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人と人はそもそもわかりあえない、それでも伝えたい気持ちが大切 silo book 📚

「たとえば海外の、英語も通じない旅行先で、六カ国語会話帖をめくりながらレストランでの注文を行い、自分の希望したメニューが、どうにかやってきた時の喜び。あるいは、それは自分の希望とは多少違っていても、思いのほか、おいしかったときの嬉しさ。
コミュニケーションの難しさと楽しさは、存外、そんなところにあると思っている。」
わかりあえないことから」平田オリザ

今の時期、初めましての方と話す機会も多いのではないでしょうか?初めて会う人と上手く話せなかった時、会議で思い通りに結論が出せなかった時、「コミュニケーション能力がもっと欲しい、、」と思った時に思い出すのがこの本です。

「人と人はそもそもわかりあえない」と著者は言います。だからこそ、コミュニケーションに苦労することがあって当たり前という言葉に私はホッとしました。そして、一度で伝わらなかったことをあきらめるのでもなく、何度でも伝える努力をしていかないといけないなと考えさせられます。

この本の著者、平田オリザさんは劇作家。演劇のワークショップを学校の授業にも取り入れ、コミュニケーション教育に携わっています。

教育の観点で特に気になったのは「伝えたいという気持ち」というパート。言語の教育に関わる人は伝える技術を教えようとするが、本人に伝えたいという気持ちがあることが本当は大切。現代の子どもたちは圧倒的にこの気持ちが足りない。なぜならば、親が先回りしてあれこれしてしまうからだそう。

読めばすぐにコミュニケーション能力が身につく本ではないけれど、授業に参加した学生の気持ちでコミュニケーションと向き合える本です。日々の会話を振り返るきっかけになるので、私は何度も読み返しています😊

※2021年4月にInstagram投稿用に書いた文章です。


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silobook📚とは?
東京、中野区にある「みんなが繋がれるコーヒースタンド」silo coffee stand。私から不定期で「よかったら、この時期・こんな時に、コーヒー片手に読んでもらえたら嬉しいなぁ」と思う本をピックアップして紹介させていただいています。これまでInstagramに上げていただいたものを、タイミング合わず掲載しきれなかったものも、私のnoteにも転載という形で順次掲載していきます。

Instagramを見ていただくと、オーナーであるヤベさんのコメントも添えて紹介されているので、より一層味わい深くておすすめです!気になる、読んでみた、など反応いただけたらより嬉しいです🥰(これまで紹介してきた本は #silobook というハッシュタグで見れます)


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