見者/Thought-Knot Seer》《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》を考えると《流刑への道/Path to Exile》をもっと残したい気持ちはあるかも知れない。
しかし《難題の予見者/Thought-Knot Seer》は《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》で相討ちするし、《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》はこちらのプレインズウォーカーで手札に戻したり、大鹿にしたりで対処できる。
もはやトロンの出してくる《殺戮の暴君/Carnage Tyrant》ですら、コアトルの接死で討ち取れるため脅威ではない!

プレインズウォーカーやトロンサーチ呪文を防ぐことの方がクリーチャー除去よりも重要なので、除去を減らして打ち消しを増やす。
《廃墟の地/Field of Ruin》からの《外科的摘出/Surgical Extraction》が一番簡単に勝てるので、この2枚が揃っていたら多少リスキーな初手でもキープして良い。


・アミュレットタイタン

対Amulet

《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》さえあれば相手のカードは全て大鹿に出来る。《原始のタイタン/Primeval Titan》が通っても望みは捨てない。
マナを伸ばしてくる相手なので《呪文貫き/Spell Pierce》は無駄カードになりやすい。

相手のサイドカードは《神秘の論争/Mystical Dispute》《不屈の追跡者/Tireless Tracker》《死者の原野/Field of the Dead》など。
アミュレットタイタンは青マナのみを起こしてエンドしにくいデッキなので、《神秘の論争/Mystical Dispute》は土地の立て方で少しは予想できる。
《死者の原野/Field of the Dead》でのゾンビの群れや《女王スズメバチ/Hornet Queen》を考慮して、《至高の評決/Supreme Verdict》《仕組まれた爆薬/Engineered Explosives》は残そう。


・バーン

対バーン

クリーチャーを除去して、オーコを出して、打ち消しでライフを守る。重いカードを減らして、5ターン目にライフを10以上保つような展開を目指そう。
プレインズウォーカーに火力を使ってもらった方が後々ライフが残るパターンが多く、長引けばアドバンテージ獲得手段は大量にある。
ライフが10以下なら、《精神を刻む者、ジェイス/Jace, the Mind Sculptor》は使い捨てるつもりで[+0]能力から入って良い。ライフが12以上あり、相手の手札が2枚以下なら[+2]から入ろう。
後手は《マナ漏出/Mana Leak》が撃てないことが多いので、1枚減らして《至高の評決/Supreme Verdict》を1枚残そう。
《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》は《裂け目の稲妻/Rift Bolt》の待機ゾーンからのプレイを防ぎ、ライフ回復を《頭蓋割り/Skullcrack》で妨害するタイミングを制限するので役に立つ。


・赤単果敢

対赤果敢

相手の行動回数が多くバーンよりもキルターンが早いため、不利なマッチアップだ。
《僧院の速槍/Monastery Swiftspear》《損魂魔道士/Soul-Scar Mage》は軽いため《時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler》のバウンスが効きにくく、またテフェリーは攻撃で落とされやすい。
《呪文貫き/Spell Pierce》は《流刑への道/Path to Exile》と相性が悪い。しかし赤単果敢は序盤の《魔力変/Manamorphose》《舞台照らし/Light Up the Stage》を消せれば初動を大きく削ぐことが出来るので、《否定の力/Force of Negation》と共に残す。
《至高の評決/Supreme Verdict》からの《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》がゴールだ。マナベースを減らす唯一のマッチだが、相手の土地がほぼ《山/Mountain》のため《廃墟の地/Field of Ruin》複数枚引きたくない。


・ジャンド(リクエストにより追加)

