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#FIFA全世界ドラフト 感想戦(結城康平)

先日、#FIFA全世界ドラフト に参加させて頂きました。遅くなりましたが、感想戦を。また、運営の皆様にも改めて御礼を申し上げます。

●ドラフトの方向性

実際、今回参加した皆様の中でも、それぞれドラフト戦略には差があったと思います。例えば、スケゴーさんは「23歳以下」というルールの中で、獲得の戦略を組んでいました。

その中で、私が定めた方向性としては「チームとしての機能性」です。競合や他チームの獲得など、チーム作りの方向性を柔軟に切り替えることが求められる中で、どのように「柔軟なポジションチェンジ」と「両サイドからのビルドアップ」「ハイラインを保ちながらの、高い位置からのプレッシング」を実現可能なチームを構築するのか。

特に、4バックと3バックの使い分けを重視していくことを目指す中で、どうしても両SBの補強が優先的に必要になりました。

1時間程度、準備に時間を使いました。その中で、簡単に作った「ドラフト前」の指名用資料になります。下にいる選手が、必ずしも「優先順位が低い」という訳ではありません。

例えばデ・ヘアやアグエロは「先に獲得されるだろう」ことが予測されていたので、低めの順位になっております。

●1位指名

ある意味では、予想通りの展開。ビルドアップに拘るチームは、必要となるカードがGK。エデルソン・アリソン・ノイアーが消える。ファン・ダイクも消えそうだったので、ここもイメージ通り。デ・ブライネは2位まで残っていれば、競合覚悟で飛び込む気だった。左サイドから攻撃をビルドアップし、インサイドにも入り込めるマルセロの一本釣りに成功。

●2位指名

ウォーカーの1本釣りに成功。キミッヒが獲得されており、ここで逃していたら3位で競合していた可能性が高かった。ヒヤリとする展開。ここで、ヴァラン(アナライザーさん)、カンテ(ノリッチさん)ということで、レギュラー候補が2枚消える。右サイドバックにウォーカーを置くのは、「マルセロを高い位置に置く」ことに繋がる3バック化も可能で、縦のゾーンを広くカバーする機動力を備えることから。右サイドが詰まれば、オーバーラップでの攻撃参加も効果的。ハイライン時に、相手ウイングを抑え込むフィジカルとスピードも。

●3位指名

ルーカス・トレイラで、ノリッチさんと競合。ここが、最大のダメージとなりました。中盤セントラルの獲得が一気にスタートしており、2セントラルを可能にする「守備力」「戦術眼」を備えたルーカス・トレイラを逃し、カンテも既に獲得済み。こうなると、2センターでは厳しいと判断することになります。ダイアーやマティッチで守備力重視の面子にシフトすることも考えましたが、ハイプレスというよりもリトリートに向く面子。なので、外れ指名ではラキティッチを獲得。これは、3センター化への切り替えを予測した選択です。

●4位指名

今回のドラフトで、最も悩んだフェーズです。3センター化に伴い、「底」の選手を獲得する必要がある。そうすると、用意していた面子ではフェルナンジーニョ・ダイアー。エンゾンジも考えましたが、彼だと若干カバーのエリアが狭いという課題も。CBも決まっていないので、ここは鍵になると考えてのフェルナンジーニョ指名となりました。エデン・アザールを獲得し、マルセロとのコンビネーションで左サイドから崩す、という案も残っており最後まで悩みましたが。中盤の底が消えることを恐れ、補強を決定しております。ここで、何気なくミリンコビッチ=サヴィッチもスケゴーさんが獲得。3センター化が、完全に決定した瞬間でした。

●5位指名

ここからは、順番を気にしながらの補強。前線の1トップにも起用可能なマンジュキッチを獲得しておくことで、ストライカーが足りなくなった場合に備えます。とはいえ、左サイドハーフに置くのが理想。相手のサイドバックを狙ったロングボールでの競り合いによる、「ビルドアップの逃げ場」としての機能と、右サイドからのボールに飛び込む攻撃力。前からのプレッシングを厭わない献身的な守備も、大きな魅力となります。

●6位指名

6位指名は、1枚も獲得していなかったCBを確保に動きます。アナライザーさんと競合しながらも、セルヒオ・ラモスをGET。ハイラインに慣れており、対人能力は抜群。レアル・マドリードの組み立てを支えるマルセロへの正確な浮き球に加え、持ち運んでの縦パスも絶品という「現代型CB」の理想像を加えました。ダーティなイメージは玉に瑕ですが、全く動じないメンタルも魅力です。キエッリーニ、オタメンディが消え、用意していたCBの層も薄くなってきました。

