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【ゲームマーケット2024春】出展時の7つの気づき

➊ 前置き

 ゲームマーケット2024春が終わり、早くも10日が経ちました。
 NOTEでゲムマ反省会を記してくださる方、X(Twitter)でお気持ちを表明されてる方、たくさん見かけます。個人的にはとても好きなムーブです。
 それらをひとつひとつ拝読させていただき、じゃあ自分の思考も整理したいなと。今回もゲムマの振り返り(反省)を赤裸々に記してみようと思います✍

⇧まず、先日のツイートでも書いていますが多くを語ることはデメリットの方が多いと思ってます。しかし、それ以上に思考をアウトプット=頭の中を整理できることが自分にとっては有用なので、X(Twitter)でも割と好きに吐きだしています。脳内の可視化はとても大事なライフハックと考えます。


➋ 本題

では、ゲームマーケット2024春に出展しての「気づき」を大きく7つの観点に分けて書いてみます。
今回の出展では、前回のゲームマーケット2023秋の出展の時と戦略はほぼ変えていません
(気になる方は、前回のNOTEをご参照ください)

まず、今回の新作として下記のトリックテイキングをリリースしました。
お馴染みの50部製作&頒布価格2,000円です。

結論ファーストで言えば、本作も黒字を達成しました。
ありがたいことに無事完売できています‪🎉

ですが、それでもまだまだ反省点があります。


➌ 7つの気づき

①:ポスターの重要性

 ひとりで運用している小規模サークルの為、多くの設営ブースで見かけるような大きなポスターはないです。今回もA4サイズに印刷したお品書きを吊るして簡易ポスターとしました。

新作と過去作を記載した お品書き


 で、改めて思ったのはそのお品書きを読まれる方が非常に多いなと。パッケージ絵を大きく見せるレイアウトにしたおかげもあり「SNSで見たことある!」と何人もの方に立ち止まって頂けました。
 という教訓から「より遠くからでも作品の存在をアピールできる」&「立ち止まって読んだ際の可読性が向上する」が期待できそうなので、次回は2倍サイズのA3サイズを掲げたいです。
(カラーコピーならわずか100円で作れるポスターなので、コスパも良いかと思います。)

 ただ、ブースという限られた空間においては闇雲に情報を詰め込んでも買い手の目の導線が散らかってしまいます。その為、余白を意識したレイアウトは大事です。どこに注目してほしいか、情報の優先順位はどこなのか、このあたりはゲームのカードデザインや箱裏のデザインと同じように妥協せずに考えるポイントなのではないでしょうか。

②:アプローチ方法の見直し

 新作のトリテを説明する際に、体感的に30パーセントくらいしか作品の魅力を伝えられませんでした。(当社比)
 特にトリテを知らない方には「まずトリテとは~」という前提から話し始めてしまった為、肝心のゲームの面白さがほぼ伝わらないという状況でした。

トリテ愛好者向けの要素ましましトリテ

 そこで、15:00頃からは試験的にトリテの説明をせず、テーマ先行で説明してみました。

「ボドゲって、システムとテーマが優れててアートワークが良いと、欲しい!ってなりますよね?ただ、いい作品作っても宣伝をめっちゃしないと全然売れないんです。それを制作者の立場になって体験できるシステムをボードゲームに落とし込みました。頒布数=勝利点の生々しいゲームです。」

 こっちのほうが、圧倒的に食いつきがよかったです👀

 また、口頭説明では耳からの情報だけになってしまう為、目から入る情報(プレゼン資料)もとても重要です。簡易説明用のボードも、見る側の視点に立ってブラッシュアップをすべきと思いました。

③:声かけの効果

 前回の出展では意図的に声出しすることはなかったのですが、今回は実験的に声出しをしてみました。結果からいうと声出しは効果はなかったです。
 よくよく考えれば、同人誌のイベント会場で大きな声を出して呼び込んでいるサークルなんて見かけないですよね。アパレルショップで洋服を見てる時に店員さんから声かけられるとちょっと引きませんか?あの感覚と同じような気もします。

 ということを踏まえて、当ブースのポップやお品書きを立ち止まって読んでくださっている方だけに「良かったら少しだけ説明させていただきます」とそっと案内することに今後もします。人によって得意なスタイルやアプローチはあると思いますが、私はこれがベターだなと考えます。

④:ゲームタイトルは作品の顔

 今作のタイトルが「ゲームニャーケット99」という名前なのですが、これパッと見でトリテって分からないですよね。

「ゲームマーケット+ねこ+100部頒布の壁」
を表した造語なのですが、まあ伝わらない……


 ※同人トリテを全てチェックされている海外の有識者の方にも、本作品がトリテだとは認識されていませんでした😇

 なお、以前リリースした作品のタイトルが「トリック喫茶レトロベリー」というのですが、「トリック」というワードを含んでいるおかげでトリテだと多くの人に伝わりました。また、後で触れますがタイトルのおかげで頒布数が伸びたケースもあります。

⑤:通販(ボドゲーマ)の有用性

 実は当日の頒布数は想定よりも下回っていた為、少しナーバスだったのですが、後日ボドゲーマで20個弱を頒布したところ1日経たずにあっという間に完売しました👏
 私が日曜日のみの出展だったこともあり「土曜日のみの参加者」「地方の方々」「海外需要」があったのかと推測します。

