卒業煮込み
僕は卒業見込みという言葉が怖い。バイトを探すにもインターンを申し込むにも会社説明会に行くにも、必ず何年度卒業見込みなのか書かされる。
待ってください、今の僕を評価してくださいよ。僕が何を考えて、何をしてるのか、今の僕と今のあなたとで話す、それじゃダメなんですか。なんでまず前提として未来の僕の状態を確認するんですか。
なんの迷いもなく自分は𓏸𓏸年度卒業見込みですと言える皆さん、おかしいとは思いませんか?いくら今あなたが順調に単位を取得できていたとしても、何が起こるかわからないじゃありませんか。数ヶ月後、数週間後、いや明日にでも、天変地異が起こって、社会制度が崩壊し大学そのものが存続できなくなるかもしれないですよね?そうなればあなたが楽観的に見込んでいた卒業なんて、一瞬で無に帰すわけですよ。不確定な未来のことをそんな軽々しく“見込んで”いいんですか?
分かってますよ。
卒業見込みっていうのはつまり、予定通り単位を取得したら確実に卒業出来るんで、そしたらこの年に新卒で入社出来ますって言う話なんでしょ。
未来が不確定とかそういう話じゃないんでしょうね。分かってますよ。舐めないでください。
僕の大学は四年制。
卒業するのに必要な単位は124。
僕が3年の前期までで取得できた単位は、50。
見込めないんですよ、卒業が。
というか実際バイトもインターンも探してないし会社説明会も行ってないので卒業見込みを聞かれる機会はあまりない。
でも大学からそういうメールが沢山来る。𓏸𓏸年度卒業見込みの学生向け説明会の案内、とか。件名見る度に、僕だって見込みたいよと思う。
でも見込めない。
なので代わりに、煮込みます。
卒業は延期です。
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