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Free「Highway」(1970)

仕事で福岡出張行ってきました~。
この職に就いてから初の福岡出張。以前何度か商用で福岡には行ったことがあるのですが、5,6年振りの福岡は活気がありました。というかインバウンド客がいっぱいいらしてましたね~。
飛行機から見た富士山等々を一番下にアップしておきます。

羽田から福岡への左側窓際席がいいですね
博多ラーメンといえば「一幸舎」でしょ。空港でギリギリ食せました。

さて、今回はいぶし銀的なハードロックのフリーです。このバンドをハードロックというジャンルで括るのは多少抵抗があり、ブルースロックという方がフィットするような気がします。

バンドをやっていた方なら音の隙間が気になることってあったかと思いますが、このフリーはとにかく音がスカスカ(笑)。恐らくこのアルバムを制作した時点ではメンバーは20歳そこそこ、アンディ・フレイザーは18歳かと思いますが、この若さでこの早熟ぶり、よくこのスカスカを維持出来たなあと感心してしまいます。

1970年、フリーは「All Right Now」がヒットし、彼等の3枚目のアルバム「Fire And Waterもブリティッシュ・ロックの代表作と評されるくらいに成功を収めます。このアルバムは6月に発表されたのですが、メンバーはその成功に気を良くし、あっという間に「Highway」を収録。なんと半年後の12月に本作は発表されております。恐らくフリーの一番充実した時期だったのではないでしょうか。私は長年、このアルバムが苦手だったのですが、ちょっとスワンプ的なアメリカン・ミュージックの影響も垣間見られるものの、随所にメロトロンを用いたような愁いを帯びた典型的なブリティッシュ・ロックな本作が、結構最近気に入っております。

まずは第二の「All Right Now」を目論んで作った②「The Stealer」をどうぞ。
こちらはポール・ロジャース、アンディ・フレイザーに加えて、ポール・コソフが作曲に加わってます。
この曲、とにかくアンディのベースが創造的です。「Come Together」におけるポール・マッカートニーのベースラインのように、飛び抜けてファンキーだと思いませんか。決して音数が多いプレイじゃないのですが、屋台骨をしっかり支えている感じ、それでいて個性が発揮されたプレイですね。
サイモン・カークとアンディの骨のあるリズム隊の上にポール・ロジャースが吠え、ポール・コソフが自由に弾きまくっている…、そんな印象の楽曲。カッコいいです。

サイモンのドラムが結構凝ったアレンジの①「The Highway Song」。
最初はベースレスで展開し、2番目からアンディの縦横無尽のベースが入ってきます。ちょっと乾いた感じがアメリカナイズしていますが、やっぱりコソフの泣きのギターは哀愁漂う感じでブリティッシュ・ロックしてますね~。

ポール・ロジャースの熱唱が聴ける名バラードの④「Be My Friend」。
以前はこうした曲の良さがあまり理解出来なかったのですが…(苦笑)。
こちらのライヴ映像もYouTubeには上がってますが、やはりこの曲、恐らくアンディのプレイと思われる効果的なメロトロンが素晴らしいので、スタジオバージョンを是非聴いてみて下さい。
そして聴き所はやはり中盤以降のコソフの情緒溢れるギターソロと、それに絡んでくるロジャースの熱唱でしょうか。素晴らしい…。

うねるようなギターのリフとベースがカッコいい⑥「Ride on a Pony」。
この曲でのポール・ロジャースのヴォーカルが大好きです。こういうブルージーなナンバーは彼のヴォーカルが生き生きしてますね。
映像を見ていて気付いたのですが、この曲でのサイモン・カークのバチ捌きが結構ユニークです。スネアを右手で叩く(通常左手)シーンが見られ、一方左手ではスネアでゴーストノート的なプレイをしてます。結構器用なドラマーだったんですね。

地味ですが意外と大好きな楽曲が⑧「Bodie」。
この曲、初聴してフリーが演奏しているって分かりますかね?
曲調はジョン・メイヤーを連想させます。ジョンも大のブルース好きでしたね。
かなりアーシーなアメリカンなサウンド。ちょっとスワンプなフォーキー・ソングですよね。こういう曲でもアンディのベースって存在感あります。

どうでしたか、フリー。渋いですよね。特にこのアルバムは商業的ヒットソングがないので、地味な印象ですが、聴けば聴くほど染みてくるアルバムですね。


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