結羽悠斗

業界紙記者→週刊誌編集→単行本編集→月刊誌編集長を継続しながら、たどり着いたのは文字で…

結羽悠斗

業界紙記者→週刊誌編集→単行本編集→月刊誌編集長を継続しながら、たどり着いたのは文字で人を笑わせたいとの思いでありました。

最近の記事

【3分読み切り超短編笑説】5人の意地悪ばあさん・・・の巻

 とある街に、意地の悪いおばあさんが5人いました。いつも誰かを困らせてやろうと、5人のおばあさんは毎日毎日、街中を歩き回っていました。  雨の降る日には、5人は傘も持たずに外へ出て、いろんな人に「傘を貸しておくれよお」と声をかけ、周囲の人を困らせました。また、図書館へ行っては、ぺちゃくちゃお喋りをして、静かに本を読んでいる沢山の人達を困らせました。  ある日の午後、5人の意地の悪いおばあさん達は、お腹がすいたので美味しいレストランを探していました。一人のおばあさんが歩きなが

    • 【3分読み切り超短編笑説】一杯のかけ蕎麦セレブ編・・・の巻

       隼人がランドセルの側面にぶら下げてある自宅の鍵で玄関のドアを開けると、いつもあるはずのない母親の靴が揃えてあるのを見つけ、不思議に思ったその瞬間に「おかえり隼人」との声が耳に届き、短い廊下の先に立った母親の姿を見つけて歓喜の声を上げた。 「ママ! どうして居るの? お仕事は?」  隼人は思わず歓喜の声を上げ、汚れたスニーカーを乱雑に脱ぎ捨てて小走りに真由美に駆け寄った。「お兄ちゃん、おかえり」食卓には妹の亜紀が笑顔を浮かべてちょこんと座っていて、ますます状況がつかめない隼人

      • 【3分読み切り超短編笑説】壮絶な逃亡劇の果てに・・・の巻

         「山岸ー、もう諦めろー。お前はもう完全に包囲されているぞー」  安藤警部補の野太くて少し裏返った叫び声が山岸亘の背中に聞こえた。覆面1台とパトカー3台はいただろうか。まさか自分がハリウッド映画のカーアクションよろしく、盗んだクルマで対向車線へ飛び出しながら、時には赤信号を無視して国家権力から逃げまわる暴挙に出るとは夢にも思っていなかった。  場所がどこだかは全く見当もつかない。事の顛末を見届けようとしているのか、夕日がほんのわずかに顔を出していることだけがかろうじて確認

      【3分読み切り超短編笑説】5人の意地悪ばあさん・・・の巻