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ジャンドの性質はグリクシス《死の影/Death's Shadow》に近いので、サイドボードもそれに似ている。
シャドウとの違いは基本地形の多さだ。平均的なジャンドには《沼/Swamp》2枚《山/Mountain》《森/Forest》が1枚ずつ。
《流刑への道/Path to Exile》《廃墟の地/Field of Ruin》で基本地形が枯れる事が少なく、シャドウよりも重いカードが入っているので、伸ばしたマナの使い道も多い。
ゲームの焦点は《レンと六番/Wrenn and Six》《ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil》をすぐに対処すること。最近は《闇の腹心/Dark Confidant》が減っていて即除去しなければいけないクリーチャーは少ないので、《流刑への道/Path to Exile》を減らしている。
《タルモゴイフ/Tarmogoyf》は《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》、《血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf》は《瞬唱の魔道士/Snapcaster Mage》でそれぞれ相討ちできるので、除去をたくさん引くよりも相手のプレインズウォーカーに負けない事の方が重要だ。
《漁る軟泥/Scavenging Ooze》も入っているので、墓地依存カードを減らすために《ムラーサの胎動/Pulse of Murasa》は入れない。

・青トロン(リクエストにより追加)

無題

青トロンはメタゲーム上では少ないが、一定の人気があり使い続けている人も多い。
青トロンは長期戦にとても強いデッキで、バントコンにとっては不利なマッチアップだ。
可能な限り早くクロックを用意する必要があり、オーコがゲームの鍵になる。瞬唱をただの2/1として出すことも多いです。

《儀礼的拒否/Ceremonious Rejection》は悩むラインだが、緑トロンと違って無色のプレインズウォーカーが多くないのでそこまで刺さらない。
相手の《知識の渇望/Thirst for Knowledge》はなるべく打ち消し、こちらの1マナカウンターの手数で勝つことを目指す。
相手の《難題の予見者/Thought-Knot Seer》《ワームとぐろエンジン/Wurmcoil Engine》はこちらのプレインズウォーカーで何とかなるので、除去は全て抜いて構わない。

・クラブヴァイン、発掘(リクエストにより追加)

無題

メインは基本的に不利で、《否定の力/Force of Negation》を引けるかどうかのゲームになる。
サイド後は重い部分を減らし、墓地対策探して強めにマリガン。手札の枚数よりも質のゲームになりやすく、墓地対策はカード3枚分の価値がある。
墓地対策後の《秘蔵の縫合体/Prized Amalgam》素出しプランに対応できるように、《至高の評決/Supreme Verdict》全抜きはダメ。

墓地デッキに対して《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》は活躍しにくいので、4枚入れているなら1枚サイドアウト。


■メタゲーム変遷の思考メモ(12/17追記)

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Magic Online上ではタイタンシフトやアミュレットタイタンなどの土地コンボが増加。エルドラージトロンは依然としてトップメタ。
これは《原始のタイタン/Primeval Titan》デッキが《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を無視できることが理由か。
実際バント氷雪コンは《原始のタイタン/Primeval Titan》デッキに負けやすい。

これによる変化
→《原始のタイタン/Primeval Titan》とエルドラージに良い《マナ漏出/Mana Leak》4枚。しかしこれは他の1マナの多いデッキに弱くなるリスクあり。
→土地コンボとエルドラージトロンに強い《謎めいた命令/Cryptic Command》を2枚戻す。
→《魂の洞窟/Cavern of Souls》からのタイタンを防げる《霊気の疾風/Aether Gust》を追加。「打ち消す」では無い為ライブラリーに戻せる。
→墓地対策を《安らかなる眠り/Rest in Peace》から《夢を引き裂く者、アショク/Ashiok, Dream Render》に変更。
→自分から攻める必要があるため、《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を4枚に。



■おわりに

バント氷雪コントロールはすべての状況に対応できる力があり、上手く使いこなせれば不利な相手が少ない良いデッキだ。
サイドボードには全ての色対策カードがあり、エンチャントやアーティファクトも対処出来て、土地すらも割れる!
最近ではレガシーでも《アーカムの天測儀/Arcum's Astrolabe》《氷牙のコアトル/Ice-Fang Coatl》《王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crowns》を搭載したバントコントロールが勝っており、モダンでの経験がレガシーでも活きやすいだろう。使えば使うほど自分の上達を楽しめる良いデッキなので、練度を上げて行こう。


この記事でバント氷雪に関する知識は余すところなく披露したが、もしも気になる点がある場合は、Noteのサポート機能から質問を送って欲しい。


それではまた。

高橋優太


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