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2021年4月~5月に読んだおもな本

なんとなく、最近読んだ本について書いておきたくなったので。ここ最近読んで、心に残った本たち。

1. バッドタイム・ブルース(The Hollow Man)/オリヴァー・ハリス
2. シカゴ・ブルース(The Fabulous Clipjoint)/フレドリック・ブラウン
3. 浮世に言い忘れたこと/三遊亭圓生
4. 幽霊たち/ポール・オースター
5. 夜鳴きめし屋/宇江佐真理
6. 江戸忍法帖/山田風太郎

1はまったく未知の英国の作家による、タランティーノやガイ・リッチーの映画を思わせるクライム・ノヴェルだが、主人公の破綻ぶりがすさまじい。酒とギャンブルで破滅ぎりぎり。ホームレス状態で盗みや偽造を平気でこなしながら事件の核心に迫る。カバー絵と邦題で損してる気がする傑作。
2は、SF短編の名手によるミステリ。主人公が「移動遊園地」で働く叔父とともに、父の死の真相を追う、という設定が素晴らしい。
3は、最近とみにハマっている昭和の大名人によるエッセイ。落語に限らず、大正~昭和の江戸・東京の雰囲気に浸れます。
4は、むか~しから気になっていて未読だった作品。この小説をベースにしたお芝居を観たりはしていたのだが。予想以上によかった。文章で別世界に連れて行かれる快感。
5の作者は、「泣きの銀次」シリーズでファンになったのだが、この作品には前作(「ひょうたん」)があることを知らずに読んでしまった。しかし、そんな読み方をしてもまったく問題はなく、本当に素晴らしい作品でした。
6は言わずとしれた伝奇小説の巨匠の「忍法帖シリーズ」2作目。面白過ぎて時を忘れる。

1も2も邦題に“ブルース”とついているけど、まったくブルースと関係ない小説で、原題も全然違う。でも、原題のままだとわかりにくいもんなあ。特に1は分厚いけどオススメです。


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