８月５日、衝撃のニュースが入る。
なんと私の推しがアイドルに復帰するらしい。

お披露目ライブの日程も出ている・・・

ほうほう、２ショットチェキ付きチケット？

私はチケットを購入していた。
そして、２ショットで写る自分を想像する。どの服もなんだかしっくりこない・・・私は、どんなときもかっこよくありたいと思っていた。仕事をしているとき、友だちに会うとき、デートのとき、いつでもかっこよく見える服を着ていた。そういう服を着ている自分が好きだった。だけど、どうやら推しの前ではかわいくありたいようだ。

夏の制服で一番かわいいのは去年の自問自答ファッション講座にも着て行ったベージュのジレとベージュのパンツの組み合わせである。だけど、髪が短くなりかっこいいピアスを付けていると、この組み合わせですら推しに会うにはかっこいい気がする。

どんだけかわいい格好で推しに会いたいの😂

もちろんかわいい100%でいきたいわけではない。かっこいいとかわいいのバランスをとる中で、ふだんよりかわいいほうに寄せたいのだ。

耳周りがポイントだな、と思った。

まず、１つのイベントのために服を買うのはハードルが高い。時間がない中で試着をするのは大変だし、この時期から夏服を買うのは微妙だ。買ったとして着回しができるかも自信がないし、部屋のクローゼットのキャパシティもあまりない。
一方、アクセサリーは場所をとらない。アクセサリーはアイデンティティだから、一番かわいいものを取り入れやすい。そしてmmmさんで特訓したおかげか、かわいいものを買うハードルがだいぶ下がっているし、ピンときたものを買う力も服よりあるように感じるくらい自信がついていた。
だいぶ前にネットで買おうか悩んでいたゴールドのハートモチーフのものがあるから、それをもう一度見ようかな、なんて考えながら旅行をしていた。

そうしたら旅先で、めちゃくちゃかわいいピアスに出会った。イメージしていたハートモチーフで、半分がビーズ刺繍もう半分がスパンコールのものだ。
色は、赤、白、黒、ピンク、青と５色あった。最初に目についたのは赤だったけど、無難さと甘辛のバランスを考えて、白と黒と試す。めちゃくちゃ無難ではある。
次にピンクを試す。このピンクは先日購入したピンクのハートのD ringと色合いが似ていた。こちらはかわいい、けどかわいすぎる気もする。
そんな私にお店の人が「ハートが真珠母貝で、縁取りがビーズのものもありますよ」と見せてくれたものもさらにかわいい。サイズも半分くらいなので、普段使いもしやすいな、なんて頭を過ぎる。小さい分かわいさが強い。（今書きながら思ったけどかわいいものは好きだけど、かわい“らしい”ものは自分はしっくりこないことが多いかもしれない。）
結局、一番最初に目についた赤いハートモチーフのものを購入した。一番かわいかったというのがもちろん決め手だけど、私は自分が思っているより大きめのピアスが似合う。（たぶん耳が大きいからだと思う。）そして、耳周りは手元よりなりたい要素が強い方が好みで、そうするとピンクは好きが強いので、なりたいに近い強い色の赤がよい。パーソナルカラー的にも濃い色の方が似合う。

こんなふうに、自分が好きなものを自分で似合う自信を持って選べて、成長したなあと思った。

旅先からの帰り道、早速るんるんでピアスをつける。
このピアスを付けて、どんな服で推しに会いに行こう？ちょうど母から黒のワンピースをお下がりでもらっていて、そのワンピースに赤いハートのピアスはめちゃくちゃかわいい。ついでにリングもD ringとO ringを重ねてセーラームーン仕様にしよう、髪もいつもよりカールを強めにしよう！唯一のかっこいい要素はサンダルだな、なんて妄想すると、最近の自分からは考えられないかわいいコーディネートが出来上がった。

ぶっちゃけ、なりたいとも違うしコンセプトとも違う。笑
だけど、推しに会いに行くにはこのコーディネートがいい。なんでだろう？と考えると、ある意味一番素の状態に近いのかもしれないと思った。私は推しに認知されていないし、されたいとも思っていないけど、一番いい状態の自分で会いたい。それは仕事をしているときや友だちと会うときとは違う、見栄や取り繕いが１ミリもない自然体の私なのだろう。

mmmさんでお話をしたときに、言われた言葉を思い出す。

「精神がかっこよくなったら、かわいい服を着るかもしれないですね」
かっこいい精神の状態になれたら、好きな（かわいい）服を着るのではないか？という茉莉華さんの考察だった。

その考察を受けてから、私はその日が来るのを楽しみに待っている。その一歩が推し活だなんて、思ってもみなかった。

いつか誰と会うときでもどんな状況でもかわいいコーディネートができたらいいなと思っている。そのために今の私はかっこいい服を着てかっこいい精神、つまり心の体幹を鍛えている最中だ。