未完成の才能

少し長くなるけれど、「いま僕が思うこと「これからどこへ向かっていくのか」を言葉として表現できる内にこの場で書き留めておこうと思う。

こんな僕でも生きている。花びらが散るよりも早くに目の前の人と向き合えず「立ち去っていた」僕。「逃げ去っていた」という表現の方が正しいのかもしれない。

過去のトラウマが引き起こす目の前の人と向き合う恐怖感。深く関わるとまた僕は「逃げ去って」しまうのかもしれないと。

心の奥底に眠る過去のトラウマは、本来の自分と向き合えない心の弱さであった。

誰かと比較し、上へ上へと向けていたベクトルの向かう先は「偽りの自分」でいる事だったと思う。

深い谷に落ちたような鬱屈とした思いに溢れる自分にあの人達がかけてくれた優しさには幾度も救われた。

無力な僕は、多大な数え切れない迷惑をかけてきたのにも関わらずだ。この優しさへの免疫の無さは過去の「愛情の枯渇」から来ているのかもしれない。

けれど、誰も悪くない。誰も恨まない。成長する過程に変化を与えることができたとしても、産まれた境遇は誰にも変化させることはできないのだから。

人の心と深く向き合うのを恐れた僕に、唯一優しさを与えてくれた人達は僕の前からいなくなり、地球の外からこの広い世界の暗闇を照らす星となってしまった。

差し迫る死期は誰にも予想はつかない。有限さのある死から目を逸らさずに真っ直ぐと見つめることで時間の貴重さが骨身に沁み心へと届いてくる。

僕はいったい「これからどこへ向かっていくのか」それは予想もつかない着地点。

着地点は分からなくとも、辿り着く過程にすべき事は、親や先祖が与えてくれた命を大切に全うし、日常に溢れでた喜びは「どこかの悩みを抱える誰かへ」と与えていくことが使命なのだと思う。

不器用な僕だけど、未完成な僕だけど。

真面目で優しく責任感の強い誰かが、誰も望まぬ最期を告げ、星となってしまう前に。

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