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ニーチェ「人間の存在と目的」

人間とは何か?人生の目的とは何か?は、以下の言葉に集約されています。

君は君の友のために、自分をどんなに美しく装っても、装いすぎるということはないのだ。なぜなら、君は友にとって、超人を目ざして飛ぶ一本の矢、憧れの熱意であるべきだから。
手塚富雄訳「友」

人間は、「超人を目指して飛ぶ一本の矢」であるべきだとニーチェは述べています。人間の存在と目的は切り離せません。超人とは、駱駝から獅子、そして子供へと変化を遂げた、新しい価値を創造する無邪気な存在です。

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人間とは乗り超えられるべきあるものである。あなたがたは、人間を乗り超えるために、何をしたか。およそ生あるものはこれまで、おのれを乗り超えて、より高い何ものかを創ってきた。
手塚富雄訳「ツァラトゥストラの序説3」

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あなたは、友のためには、どんなにわが身を美しく飾っても飾りすぎることはない。なぜなら、友にとって、あなたは超人への矢であり、あこがれであるべきだから。
氷上英廣訳「友」

わたしが愛するのは大いなる軽蔑者たちである。なぜならかれらは大いなる尊敬者でもあり、かなたの岸へのあこがれの矢であるからだ。
氷上英廣訳「ツァラトゥストラの序説4」

ああ!人間が最早その憧れの矢を、人間を超えた彼方へと放つこともなく、弓の弦を鳴らすことを忘れ去る時が来るのだ!
小山修一訳「ツァラトゥストラの序説5」

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「何からの自由?」そんなことには、ツァラトゥストラはなんの関心もない。君の目がわたしに明らかに告げねばならぬことは、「何を目ざしての自由か」ということだ。
手塚富雄訳「創造者の道」

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人間は、動物と超人とのあいだに張りわたされた一本の綱である──深淵の上にかかる綱である。  渡ってかなたに進むのも危うく、途上にあるのも危うく、うしろをふり返るのも危うく、おののいて立ちすくむのも危うい。  
手塚富雄訳「ツァラトゥストラの序説4」

人間たちは幾千もある大橋小橋を渡って、未来へ突き進むべきである。
手塚富雄訳「毒ぐも」

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私の愛する人間たちは、太陽のように下降する者として生きる以外に生きる術を知らない者たちである。彼らこそ彼方へと移りゆく者たちなのだ。
小山修一訳「ツァラトゥストラの序説4」

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