連載している小説などを書く場所は、大概お外がほとんど。

　これといった理由があるわけではないが、むしろ、外部の雑音が私の想像を書き立てるように思えてならない。

　ある時、電車の中で、向かい側に座っている女性が、指の動きからチャットをしている様子が気になった。彼女は左手でしっかりスマホを支えて右手親指をゆっくりスクロールした。そして私が百年経っても出来そうにない両指使いで一気に文字を打って、右手親指で送信ボタンを押した。
　反応が返って来るのを目を丸くして待ち、あっと口を開けた。そして、ヤ～ダ～みたいな顔を辺り構わず披露した。

　私にとっては、もうこれだけでショートストーリーが出来そうだった。
　家にいたら、そんなストーリーなど出てくるわけがない。

　ということで、先週のお盆休みは行きつけの喫茶店でiPadを片手に、ランチをとりながら自然と入ってくる雑音に耳を傾けてネタを集め、いくつかのエピソードを添えた次第です。
　まだ公開せずに温めている雑音があるので、小出しに使っていきたいと思っています。

　今日は、小説の更新はお休みです。
　いつも土日祝に更新しているので、良かったら覗いてみてください。