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教えること

セミナーに行ってきました

一昨日、名古屋で日本語教師セミナーに参加しました。行きたいと常日頃思っていたフリーランスnaoさんの。セミナーに参加するのは久しぶりすぎて、少し緊張していたんだけど、グループの方も温かくて、リラックスしてできた気がする。

多読について

午前中は、多読について。字の通り、たくさん読むこと。実は、私の住む岐阜県可児市の多文化共生センターでも、多読に取り組んでいる。活動は知っていたが、多読の具体的な方法や効果については無知だった。

多読のルールを見てみると、「理解できるインプットをたくさん取り入れること」だと。たくさん読むこと… 読むことが苦手な人は多いし、学生を見ていても思う。「難しくて、読めなくて、つまらない」きっとそうなっている。

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自分自身たくさん読むことは、かなり重要だと感じている。昔から本が好きだったから、成長とともに色々な本を読んできた。そこで、辞書を使うことはめっぽうなくて、あとから本当に気になった言葉をさらりと調べる程度だった。これで、読解力が上がったわけではないかもしれないけれど、大きな学びは、読むスピードが上がったことと、本っておもしろいと思えたことだった。いつかの社会の先生が「本を読むことは、まだ見ぬ世界の扉をひらくことだ」と言っていた。本当にそうだと思う。

その都度、辞書をひきたくなるのはとてもわかる。英語の読解のときに思った。よく覚えている。アメリカ人の厳しく、でも誰よりも熱心な授業をしてくれた先生。授業になるといつでも緊張感が周りを包んでいた。その先生の日本語は既に日本人のように流暢だったが、決して日本語を使わなかった。読解の時は辞書もひかせなかった。

「推測せよ」

いつでもそう言った。そうして、読んだあと自分の考えや意見を述べる時間が来る。自分がいつ指名されるかわからず、どきどきして心臓に悪かったかもしれない。ただ、そうやって読んでいくうちに「このことばの意味ってこれかな?」「こんな内容かな?」と徐々にわかってきた。読めるようになるとやはり面白いもので、最初は苦痛に近かった授業がいつしか、がんばりたいという気持ちに変わっていった。

わくわくする学び

勉強っていつでも「わくわくするもの」であってほしい。もっと知りたい、話したい、読みたい… ただの苦痛な作業になるくらいだったら、やらないほうがいい。このセミナーで伝えたかったのは、これじゃないかなと勝手に思っている。

「学びをサポートする、支援者としての教師のあり方」

naoさんは、きっといつでもわくわくする授業を考えている。そのためには、支援者として学びの環境を整え、楽しいと思ってもらえる授業が必要だ。学生がもっとその言語を知りたいと主体的に動くことこそが、学びを促進させるのだ。

日本語教師として

午後の授業改善についても、とても有意義な時間を過ごせたと思う。ワールドカフェで様々な自分と異なる視点からの意見などを聞けて、勉強になったし、もっと深く考えていかなければならないなと反省するところもあった。

自分の意見は持つべきだけれど、押し付けない。賛成でも反対でも相手の意見を受け入れ、視野を広げるのは、大切なことだ。きっとまだまだ見えている範囲は狭く、一部だけなんだろう。今後もこのような話し合いの場に参加したいし、周りの先生方と意見を共有していきたいと強く感じた。よりよい授業をするために、ずっと成長を続けたいし、行きたいと思うセミナーには、積極的に参加していきたい。

久しぶりのセミナーに参加したことは、少し気持ちが沈んでいた私に活力を与えた。日本語の教え方を見直したい、日本語について深く知りたいと改めて思った。そして、色々な立場の先生方と横のつながりができていくのは、本当にうれしい。ありがとうございました。

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妊娠も5ヶ月を過ぎた。辞めようと一度は考えたけれど実は、常勤としてもう少し勤務することになった。少し授業や勤務時間は減り、新しい先生のサポートをすることになった。それでよかったと思うし、校長先生や主任などの周りの先生方に感謝したい。もっと学びたい気持ちでいるから。日本語教師をはじめたばかりの先生方に寄り添いながら、自身も成長できるチャンスだ。

はじめての出産後は、きっと目の前のことに追われてなかなか時間もとれないかもしれない。でも日本語教師は私のすきな仕事だから、きっとまた戻ってくる、そう思う。オンラインや市の定住者のためのサポート、企業の研修生… 場はひとつだけじゃない。今後は経験の幅を広げることを視野に入れている。まだまだはじまったばかり。

まずは、4月…もうすぐ新学期を迎える。また気持ちを新たに学生たちと向き合えそうだ。

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