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「セルインメイ」は本当か?過去の月別パフォーマンスで検証

理論的な根拠はないが、よく当たる相場での経験則を『アノマリー』と言います。

そんなアノマリーの一つに”Sell in May and go away. 「5月に売って相場を去れ」”という「株は5月に売ってしまった方が良いよ!」という意味の格言があります。

この”セルインメイ”は本当か?というのを過去パフォーマンスを見ながら検証していきたいと思います。

過去30年5月単月の騰落率

過去30年(1994年~2023年)のNYダウ平均株価の5月単月の騰落率は以下の通りです。

(※騰落率は4月末終値から5月末終値を参考)

過去30年5月単月の騰落率

「セルインメイ」という位だから5月は単月で見ると下落している月が多いと思いきや下落12回、上昇18回で過去30年の平均暴落率は+0.13%となりました。

✅他の月の単月騰落率

同じように他の月の単月騰落率を出してみました。

各月毎の過去30年の騰落率

過去30年のNYダウ平均株価で見ると2月,6月,8月,9月の成績があまり良くないようですね。

✅「セルインメイ」には続きがある

”Sell in May and go away. 「5月に売って相場を去れ」”には実は続きがあります。それが

“Sell in May, and go away,don't come back until St Leger day.「5月に売って相場を去れ、セント・レジャースステークスまで戻ってくるな!」”です。

セント・レジャーステークスとは9月の第2土曜日に開催される有名な競馬レースです。

つまりこの格言の言う事は「株は5月で売って、9月の第2土曜日までは戻ってくるな」という事になります。

✅過去30年のNYダウ月別パフォーマンス

過去30年間のNYダウの月別パフォーマンス平均

各月事の平均騰落率をグラフにしてみました。

これを見ると、結構見事に“Sell in May, and go away,don't come back until St Leger day.”に当てはまりますね。

あくまで1994年からの過去30年間での実績ですが、5月というよりも6月に下がって、7月は上昇するも、8,9月は下落、そして10月に復活!という流れになっています。

✅なぜ5月~6月は売られやすいのか?

アノマリーとは理論では説明できない相場での経験則からくる格言なので確定的な理由はなく、あくまで推測ですが以下の事との関連性が指摘されたりもします。

(※あくまで予想)

✔信用取引の期限?

株価は年末高値になる事が多く、その時の信用取引での買いが半年経ったタイミングが5月,6月位です。

期限が半年の場合、期限中に反対売買をする必要があるので年末付近の信用買いの反対売買が5月,6月に集中するから??

✔米国の税制度?

日本でも徴収され過ぎた税金は年末調整や確定申告で戻ってきますが、米国でもそれは同じで還付金は例年20~30兆円と言われています。

2月頃から4月まで還付が続き、戻ってきた資金を使って投資を行うので米国では5月まで相場が強いという一説もあります。

✔夏休み

米国の学校は6月から9月まで2~3ヶ月程度夏休みである事が多いです。

子供のいる方はその期間に合わせて夏休みを取る方が多く、休み前の手仕舞いが増えて株価が下がると言われています。


では実際にセルインメイを忠実に守って投資をした場合とセルインメイと正反対の投資をした場合の累積リターン率をみていきたいと思います。

✅「5月に売り10月に買う」VS「6月に買い9月に売る」

「5月に売って相場を去れ、セント・レジャースステークスまで戻ってくるな!」を忠実に守った場合

つまり10月に買って翌年の5月に売るを過去30年間つづけた場合と、6月に買って9月に売るセルインメイの逆を30年間つづけた場合との比較をしていきます。

結構差が如実に出ていますね。

10月買い翌年5月売りを過去30年続けていた場合、累積リターンは脅威の+1084.56%となっています。

反対に6月買いの9月売りの場合の累積リターンは-16.91%です。

「セルインメイ」は実行した方がいいの?

確かに、過去30年のパフォーマンスを見る限りでは6月~9月は下落しやすい傾向にあります。

ただ、米国株インデックス投資などで長期運用を行っている方であればそこまで気にする必要はないです。

というのも、セルインメイを忠実に30年間守った場合の累積リターンが+1084.56%なのに対してNYダウを通年で運用していたら累積リターンは+1038.13%です。

忠実に守って投資を行った方が高い成績ですが、そこまで大きく変わりません。

5月に全売りして10月に買い戻す作業の方が面倒ですし手間がかかります。全売り後に買い戻すのを忘れちゃったりする可能性もあります。

人力で行うので、やっぱりもう少し待って売ろう、とかもう少し待って買おう、等考えてしまい上手くいかない事もあります。

その為、長期運用であればセルインメイはあまり気にしなくて大丈夫です。

米国個別株の短期運用とかであれば、セルインメイはある程度信憑性が高いと思っているのでその期間休むのもアリだと思います。

まとめ

株の世界で有名な格言“Sell in May, and go away,don't come back until St Leger day.”

「5月に売って相場を去れ、セント・レジャースステークスまで戻ってくるな!」は本当か?検証の結果は、『割とあてはまる』というのが私の個人的な見解です。

ただ、当然その年によっても変わってくるので警戒しすぎると機会損失しちゃう、って事も無きにしも非ずですね。

月別パフォーマンスで見ると、特に注意が必要なのは8月,9月かなと思います。

それ以外の月は今まで通りその時の相場の状況などを見ながら慎重に判断する。8,9月は市場全体が好景気感に包まれていない年は様子見しようかな?というのが私の最終的な見解です。

それでは!

またねぇー😄👋

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