見出し画像

背筋がピンとする塩野七生さんの言葉

ずっと塩野七生さんの文章を読んできた。
読むと、背筋がピンとして、好奇心がムクムクと湧き上がってくるからだ。
「好奇心」は元気の源だと改めて感じる。

つい読み返してしまう「イタリアからの手紙」(ローズマリーを添えて)

その日、久しぶりに「イタリアからの手紙」を本棚から手に取った。
新聞に塩野七生さんが載っていて、記事を読み進めるうちに、最近習慣づいたのんびりゆったりの雰囲気が一変し、背筋がシャンとしたからだ。
そして、もう一度この雰囲気に寄りたい。今もう一度塩野七生さんの文章が読みたい。そんな強烈な好奇心があふれてきた。

新聞の切り抜きは創造の源

新聞を読む人は少なくなったけど、私は大好き。
ネットニュースのように自分という小さい枠が反映されないので思わぬ出会いがあるからだ。向こうからやってくる出会いがあって、それがとても大事に思えてくる。

塩野七生さんの記事から心にふれた箇所を抜粋しますね。

▶著作について
人間は自分の住み慣れた世界で生きるのが、最も楽でしょう。私が書くような世界の歴史の本を読むのは、好奇心と勇気を持っている人なんです。

▶大久保利通について
大久保は帝国主義の時代に、どうすれば日本が欧米列強に分断されないかだけを考えた。不平士族が勝ち、国内が内戦になるのを避けようとした。やはり政治とは、大きな問題を上から一つ掲げ、それから目の前にあるものを一つ一つやる方がいい。

▶パクス・ロマーナにおける寛容について
「寛容」とは、単に他者に寄り添うようなことではなく、現実的な認識だという。「恒久的に平和を求めたければ、まず軍事で解決しなければならない。どちらかが勝つんですが、勝った方が今度は譲るんです」

塩野七生さんの言葉にはいつも新鮮な風がある。
自分でも意外だったのは「大久保利通」への好奇心に目覚めたこと。
情の西郷どんに比べ、彼は怜悧といわれてきた。でも、私の感触でいえば、怜悧というより「無」の人に近い。高みから物事を俯瞰して冷静な判断を下す人の心は無に近くなると思う。
次はぜひ大久保利通について書いてほしいです。今の世の中に必要なのは大久保のような資質と考え方だと思うから。

塩野七生さんが好きで今までもブログに書いてきています。
彼女の文章を読むと、すぐに触発されて何か書きたくなっちゃうんですよね。お時間のある方はこちらの記事もどうぞ。

スキ・シェア・サポート、とても嬉しいです。 いつもありがとうございます。