【たぶん旅行記vol.2】 世界一美しい美術館、デンマーク・ルイジアナ美術館で過ごす一日
トラベルクリエイター・Yutoがまだ行ったことのない国や地域について、あたかも行ってきたかのように記す連載。第2回の今回もデンマークから。世界一美しい美術館と称されるルイジアナ美術館で過ごす一日をお届けします。
コペンハーゲン中央駅から北へ30分、ルイジアナ美術館へ
デンマーク観光の拠点・コペンハーゲン中央駅から郊外電車に乗り込み、北へ向かうこと35分。海岸線をぼーっと眺めているうちに、目的地のフムレベック(Humlebaek)に着いた。
駅を出て閑静な住宅地を歩く。北欧らしい灰色がかった世界に、三角屋根の家々。なんでもい郊外の住宅街なはずだけど、色とりどりのレンガ造りに気分が上がる。
民家が少しまばらになってきたとき、左手に壁がツタに覆われた住宅が見えてきた。それがルイジアナ美術館だ。
もともとは個人の邸宅だったようで、世界一美しいと言うわりに小さいなという印象を抱く。なにはともあれ無事に到着。さっそく中に入る。
広々としたミュージアム内部を散策
敷地内に入るとまず出迎えてくれるのは、水玉模様のかぼちゃ。日本人なら多くの人が知っている草間彌生さんの作品である。いきなり草間さんの作品でちょっと嬉しくなる。ウキウキして建物に入ると、その広さに驚く。後から知ったが、建物のほとんどは地下に埋められており、地上に見えているのはほんのわずかとのこと。
心が動かされる作品がたくさんあったが、それを書くとあまりに長くなってしまうので、ここではルイジアナ美術館で一番有名であろうジャコメッティ彫刻の展示室の紹介に留めておく。
ジャコメッティはスイスの彫刻家で、肉付けも凹凸もない細長い人物像で知られている。そんな彼の作品は、壁の一面が窓であり、外の緑と湖を望むことができる部屋に展示されている。美しい自然を背景にジャコメッティの作品が並んでいるこの部屋では、見えている景色すべてがアート作品のようだった。
カフェのテラス席で気分はデンマーク暮らし
2時間かけてゆっくりと作品を見た後はカフェへ。人がたくさんのテラス席で、海と芝生を眺めながらカフェラテをいただく。カフェラテは46デンマーク・クローネ、日本円で1,000円くらい。
のんびりと陽の光を浴びながら、美術館の余韻を楽しんでいると、まるでデンマークに暮らしているかのような気持ちになってきた。きっとまたここに帰ってくると思う。
▼第1回「デンマーク・コペンハーゲンを歩く」
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