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研修を「よかった」という満足で終わらせないために

今回は研修を「よかった」という満足で終わらせないためにということで
書いてみたいと思います。

研修を実施すると、受講後のアンケートで参加者の満足度を確認すると
いうことがよく行われています。

「今回の研修に満足しましたか?」ということを5段階評価などでお伺いするというものです。

もちろん、受講者の反応が気になるのは当然ですので、この質問で研修を評価するのは理解できます。

一方で、研修評価の世界では、この問いはナンセンスではないか?という
考えもあります。

というのも、参加者が満足したからといって、現場で学びを実践してくれるとは限らないからです。

「研修では盛り上がったけれど、その後しばらくすると熱が冷めてしまう」

「現場でどれくらい実践されたかは正直わからない」

研修の企画で担当者の方とお話をしていると、このような声を本当によくお聞きします。

こうした状況が多いからこそ、研修なんて意味がないし、あまり前向きにやろうとは思えない。そうお考えになる経営者や人事ご担当の方がいらっしゃるのではないでしょうか。

研修の本来の目的は、業績を上げること。
ここにどうインパクトを与えることができるかということが問われていると思います。

ただ、ここまで書いておきながらですが、研修は直接的に業績を上げることはできません。

ただ、業績を上げることに貢献する「望ましい行動」を増やすという
ことに働きかけることができます。

もっというと、業績を意図してあげるためには、その前段として必要な行動が起きなければなりません。そして、その行動がされるために、サポートすることが研修でできる大きな価値であると整理することができます。

こう考えると、必要な考え方が2つあると思います。

1つは、研修を企画していく際に、「どんな行動を起こしてもらうか」
という目標を設定することです。これが満足度を評価するという企画とは大きく思想が違うことはご理解いただけるかと思います。その設計のために、現場の課題をインタビュー等で把握しておくことも重要です。

次に、研修はあくまでインプットが目的であって、行動変容という目的達成の最初のSTEPにすぎないという認識を持つことです。

課題解決の打ち手を研修だけにおかず、その後、行動を起こしてもらい、職場が変わっていく動きも含めてトータルで最初から施策として考えていくということです。

研修は意味がない、効果がないということはなく、
そこで終わらせてしまうことをやめるべきだと考えています。

また来月もよろしくお願いいたします!

2023/12/30 VOL156                             sakaguchi yuto

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