見出し画像

CtoC カスタマーサクセスの役割①「プラットフォームの番人」

こんにちは。スペースマーケット カスタマーサクセスの高尾です。

今回の記事では、CtoCサービスのカスタマーサクセスの役割の一つである「プラットフォームの番人」としての役割を書きたいと思います。

BtoBまたは、BtoCのカスタマーサクセスにおける役割や業務フロー、事例などは多く見かけますが、CtoCのカスタマーサクセスにおけるそれらの発信はまだ乏しいというのが私の実感です。

本記事も含めて、これからはCtoCサービスのカスタマーサクセスの役割を日々の仕事から整理し、発信していきたいと思います。

1.プラットフォームの番人が守るもの

CtoCサービスは、主に個人間で資本(モノ、お金、スペース、車etc)のやり取りがなされるため、やり取りの場(=プラットフォーム)のルールがとても重要になります。

ここで言うルールとは、それぞれのサービスが設定する「規約」もしくは「ガイドライン」のことです。

CtoCサービスのカスタマーサクセスの業務は、基本的にこのルールがベースにあり、形作られます。

例えば、ユーザーからの問い合わせに対するフォロー、オンボーディングのフォロー、トラブル時のサポートなどは、ルールをベースとしながら、できる限り最適だと考える内容をユーザーにご提案します。

そういった業務を通して、プラットフォームの番人である我々カスタマーサクセスは、「カスタマーのサービス体験価値」を守っています。

サービスの安心安全を確保すること、さらにサービスを通した体験をよりよいものにするためにユーザーの皆さんをサポート、伴走することはカスタマーサクセスのやりがいだと思います。

一方で規約やガイドラインに沿ったご提案を真摯に行いつつも、その内容にご納得いただけないケースも少数ですが存在します。

ルールを運用している当事者として、そういったお声は真摯に受け止めながら、ユーザーからの見られ方の変化として捉え、実態に合った形にルールを進化させることも意識しています。

したがって、「規約」や「ガイドライン」のルールはずっと変わらないものかというと、そうではなく、ルールを進化させられるのがカスタマーサクセスの面白さで、サービスに与える影響の大きさが現れている部分だと思います。

2:ルールを運用しながら進化させる「Makuake」の事例

マクアケは事業者の「先行販売」と消費者の「応援購入」をマッチングする新商品に特化したマーケットプレイスとして、急成長を続けるサービスです。

スクリーンショット 2022-03-27 15.04.37

(株式会社Makuake決算資料より)

そのMakuakeは、2022年に入り2度、プラットフォームのルールに関する大きなリリースを発表しました。

一つ目は「Makake品質基準」、二つ目は「Makuake基本方針」です。

いずれのリリースにもプラットフォームを通した体験価値の向上に対する、サービスの大きな意志を感じます。

サービスの拡大に伴いユーザーの実態に合わせてプラットフォームがユーザーとともに健全に成長することを目的としているように思います。

そして、このリリースに合わせて、カスタマーサクセスの観点からも、実行者に対するプロジェクト掲載のサポートの強化など様々な改善を謳っています。

プラットフォームの成長に合わせて、適切にルールを更新し、カスタマーサクセスの役割も進化を続けている事例としてこれからも注目したいと思います。

3:スペースマーケットの事例

スペースマーケットはサービスのリリースから約8年間で、「スペースマーケット利用規約」を16回改訂しています。(2022年3月27日現在)

サービスとして規約を改訂する動機は、「サービスが関連している法制度の改正」や「サービスの機能改修」「ユーザー動向の変化」などがあります。

スペースマーケットの場合でも、この規約の改訂という観点で、カスタマーサクセスはとても重要な役割を担っています。

日々カスタマーと最前線でやりとりを行い、いろんなお声を頂きながらサービスに関わっている我々にとって、ユーザーや社会のサービスに対する期待や見方の変化は、最も早く察知できるものです。

そして規約やガイドラインといったルールは、世の中におけるサービスの位置付けによって柔軟に、ただし慎重に見直す必要があるモノであって、そのシグナルを察知することができるのがカスタマーサクセスなのです。

ただし、その内容はカスタマーサクセスだけで独善的に判断できるものではありません。

サービスやユーザーに取ってより良いものにするため、関連する部署としっかり議論をしています。

法務的な観点の検討が必要な場合はコーポレート部門であったり、サービスの使い勝手などに関する内容であれば、PMなどプロダクトサイドのメンバーと議論して決めていきます。

守るだけではなく、柔軟に見直すべきことを発信することがとても大切な役割で、カスタマーサクセスとしてやりがいを感じる部分です。

4:まとめ

CtoCサービスの社会的な責任は、サービスが大きくなるにつれて、担うものも大きくなると考えています。

オンラインを通して、資本をやり取りすることがより一般化することで、多様なユーザーがそのサービス(プラットフォーム)に集まってくれるという未来です。

サービスが、生活に欠かせないインフラになるイメージですね。

そのインフラを守り、サービスの社会的な価値を高め続けるために、これからもCtoCカスタマーサクセスは進化を続けます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?