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妊娠悪阻を体験した筆者が悪阻のリアルを伝えていくシリーズ 悪阻入院の心得

こんにちは、猫村です。

前回はつわり妊婦の天敵、臭いについてお話ししました。

今回は、つわりが悪化し、ついには水すら受け付けなくなり脱水症状を起こしたり、尿検査でケトン体が検出し危険な状態になり入院加療することになってしまった場合の心得についてお話ししようと思います。

1、妊娠悪阻で入院になったら

瀕死状態で入院が決まってしまった場合、多くの悪阻妊婦さんは脱水症状に関しては輸液などで少し楽になりますし、医師に相談すれば投薬も相談できたりと、何かあっても対応してもらえるという安心感を得ることが出来るかもしれません。

しかし、入院生活には思わぬ落とし穴もあるので、その注意点をご紹介したいと思います。

2、大部屋に入院になった場合

他人との共同生活の上で一番厄介なのは、臭いです。
殆ど飲食出来ない極限状態で入院しているのに、周りの人の「食事のにおい」が大敵になります。

特につわりは、前回もお話ししましたが「臭い」をきっかけに嘔気を催すことが多いので、毎日の食事の時間が本当に苦痛になります。
配膳車が来ると、部屋の中が一斉に食事の匂いで充満します。
また、隣で食べている方がいるのに臭いでカーテン一枚越しにゲーゲー言ってしまうのも、デリカシーが無くてとても惨めな気持ちになります。

なんとか食事の時間を耐えても、他の患者に面会に来る家族が強烈な臭いのする食べ物を持ち込むことも多々あります。
焼肉弁当やハンバーガー、餃子など強烈な臭いのものを持ち込む面会の方もいました。
後述しますが、筆者は耐えきれなくて個室に移動する羽目になりました。

3、個室に入院になった場合

個室。それは悪阻妊婦にとっては他人の臭いや音、嘔吐の時の周りへの配慮なども不要なためとても快適に過ごせる空間。

しかし、そんな快適な空間を得るためには大きな代償もあります。

一概には言えないのですが、個室はいわゆる「差額ベッド代」と言われる特別な個室料金がかかることが多いです。
1日あたり数千円〜数万円かかるところが多いようです。

いつ退院の目処が立つかは妊婦本人によるところが大きいとはいえ、入院すればするほど毎日課金されていく個室料で、経済的に大ダメージを喰らいます。

筆者は一度目の悪阻入院で、個室料だけで数十万円かかり、お金の工面をするのにとても苦労しました。
入院費用に関する記事は、別途書く予定です。

4、悪阻入院生活で役立ったもの

・携帯、スマホ
24時間病院でほぼ寝たきりの悪阻妊婦。横になりながらゲームやネットサーフィン出来るスマホは必需品でした。
可能であれば、モバイルルーターなども一緒に持ち込むと良いでしょう。

・ご飯のお供
筆者は総合病院に入院していたため、食事は他科の普通食と同じものが提供されていました。
白いご飯が悪阻期に辛い妊婦さんが多いと思うので、病院にリクエストすれば、主食をお粥や麺類への変更は受け付けてくれると思います。
また、おかずが口にできないことも多いので、お茶漬けの素や佃煮、梅干しなどご飯にかけて口に出来そうなものは重宝しました。

・体を拭くさっぱりシート、水を使わないシャンプーなどの衛生用品
悪阻がきつい時は起き上がることもままならず、またシャワーの湯気の臭いで吐いてしまうため、風呂に入れない日が続くこともあります。
病院側も清拭してくれたりはするのですが、それでもベトベトしたり頭皮の臭さが辛すぎることがあるので、そんな時にさっと手軽に体を拭き取れるシートや流さないシャンプーなどで少しでもさっぱり出来ると気分もマシになると思います。

・マウスウォッシュ類
悪阻がひどい時は歯ブラシで歯を磨くのが地獄の試練のように辛く、嘔気に抗えなくて奥歯などは特に磨くのが困難になったりします。
口腔衛生を保つのが難しくなるので、虫歯予防にさっとゆすげるようなマウスウォッシュなどがあると役に立つと思います。

・歩きやすい室内履き(重要)
悪阻で入院される妊婦さんは、恐らく点滴に繋がれている時間が長いはず。
点滴に繋がれているとトイレに行くことも増えるのですが、点滴スタンドには非常に転倒しやすいものもあります。(三本足は不安定、五本足は安定するけどとても重く押すのが大変だったりします)
歩きにくいスリッパよりも、しっかりと歩けるようなものを持っていくようにすることをお勧めします。

長くなりましたが、入院生活には悪阻ならではの苦しみやトラブルが潜んでいたりするので、前もって対策を考えておくと少しでも快適に過ごせるかと思います。
今これを読んでくださってる妊婦の方は、どうぞお体をお大事にお過ごしくださいませ。早く辛い時間が過ぎ去りますように。

猫村


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