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手フェチでなくとも手は重要だと知る

帰省前の駆け込みで美容室へ行きたいと思った。
時間の都合でカラーリングだけしてほしかったのだが
いつもの担当美容師さんが空いていなかった。

カットは美容師さんの腕も出るし、好みや相性もあるけれど
カラーだけなら違うところでもいいか、と新たに美容室を探すことにした。


わたしは美容室が好きである。
リフレッシュできる場所。
いい香りのする癒される空間、人にシャンプーしてもらう気持ちよさ、そして何より髪の毛が生まれ変わるうれしさ。


美容師さんとの会話が苦手、というのもよく聞くが
わたしは好き。
というか、好きになる相手を指名している。
2ヶ月に1度の数時間、好きな話をしたり聞いたりするのを楽しみにしている。

それはすべて美容師さんとの相性が良かったからだと思う。

わたしは相性の良い美容師さんが見つかるまでは色々な美容室へ行くので
見つかったらずっとそこへ通う。

地元でも同じ店へ通っていたし
今住んでいるところへ引っ越ししてからも、8年ほど同じ店の同じ美容師さんでお願いしていた。

ところが、コロナ禍の2年目くらいでその美容室は閉めることになってしまった。
担当してもらっていた美容師さんは地元へ帰ることになり、お別れすることに。

再び美容室探しをはじめたわたしは
また相性の良い美容師さんに出会えたので1年ほど通っている。


そして先日。
どうしてもカラーリングしたかったわたしは
いつもと違うお店に予約をした。

子供を幼稚園に送ったあとすぐに美容室へ向かう。
店の前に自転車を停めると、中からお店の人が出てきた。

「あの、どちらのお店で予約されていますか?」
「もしかしてわたし間違えていますか?すみません」

あわててスマホで予約を確認。
よく見ると、この店と違う名前。

「すみません、〇〇さんでした!」
「そうでしたか。〇〇さんはあちらですよ。」

わたしが予約をした店は、細い道をはさんで隣にあるビルの2階だった。
よく間違えられるのだろうか。
謝り倒すわたしに「全然大丈夫です。気になさらないでくださいね。」と、とても丁寧に対応してくれた。

「すみません、ありがとうございました。今度ちゃんと切りに来ますね!」

と調子の良い挨拶をして、やっと本来予約していた店へ行く。


はじめての美容室は少しドキドキする。
どんな美容師さんと出会えるだろうか。


店に入り、担当者さんと会話をする。
おそらくわたしより少し年下くらいと思われる男性だった。

どんなカラーにするか伝えると、カラー剤を持ってやってきたのは20代前半くらいの男女2名。
幼稚園のお迎えがあるのでできたら早めに、と伝えていたので2名がかりで対応してくれた。感謝。

カラー剤を塗られながら会話をする。
共通の話題が分からないときは、とりあえず自分の話をする。
沈黙が気まずいわたしは自分から話しかけてしまう。するとあちらもそこから話を広げてくれるので、沈黙がなくなる。


カラーが終わると、最初に接客をしてくれた男性がシャンプーをしてくれることになった。
台にあがる。
3種類あるシャンプーから1つ選び、お願いする。
横になって目をつぶる。



え。めっっっちゃくちゃ気持ち良い。


シャンプーがめちゃくちゃ気持ち良い。(2回目)


男性だからか手も大きいし、力加減もほどよい。

最高なのですが。

技術と会話のしやすさで美容師さんを選んでいたわたしは、いつも女性にお願いしていた。
過去に行った一回きりの美容室には、シャンプーの担当者がカットとは違う方でそれが微妙だったお店もあったので
行きつけはカット、カラー、シャンプーと全て同じ人が施術してくれるところを選んでいた。
もちろん行きつけの美容師さんもシャンプーが上手だと思う。


今回、男性にシャンプーしてもらうのはかなり久しぶりということになるのだが
シャンプーの技術が行きつけ美容室を上回ってしまった。
忘れていた。こんなに気持ち良かったっけ。


これはシャンプーだけでも通いたい。
でも、そんな贅沢なことは出来ない。

行きつけの美容室と
店を間違えて「今度行きます」と言ってしまった美容室と
シャンプーのうまい人がいる美容室

選択肢が増えてしまった。
2ヶ月後の美容室はどこに行くべきかな。


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