明けた雨跡

窓からブルーライト越しに外の世界が見えている。
まるで昔に分裂した自分を見つける。
あちらからこっちは見えない。
査定をするような目を抜け情報の波経由で安全地帯へ身を切る。
落ち着いた場所はぬるま風と電子タバコの蒸気に巻かれ、垂れ流しされていたTVに代わって配信音を包んでいた。

第二の外に出かけたくなり初めの窓から波を渡った。
人越しの情報が積み重なり、眼には見えない景色が脳に起こされた。
目的なんてとうに無いけど出かけてみたい。
自閉を含めた3層の窓越しに手招かれている気がし、それに抵抗するかのよう最内側の世界を文字にし生んでいる。
ただ出かけるか出かけないか。夏雲のようゆっくりと考えている。

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