7話 昔の話①

ルルカールの祖母はまだ健在していた。
それなのにルルカールは音を奏でてしまった。

奏でたのは自らの口。
そして、ルルカールは感情に身体を乗っ取られた。

緩やかな川にも猛威を振るう季節があるように、ルルカールの周りは消えた。

ルルカールは自分に怯えたのだった。

これは昔の話。

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