見出し画像

貯金ゼロから二回起業した人の金の話③

そもそも言うほど金は必要ないワケ

金がなくてはいけないと考えている人たちは、いくらあればいいと思っているのだろうか。
起業するために貯金をしている人たちは、いくら貯めるつもりなのだろうか。

このご時世、残念なことに金を貯めるのは非常に難しい。
余程たくさんもらっている人なら、それでいいだろう。でも副業だ起業だとがっついている人たちは、基本的に金がそんなにない人たちだ。
そんな人たちにとって、お坊ちゃん育ちのエリートが1000万円貯金してする起業には、何ら学ぶものはない。
その1000万円がないから、われらは足踏みをしているのだ。

が、実際ビジネスを始めてこの方、1000万円なんて金を見た事はない。
100万円とかならあるけど。
最近は融資を受けたし、次の勝負のための資金をループしているので500万とかはある。年商自体も1000万は行った。でも現ナマで1000万円は、私のビジネスにはまだ出現していない。
それでも十分、ビジネスは回せる。

そもそも、年収と年商の違いが分かっていない人の方がどうやら多いみたいだし、個人と法人の仕組みの違いも分かっていない人がすごく多い。
そこはもう勉強してもらわないとダメなんだけど、とにかく金の話だけをすると、別に大金はいらないという事です。

1000万円の貯金をするよりも、20万円をきちんと使って50万円の売上を作ることができるか?
問われるのは、そういう事です。

1000万円で1200万円の売上を作って、利益が200万円っていうんじゃ困るんです。20万円で50万円作れる人なら、1000万円あれば少なからず2000万円は売上ができていないといかんなという事が分かると思う。
話のようにうまくはいきませんが、そういう視点がないとダメって事です。

という事は、なぜか起業する前にはわからない。

ただただ頭金を用意する事に意識が向いてしまっている。

でもひとつだけ注意してほしい。
頭金があるというのは、地獄への高速切符を持っている事でもあるという事をよく理解しておいてほしい。
多額のお金を手にした人たちの多くは、それを頭金にさらに巨額の借金(融資)を背負って、最初より経済状況が悪くなることは、広く知られてもいいはずの事だ。

金を使う技術が全くない人間が、1000万円を手にしたらどうなるだろうか?
それよりもまず20万円をきちっと使えるようにならないと話にならない。
20万円~50万円くらいを適切に使えるようにならなければ、1000万円なんて使えっこない。
浪費するならすぐだから、1000万円レベルになると浪費で消えるほうが圧倒的に多く、そして早い。あっという間に100万円とか消えるから。1/10の額が。

まず貯金しようとしている人たちは、貯金を一度やめよう。
そして5万円を10万円に変換する方法を考えよう
それはデイトレードとか株とか、パチンコとかじゃなくて、いま考えている起業として、です。

よく考えろ。
考える事が結局道を開く。

考える事は、タダだ。
金がかからない事は全部やるのだ。やりつくすのだ。
やりつくしてから「金がない」って言え。金がない事を理由に動きを止めるのは、頭が足りないだけだ。よーく考えろ。


とある空港で欠航便が出て、困っている乗客がいた。
その時、金を持っていない青年が、飛ぶことができる小さな飛行機を見つけた。もちろん飛ばすだけの金はない。が、困っている乗客を集めて、金を出させて、その飛行機を飛ばす交渉をした。
そうやって、彼は金を持っていなくても、飛行機を飛ばせた。

ヴァージンアトランティック航空などで有名な起業家リチャード・ブランソンの逸話といわれているものだ。
本当のストーリーかどうかはわからないのだけれど、示唆に富んでいる。
金は、自分の金でなくてもいいのだ。
この世界には金なんて山ほどある。無尽蔵だ。人が作り出すものだからだ。そんなものに大した意味はない。
本当に意味のあるものは、自分ができるささやかな事、話せる事、ひとの困っている顔が分かる事、ちょっとした勇気や質問、そんな事だ。
そこに、わずかな金があればいいのだ。

金は絶対に必要だが、必要な額は少ない。
忘れないで。


つよく生きていきたい。