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投資は向いていなかった

こんばんは、ゆのまると申します。


およそ1年ちょっと前。一般NISAを始めましたということで、こんな記事を書きました。

あれから毎月の積立を続けてきましたが、少々早すぎるかもしれない結論として「我々には向いていなかった」ということになりました。時期を見てということにはなりますけれど、積立は中止、NISA口座も解約する予定です。

今や、本屋さんには投資の入門書がずらっと並び、小学生向けに投資教育が始まっているところもあるんだとか。右も左も「今こそ投資」な時代です。

そうした風潮に流され、また投資で順調に稼いでいる友人の後押しもあってよくわからないまま我々夫婦もNISA口座を開設しましたが、正直なところ、なんだか苦々しい存在でしかありませんでした。

余裕資金を運用しているので生活に影響はありませんでしたが、いつチャートを見ても右肩下がり……。長期間投資することでリスクを分散しているのだ、と教えられても減り続ける資産を眺めるのはちっとも気持ちのいいものではありません。


本当にこれでいいんだろうか?

そんな違和感が確信に変わったのは、日課のブルアカ(ソシャゲ)を遊んでいる時でした。

どのソシャゲも同じだと思いますが、ブルアカには生徒(キャラクター)を育てるために豊富な育成素材が必要です。スキルや装備の強化、レベルアップ、特殊なスキルの解放などなど、要求される素材に対してその入手手段は限られており、しっかり優先順位をつけて育成する必要があります。

当然、初心者の自分では判断が難しいため、友人やネットの有識者の意見を参考することになります。そしてその際によく言われたのが、「必要かどうか判断がつかないなら、今はやめておけ」というものでした。

どの装備がどれくらい必要なのか、どのスキルから強化していけばいいのか。プレイから8か月ほどが経ってようやく、それらの判断がつくようになってきましたし、序盤では持て余していたアイテムの使い道も出てくるようになりました。

そうして育ってきた生徒たちを眺めながらニヤニヤしているうちに、ふと気付いたのです。「自分で判断できないなら手を出してはいけないのは、投資も同じなのでは?」と。

そもそも、投資はマネーゲーム。その分野の知識もない素人が、「流行っているから」「周りに勧められたから」といった理由で手を出していいシロモノなわけがありません。

1年やそこらで見切りをつける我々のことを、投資に慣れた人々はきっと笑うでしょう。しかし、いくら「もったいない」と言われようと、彼らが代わりに資金を提供してくれたり、売り時を教えてくれたり、はたまた株を保有し続けることで生じるプレッシャーを肩代わりしてくれるわけではありません。物事には何だって向き不向きがあるように、私達には投資が向いていなかった。ただそれだけです。


この1年で一般NISAが性に合わなかったと気付いた一方で、逆に向いているとわかったこともあります。生活を一定のペースに保ち、コツコツ続けることです。

物価高が続いている中、結婚当初からつけ続けている家計簿を振り返ってみますと、特に大きな変動はありません。食料品も日用品も、必要な物を必要な分だけ買い足す。余分な物は持たない。引き続き人と会う機会が減っていることもあって、この1年ほどでむしろ家計は健全化されました。

であれば、自分の力ではどうにでもならない株価の変動に一喜一憂するよりも、毎月決まった額を着実に貯めていく方が、よっぽど精神衛生上よさそうです。実際、毎日少しずつ強くなっていく生徒たちを眺めるのが、最近の私には至福のひと時ですし……。

「貯金より投資」と国が先導する中、時代への逆行も甚だしいですが、結局のところは「自分たちが無理なく続けられる」ことが第一。ということで我が家では、家族会議の結果方針を変更することになりました。


ネット上では、NISAの成長グラフとして羨ましいばかりの右肩上がりの曲線がごろごろ出てきます。逆に、投資で損した人の体験談を探す方が難しいくらい。

でもそれも、Twitterにアップされるガチャ画像と同じなのではないかと思うのです。

ソシャゲでは定期的に新しいキャラクターや武器が実装され、ゲームの更新がくると皆こぞってガチャを回します。そしてTwitterにはSSRのピックアップキャラが引けた画像が大量にアップされます。それらを見ると「”みんな”引いている」ように思えてしまうわけですね。

でもそれも、「引けた」人がアップするからそう見えるだけ。その足元には、排出率0.7%(※ガチャによる)の壁を超えられなかった数多のアカウントがあるのです。まさに海上に浮かぶ氷山の一角。

そうならないために、長期で投資を続けるのがNISAのメリットでもありますのでこの喩えは正しくないのかもしれません。ただ、「みんな」が勧めるものに警戒心を抱くのは、決して悪いことではないはずです。

「いつかマイホームにオタク部屋を作りたいよね」、そんな夢を語ってから1年。我々が最終目標に掲げたのは、「二人で介護付き有料老人ホームに入ること」でした。

この先何が起きるかわからない世の中で、確実なことなんて一つもありません。数多ある選択肢の中でどれを選べば得か、損か。それもわかりません。ただ一つ言えるのは、「誰かに言われたから」ではなく「自分で決めたこと」ならば腹が括れるということではないでしょうか。

また1年後、今度は「やっぱりNISA続けておけばよかった!」なんて地団太踏むことがないよう、新たに設定したフェーズ2を堅実に歩んでいきたいと思います。お金って、むつかしいね・・・。

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