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Rolling Stones「Tatoo You」(1981)

さてさて、今回は80年代のローリング・ストーンズ。私が洋楽を聴き始め、全米TOP40からチャートマニアになった頃、流行っていたアルバム「刺青の男」です。
当時はミュージック・ライフや週刊FM(だったかな⁇)なんかを愛読しており、週刊FMの表紙にこのジャケが載っていたような記憶があります。インパクト有り過ぎのジャケですよね~(笑)

当時はこのアルバムが、過去のトラックの寄せ集めだなんて、思いもしなかったです。
バンドも長くやっていれば、バンド内のちょっとしたいざこざなんか当たり前で、ミックとキースの仲も、この頃決して良好なものではなく、曲作りも進まなかったことからエンジニアのクリス・キムゼイが、過去のトラックからチョイスして、編集・オーバーダビングして新作を発表することを計画。そして発表されたのが本作だったわけで、本作のホントの新曲は2曲だけ。でもその割にはアルバム全体を通して、演奏の内容に違和感はありません。それはボブ・クリアマウンテンの力量に拠るところが大きかったことも後から知ったこと。

アルバムトップは80年代のストーンズを代表する1曲、①「Start Me Up」。イントロを聴いただけで、あの80年代初頭の洋楽ブームを思い出します。この曲は1977年の「Some Girls」のアウトテイク。こんな名曲がアウトテイクだったなんて、ちょっとビックリですね。当時のPVをアップしておきます。ミックのエアロビクス風の恰好はカッコいいのでしょうか(苦笑)。

コーラスが印象的な②「Hang Fire」。これも覚えてます。ストーンズにしてはポップなんですよね。裏声コーラスのお陰でしょうかね。こちらは「Emotional Rescue」からのアウトテイク。

ファンクチューンの③「Slave」。こちらは1975年の「Black And Blue」のアウトテイク。こうした楽曲のチャーリー・ワッツのシンプルなドラム、いいですね~。ちょっとソウルフルなコーラスもいい味だしてます。このコーラスにはザ・フーのピート・タウンゼントが参加。あとカッコいいファンキーなサックスはなんとソニー・ロリンズ!! ソニーは本作で、3曲参加してます。ミックが、ジャズ通のチャーリー・ワッツに「サックス、誰がいい⁇」って聞いて、チャーリーは絶対無理だろうと思いつつ、「ソニー・ロリンズ」と答えたら、本当にソニーが参加した…という逸話も。

本作のための書き下ろし新曲の⑥「Neighbours」。ストーンズにしてはスピーディーなナンバー。

いぶし銀的な⑪「Waiting On A Friend」。邦題「友を待つ」。こちらも人気のあるナンバーです。味のあるメロディ、演奏(ここでのソニー・ロリンズの名演も素晴らしい)、こうしたストーンズもいいですよね。ベースの演奏は1972年と結構古いんです。

このアウトトラック集がビッグヒット。言うなれば、過去の2軍楽曲集が、見事にヒットしたわけで、なかなか奥が深い。このビッグヒットを糧に、ミックはソロ活動も開始しましたね~。いやいや、懐かしいです。

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