 「通販は面倒だな…」とか「やり方が分からなくて…」という方でも、ゲムマ会場にはボドゲーマのブースがあり当日手渡しで委託も可能です。在庫が捌ききれなくてどうしようという時でも即日対応できるのが強みです。

⑥:トリテの需要

 トリテがライトユーザーには刺さらないことは重々承知でしたが、海外需要が強かったことには驚きました。予約含めて2割強は海外の方の購入と思います。
 以前、トリテを作った際も同様に海外の方が何人か購入してくださいましたが、言語依存が少ないゲームならではの強みがあるなと感じました。

⑦:再販の需要

 今回、ゲームマーケット2023秋で完売した「ああ、1文字足りな」というワードゲームの再販分も持っていきました。結果として、想像以上にお手に取ってもらえてとても嬉しかったです。

母音カードをつかって、長いことばを作る
左脳も右脳も両手も、てんやわんやなワードゲーム

新作の場合、面白いゲーム=頒布数に繋がるわけではない
再販の場合、面白かった実績(口コミやレビュー)=頒布数に繋がる

 こういった可能性が大いにあると、私は考えます。
 (よく再販した作品が売れないという話を聞くんですが、じゃあそれってもしかして……🤔)

 あとは「ああ、1文字足りな」というタイトルがかなり効果的でした。
 「このタイトルってどういう意味ですか」とか「SNSで見かけて、タイトル気になってました」的なお話を頂く機会が多く、トークの引っ掛かりから頒布に繋がるケースも多々ありました。

 ただし、本作品は日本語を使ったワードゲームの為、海外需要は0でした。良い面もあれば、良くない面もあります☔️


➍ 上記以外の小さな気づき

「7つの気づき」とかなんか洒落た事を言いつつ、おそらく気づきは108個くらいあります。

その他の些細な気づきというか、今後こうしたいなってことも下記にざっくり残しておきます。

・やっぱり土曜日の方が来場者数が多い
 →土曜日出展にすることで、潜在的顧客的なユーザーにも作品を届けられる
・13:00頃までに当日の総頒布数の8割くらいが売れた
 →13:00以降はアクションを変えてみる、他ブースの研究時間に充ててみる
・何故かTRPG島に配置された為、人通りが少なく感じた。
 →こればっかりは配置ガチャなのでしょうか。
・サークル布を作りたい。
 →店構えとして、見栄えの問題と気持ちの問題。
  今後もゲムマへの出展は続けていく&5000円程度で作れる為、費用対効果も良さそう。


➎ まとめ

 今回の7つの気づきについて、ギュッとまとめてみました。

  1. ブース設営は最後の宣伝機会になりえる。レイアウトは妥協しない。

  2. 作品に応じて営業アプローチは変化をつける。

  3. 声かけを嫌う人は一定数いる。

  4. タイトルは多くの人に伝わる意味のあるタイトルにすべき。

  5. 通販はしないよりもしたほうが絶対に良い。ゲムマ当日での委託チャンスもある。

  6. トリテは多くの需要があるが、平らな需要ではなく傾斜のある需要であることを意識する。

  7. 再販は売れないとよく聞くが、その作品が面白ければ売れるという希望がある

 同人ボードゲームも昔に比べたら多くなってきたようで、「どうしたら面白いゲームが作れるか」は大前提として、「どうしたら多くに人に作品を知ってもらえるか」が結局の着地点と思います。

 以前、ゲムマ以外の小規模な即売会イベントに1回だけ出展したことがあり「横濱ミナトミライン」(横浜を舞台にしたバトルラインライクなゲーム)を頒布しました。

5ラインの3ポーカーゲーム。
動物達が横濱の土地資源を奪い合います。

 この時、11人が試遊/内8人が購入というなかなか良い打率を残せました。その為、遊んでもらえれば面白いと思って頂ける自信と実績はあります。

 今までは諸事情で、試遊会やオープンなテストプレイ会には参加できていませんでしたが、今後はスケジュール調整して多くの人に遊んでもらえる機会を増やしたいです。要は、打席に立たなければホームランはおろかヒットを打つ機会すらもないわけです。


➏ さいごに

 「気づき」を体験を通して経験することで、結果として大きな改善点につなげられると考えます。
 NOTEやX(Twitter)でも有用な記事や反省を多く見かけますが、それらをふーんと眺めるだけでなく一度は飲み込んで、実際に試してみることも大事だなと改めて感じました。

 おそらく、今回のゲムマ出展での私の「気づき」も誰かにとっては効果のないことかもしれませんが、誰かにとってはバッチリとハマる可能性もあります。お役に立てれば何よりです🙏🙏🙏

<さいごのさいごに>
皆様のゲムマ反省会&お気持ち表明、まだまだたくさん読みたいです。
書いてくださると誰かの役に立つと思います。
少なくとも、私にとっては。

<さいごのさいごのさいごに>
今回取り上げた「ああ、1文字足りな」はボドゲーマでも若干数の取り扱いがあります。リンクだけ置いておきます。

是非遊んでいただけると嬉しいです✌️(ダイレクトマーティング)

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