見出し画像

ハイ・ファイ・セット「ハイ・ファイ・ブレンド パート1」(1977)

ハイ・ファイ・セットは殆ど聴いたことがありませんでしたが、15年前に当時よく通っていたCD屋で、本作が中古50円で売られていたものを購入。当時、こればっかり聴いていた時期がありました。

ハイ・ファイ・セットは、フォークグループであった赤い鳥の解散後、元メンバーの3人(山本潤子山本俊彦大川茂)が1974年10月に結成したコーラスグループです。初期はいくつかの荒井由実のカバーが有名ですね。

本作は彼等の初期のベスト盤です。

画像1

本作中4曲がユーミンの作詞・作曲、またユーミンが作詞で参加している曲が4曲。メンバーの作詞・作曲が3曲です。ちなみに⑦⑧以外全曲松任谷正隆氏(ユーミンの旦那)の編曲。

メンバーの大川作詞・山本作曲の④「ファッショナブル・ラヴァー」や⑩「フィッシュ・アンド・チップス」、意外といいですね~。
単なるコーラスグループと思ったら大間違い。かなりいい曲を書いてますね。この2曲はなかなか気分を楽しくさせるソウル風ポップスで、クオリティも高い楽曲ですね。またバックの演奏はキャラメルママなのでしょうか??(クレジットがないので不明ですが)なかなか素敵な演奏です。

⑦「フィーリング」は彼等の代表曲。
ブラジルのシンガーソングライター、モーリス・アルバートのヒット曲を日本語訳したもので、他の曲とはちょっと異質の曲。個人的にはあまり好きになれませんが…。

私のお気に入りはユーミンの代表曲②「冷たい雨」のカバー。
出だしのスティールギターは、私の大好きなユーミンの「緑の町に舞い降りて」を連想させる音色です。スティールギターが軽やかですが、歌詞は結構残酷です。
 ♪  部屋にもどってドアをあけたら  あなたの靴と誰かの赤い靴  あなたはべつの人と  ここで暮らすというの  ♪

また名曲⑫「卒業写真」も山本潤子の艶やかなヴォーカルで聴くと、一層歌詞をかみしてしまいますね(泣)。
 ♪ 人ごみに流されて  変わってゆく私を  あなたはときどき  遠くで叱って ♪
1975年作。このときユーミン、21歳!凄い才能です・・・。
 ♪  あの頃の生き方を  あなたは忘れないで  あなたは私の  青春そのもの  ♪
この歌詞って、ジーンと来ますよね。単なる卒業ソングではなく、人生そのものの歌なんですね。
またこの曲は当時はユーミンヴァージョンよりもハイ・ファイ・セットの方が有名だったのかもしれませんね。

すっかりなごんでしまうアルバムです・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?