マガジンハウス・コンプレックス
もしも人間をふたつに分けられるとするならば、こういう分類があってもいいかもしれない。
マガジンハウス・コンプレックスがある人とない人。
マガジンハウスっていう出版社はすごい。日本のカルチャー担ってるんじゃないかってくらいすごい。私なんかが言うまでもなく、雑誌と会社が完全にリンクして、その世界観をなんとなく読者に伝え、そしてそれが自社のブランドとしてちゃんと確立されている気がする。雑誌なんて数多あるけれど、ここまで企業名がリンクしているものなんてないもん。
なんとなく、かっこいい。
BRUTUS、POPEYEにanan、GINZA…やっぱりマガジンハウスってライフスタイルを語る上で絶対に出てくるというか意識せざるを得ないというか。ちょっぴりお洒落な感じがしてそれを読む自分すらハイセンスな感じがする。「俺、わかってるから。なんとなく」って具合に。そういう風に読者のアイデンティティに深く影響を及ぼす力がすごいと思うのです。
私にはそれが「なんとなく、クリスタル」的な※「80年代」のきらびやかさの残り香に見えてしまう。大好きなんですけれど…ああいうポストモダンな感じ。
image via id_1325/Flicr
特にマガジンハウス・コンプレックスって男の人に多い印象。とりわけWeb界隈。この前も飲み会で「Webの人ってどうしてマガジンハウス的なものを意識するんですか?」と30代の人にふと聞いてみたのです。
「ああ…それはあるよね…仕方ないよね。これはもう。世代的に仕方がない」
Webメディアで決定権を持って活躍している人たちってだいたい30代~40代の方々が多い。たくさんの経験をつまれて博識で大好き。仮に世代的なものだとするならば、今のWebメディアのコンプレックス(複雑な感情)としてマガジンハウス的なものっていうのがあるのかもしれないなぁって思っている昨今なのです。
もちろん、私の同世代にもマガジンハウス大好きな人もいるので、一概に世代でくくれないと思います。でもやっぱり20代の人が思う「それ」と30代以上の人が抱く「それ」では温度感が全然違う。同じくコンプレックスを持っているんだけど、ね。
とはいえ、やっぱりBRUTUSにしかりananにしかり、紙メディア。複雑な関係だよね。メディアの優劣とかそういう話ではなくて、なんていうか…うん。複雑な関係だ。エディプスコンプレックスみたい。
トップ画像最高にかっこいいですよね。STUDIO VOICEですが。
※ここで言う、80年代的な感じっていうのは、もちろんその時代に花開いた雰囲気。でもそこから派生していった同じコンテクストを持ったものと理解していただければ幸いです。
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