『熱冷え8』
選んだ理由を問うて、一瞬の間。その間とは裏腹に、返って来た言葉に躊躇いはなかった。『そこにいたから──』特に珍しくもない、ありがちなセリフだ。本来の自分なら、驚くべくも傷つくべくもない。だが、それもタイミングだった。一番酸素を与えられながら、氷海に投げ込まれた様な。

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