メンヘラのひとりごと 283

ついに明日はすきぴと一年ぶりに会う日だ。  

一年前、わたしたちは何度も言った。

「また会おう、これが最後ではない」と。

本当にそれを叶えてくれたすきぴに限り無く感謝している。すきぴが就職して忙しくなってから、わたしたちの関係はいつふっと消えてもおかしくない関係だった。我々付き合って三年、喧嘩なんざ縁遠い関係で生きてきたし。

だけど、中々連絡がつかないことが増えた。お互い学生同士だからできてたことができなくなった。
 
既読も返事もつかないLINEを見ては、寂しくて泣いた。家族にどうして返してくれないのだろうと愚痴ったこともあった。  

仕方ないと割り切らなければいけないのに、やっぱりすぐ返事がほしくて。

せっかく通話しても世間話がやっとで終わってしまうのがもどかしくて、本当は電話が苦手で、通話する日は緊張してしまうけど、でも電話し始めたらあっという間で。

すきぴは初めてわたしに会った日に言った。

「いつか柚月さんにも気持ちの全部を返してくれるような人ができたらいいな」

 一年半、ずっと考えた。そんな人がわたしに現れるだろうかと。考えて考えて、わたしにはやっぱりすきぴしかいないと思った。

すきぴ以外の気持ちの全部を返してくれる人なんて、わたしにはいらない。

わたしは、あの日告白を無下にせず、優しく受け止めてくれて、わたしをわたしとして尊重してくれたすきぴのことを心から愛している。

いつかわたしたちがオタクとしての共通点がなくなって、ただのわたしたちになっても、わたしは彼女と親しい仲でありたい。

今不安なのは、彼女もそう思ってくれてるかだ。
同じように、オタクという共通点がなくなっても、わたしと仲良くしたいか。

他人にここまでの感情を割いたことがないから、この未知の感情が分からない。これが他人に向ける愛なのか、わたしのただのエゴなのか。

わたしは彼女と三日間過ごしてどういう結論を出すのだろう。泣きながらこの記事を書いている。

あなたが好きなままで消えていくわたしを、あなたが覚えていてくれるのなら、わたしはそれでいい。



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