●7位指名

CBの争奪戦になる展開を予想し、マルキーニョスを確保。誰と組んでも機動力と守備力を活かし、柔軟に対応しそうなブラジル人CBです。ヨーロッパに挑戦して間もない頃から、その賢さと柔軟性は飛び抜けていました。理想はヴァランでしたが、ラモスの相方には堅実なタイプがベストかなと。この順位で、林さんがデ・ヘア、らいかーるとさんがネイマールを獲得。アタッカーには名手が残っていることを感じさせる指名となりました。


●8位指名

各チーム、淡々と獲得していないポジションを指名スタート。この順位では競合の可能性は低そうだったので、順番には固執しておりません。中盤のセントラル、ラキティッチと並べるポジションに「攻撃的」なカードが欲しかったのでマルコ・ヴェッラッティを指名。3センターの守備が堅い訳ではないので、ここに本職トップ下を置くことは難しいとの判断でした。ダビド・シルバは悩みましたが…


●9位指名

ここで、実は当初より指名を予定していた守護神を。アトレティコ・マドリードのヤン・オブラクを獲得。若くして経験豊富で、球際の強さも魅力。誘い込むような駆け引きや読みの精度も魅力で、チームの守備を引き締めます。DFラインにボールを持てる選手を揃えたチーム設計なので、GKは足下を重視せず。ノリッチさんがアスピリクエタを補強していますが、この順位まで残っているとは予想外でした。

●10位指名

実は、眠くて「参加者全員」のチャットに指名選手を誤爆。それはオリヴィエ・ジルーでした。最後まで指名されていなかったロナウドをチームに組み込む案も考えたのですが、マンジュキッチとロナウドの組み合わせは「ユベントスそのまま」で工夫が無さすぎると思ったので断念。ここは、利他的にアシストパスも選べるラカゼットを選択しました。後になって思えば、ジルーを使うのであれば「トップ下」は欲しかったところ。なので、自らゴールも狙えるラカゼットで良かったかもしれません。


11位指名

「たむらコーチに全てを持っていかれた」ように見えたかもしれませんが、実はライアン・フレイザーは悩み抜いての選択でした。ロッベンやウィリアンも考えたのですが、仕掛けに特徴がある選手なので「ラカゼットとのコンビネーション」や「マンジュキッチへのクロスボール」が期待し辛いという悩みどころがあり、スターリングだと右サイドが「シティそのもの」ということで、プレミアで絶好調のライアン・フレイザーを選択。今季は左サイドでの起用が主ですが、右サイドでもプレー可能。利き足である「右足」からの正確なクロスボール、セットプレーにも定評があるので「右サイド」のアタッカーに決定。特に興味深いのはプレーエリアの広さで、セントラルハーフに近い位置からエリア内に飛び込むような動きも可能。ラキティッチと入れ替わるポジションチェンジで、相手を惑わすプレーも面白そうです。運動量豊富で、プレスもOK。

●チーム戦術

メインは、4-3-3。マルセロがオーバーラップし、マンジュキッチがニアポストを狙える位置に移動することで、エリア内に厚みを加えます。同時に、セントラルのポジションからラキティッチも「受け手」として機能。狭いスペースを抜けられるヴェッラーティでマルセロをサポートしつつ、左サイドを崩していきます。

攻撃的なマルセロを支えるのが、逆サイドのウォーカー。組み立て時には3バック化することで、ラモスが縦に持ち上がる局面を作り出します。彼からの縦パスだけではなく、逆サイドへのフィードによる「アイソレーション」も機能。フレイザーやラキティッチはポジションを交換しながら、右サイドで長いボールを待ちます。長いボールを囮に、右のハーフスペース攻略も含みに。右サイドでフレイザーがボールを持てば、逆サイドからマンジュキッチがファーサイドへ。ラカゼットがニアに走り込みます。

守備の基本はハイプレスで、両CBには機動力を重視。裏のスペースに抜けるボールは、彼らがキッチリと回収することを目指します。対人に強いウォーカーも、カウンターで相手アタッカー封殺に参加。マンジュキッチ、フレイザー、ラカゼットは献身的に守備にも参加し、相手のボール奪取において鍵となるのはラキティッチ。3枚で相手にプレッシャーを強め、中盤へのボールをラキティッチで回収する形が理想。リトリートする局面が若干の不安要素だが、中盤3人がそれなりに守れるのは保険。更にマンジュキッチがマルセロのサポートに、長い距離を戻ってきてくれるのは大きい。

以上、今回のドラフトにおける「感想戦」でした。こちらも含め、お楽しみいただければ嬉しいです!

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