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5バックの攻略法

サッカーに「こうすれば絶対にうまくいく」というプレーはありません。
手段の一つとして、5バックの守備を攻略するには「3バックの両脇のセンターバックをはさむ」ことが有効です。
これは「センターバックの手前と背後のスペースをとる」ということです。
センターバックの手前で受けた選手に出ていけば背後があき、背後を狙う選手を警戒すれば手前があきます。
3バックの両脇のセンターバックの手前と背後のとり方は様々あります。
今回は5バックの攻略法「3バックの両脇のセンターバックをはさむ」について書いていきます。


3バックの両脇のセンターバックをはさむ

5バックの攻略法は「3バックの両脇のセンターバックをはさむ」ことです。
センターバックをはさむとは「3バックの両脇のセンターバックの手前と背後のスペースをとる」ということです。
センターバックの手前でうける選手がいる上で、同時に背後を狙う選手を作ります。
2人気にしなければいけない選手ができるため、対応を困らせることができます。

センターバックの背中側から背後へ抜けていく

 5バックには、相手が出ていくか、ボールに食いついた相手の背中側を使うのが有効です
 5バックのメリットはいくつかありますが、1つはボランチの脇・背後のスペース(ライン間、バイタルエリア)へ、3センターバックの両脇が後ろから相手を捕まえるように強くでていけることです。
 そのため相手が出てくるのを逆に利用するようにします。
 相手が出て行くか、ボールに食いつかせることで背後に抜ける選手のマークが外れます。
 その瞬間に背中側からラインをこえていき、よりゴールに近い深い位置をとることができます

ゴールキーパーが処理しにくい

両脇のセンターバックの背後のスペースはゴールキーパーが出にくいです
中央に比べてやや外側になるからです。
ゴールキーパーはゴールを守るために、必ずゴールの前(中央)に立っています。
そのため中央への背後のボールに比べて、外側の背後へのボールは距離が遠くなり処理しにくくなります。

どのように手前や背後をとるか

 ではどのように3バックの両脇のセンターバックをはさむのかについて説明していきます。

中から外への動きで背後をとる

 2トップのような中にいる選手が、外側へ動くことでセンターバックの背後をとることができます。

 ・ボランチの脇でうけた選手に対して飛び出すことによりできるスペース
 ・サイドからの斜めのスルーパス
 ・ボランチ、ディフェンスラインから一発で背後にくる長めのパス
で背後を狙うことができます。

サイドから斜めにいれて手前と背後をとる

 上記しましたが、サイドバックなどサイドから斜めのパスで、手前と背後をとることができます。
 サイドからはセンターバックの手前と背後が同時に見やすいため、センターバックの対応、意識によってプレーを選びやすいです。
 センターバックが手前の選手に出てくるのであれば背後が狙え、背後を警戒していれば手前を使えます。

 ただ5バックだとウイングバックが幅をとっている選手に強く出て、全体がボールサイドに圧縮してスペースを消してくる傾向があります。
 そのため外側に出されると、プレスのスイッチにされ、攻撃が手詰まりになる可能性があります。

センターバックの背中を取るような立ち位置から背後にぬける

 中から外に抜けるだけでなく、あらかじめ外側に開いておき、センターバックの背中をとるような立ち位置から、背後へぬけることもできます。
 背中をとる選手は、ボール側に寄るのでなく、ボールがある逆のサイドに重心をよせるようにします
 ボールが右サイドにあれば、左サイド側に重心をよせます。
 逆に左サイドにあれば、右サイド側に重心をよせます。
 そうすることでセンターバックの背中側にたちやすくなります。

 相手がボール方向に食いつけばマークが外れ背後をとりやすくなります。

ウイングが斜めに抜けて背後をとる

 中の選手だけでなく、ウイングのような外の選手が斜めの抜け出しで背後をとることもできます。

 ・中にいれてから斜めに抜けてワンツーでもらう
 ・ボランチ、ディフェンスラインから一発で背後にくる長めのパス
で背後を狙うことができます。

ウイングの選手であれば一対一で仕掛けて突破するのも有効です。
しかし突破だけだと単調になるため、背後への動きも大事です。

ウイングバックが出ていった背後のスペースに入り、センターバックの動いたスペースを使う

4バックでも同じことがいえる

 5バックに限らず4バックでも同じで、手前(ボランチの脇・背後)と背後(センターバックの背中側)をとることが重要です。
 ボランチの脇・背後をとれば、ディフェンスラインから相手がでてくるか、ボールに食いつき、そこから背後に抜けることができます。
 詳しくはこちらの記事で書いています。

 4バックでも、5バックでもフィニッシュの原則は変わらないです。

サッカーに「絶対うまくいく」はない

 サッカーにおいて「このプレーをすれば絶対うまくいく」というのはありません。

 「どうすれば点が取れるのか」
 「どうすれば失点をなくせるのか」
 「どうすれば勝てるのか」
 答えはありませんが、有効な手段はあると思っています。
 5バックを攻略する上での有効な手段の一つが今回紹介した内容です。

 しかし繰り返しますが、たった一つの答えのようなものはありません。
 常に原理・セオリーのような土台となる知識は持ちながらも、常に疑問を持ち観察して考えていく必要があります。

まとめ

・5バックの攻略法は、3バックの両脇のセンターバックをはさむように、手前と背後のスペースをとること。
 5バックは両脇のセンターバックが強く前へ出てこれるのがメリットのため、逆に出てきたスペースを使うことでより深い位置に入っていける。

・3バックの両脇のセンターバックをはさむ方法は
 ①2トップの一角が中から外の動きで背後をとる
 ②サイドからの斜めのパスで手前と背後をとる
 ③センターバックの背中をとるような立ち位置から、背後にぬける
 ④ウイングの斜めの抜け出しで背後をとる

・4バックでも同じでボランチの脇・背後とセンターバックの背中側を狙う必要がある。
 4バックでも5バックでも原則は変わらないが、「絶対に点がとれる」というわけではない。
 土台となる知識は持ちながらも、常にどうすればうまくいくか考える必要がある。

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