多国籍 風 会社




昔話になります。
昔々、私が前に勤めていた会社の話ですが。



その会社というのは、S区の某所にある個人経営の写真館でした。スタジオで記念撮影や証明書写真の撮影なんかをするアレです。
つまり、『会社』は『会社』なんですけど、中小問わず『企業』…とは言いがたいですかね。

とにかく『努力』というものを一切しようとしない『ナマケモノ』の私ですが。
バブル崩壊後の就職難の壁は、当然ながら私のような人間には特に、天にも届くほどに高く高く高く立ちはだかりました。

まず、学校の就職課に行っても募集がありませんでした。はい。

某・講義の教授は、別の就職率が高くて超有名だった女子短大の友人教授から「うちの学校も半数以上が就職決まってない」と聞き、「○○短大ですら…」とテンションがダダ下がりになったと。
正直、講義の時に、今、正に必死で活動している私たちにそこまで言うか?と思うほど。クラス中が暗くなるやん。
ま、ホントのことだから仕方ありませんが。

そのお陰というか、かつてないほどに4年生大学に編入する人が増加。

私はそんな気はさらさらなかったので、何とか職にありつかねば!と、消極的ながら、私にしては果敢に就職のために動き出しました。
はっきり言って動き出すのが遅すぎるんですけど。

とにかく母に言われていたのが、
「必ず最初は正社員として働くこと」
「必ず3年間は同じ会社で働くこと」

この2点。
あとは、どんな会社のどんな職種で構わんから、とにかく働け…と。
そりゃ、そうです。働かざる者、食うべからず。

早々に就職課での職探しは諦めた私。
一応、企業説明会なども参加しました。JR東海だったか東日本だったかの新幹線パーサーの説明会なんかも行きました。説明会自体は、今まで知らなかった業務内情なんかも聞けて、それはそれで結構楽しかったですね。

あとは、当時はまだ紙媒体が主流だった就職情報誌。
『とらばーゆ』とか『フロムA』とか、新聞の折込広告もまだまだ今よりも充実していました。
そこで私が毎週のように、穴が開くほど見ていたのがその折込広告。『クリエイト』と…もうひとつ何だったか…名前忘れたけど、とにかく隅から隅までチェック。

それで目についたのがその写真館と、もうひとつ写真の焼き増しなんかを請け負うショップ。今でいう『パレットプラザ』みたいな感じでしょうか。
自分が「カメラマンになろう」なんて、そんな大それたことを考えていたワケではなくて、子どもの時に写真が好きだったのと、亡くなった祖父がカメラの部品工場をやっていたのも少しはあったのか、「写真に携わる仕事もいいかな」なんて軽い気持ちでした。

まずは面接の申し込みのために電話からです。リキんで電話をかけたものの、あっさりと「履歴書持って明日来て」と。拍子抜け~。
翌日、再びリキんで行きました。紺色のリクルートスーツ着て。

お店の入り口から入ると呼び鈴が鳴り、奥から「はーい」と声が聞こえるのと同時に、目の前に置かれたガラステーブルの下側から何かがピョコンと出て来ました。
ビックリして足元に目をやると、嬉しそうにニコニコとした顔の小さい犬が私を出迎えてくれていました。いや、小さいけど小さくない!

小型犬には間違いない!
だけど、こんなにデカいポメラニアン見たコトない!

正直、最初はポメだとわからないくらいでした。
お好きな方には申し訳ないのですが、私は本来ポメの顔立ちはあまり好みではありません。なのに。



メッチャクッチャ可愛い!!




「こんなポメいるんだ~」と、後々思ったものです。

そして社長さんに面接をして戴き。
めでたく、あっさり採用。うそ~ん。


ま、その時に一緒に入社した面々がですね。これまた、ひとりとして同じ年齢はいないという。
・私たちより少し前に入社した(らしい)男性 H氏  44歳(当時)
・一緒に入社した女性           Nさん 29歳(〃)
・   〃   男性           Mくん 22歳(〃)



…で。まずは、このHさん。
ハッキリ言って、


インド人にしか見えないww

別にハーフでも何でもないらしいです。
後にご両親の写真を見せてもらいましたが、フツーに東洋人のお顔。
Hさんのエピソードとしては、Hさんと一緒に他の社員が、仕事で行った先の学校の先生に、
「あの方は日本語が通じるんですか?」
と聞かれたそうな。
さらに、私が退職した後、どこかの駅でHさんを見かけた際、「あ、Hさんだ!Hさーん」と私が手を振りながら近寄って行く方向を見ていたウチの母は、私がインド人らしき人に近づいて行ったのでビックリしたと言っていました。



そしてお次はMくん。


どう見てもフィリピン人ww

ちなみに、お姉さまは織田○二氏に似ているそうです。



あとは、この写真館の仕事をフリーで請け負っていたカメラマンI氏。
I氏の写真を見た私の両親は、


「インディアンみたいな人だね」

…確かに、ちょい色黒で…イメージ的にそうとも言えなくもないですかね。


少人数の写真館で、こんだけ濃ゆい系が揃うって・・・


そんな彼らとも退職後は全然お会いしてませんが。
相変わらず濃ゆいお顔をしてらっしゃるのでしょうか・・・(遠い目)


え?
私はフツーですよ?はい。







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