デザインを考える
写真は関係ないです。本日初めて携帯をバリバリにしました。
よく見るとこの割れた線もデザイン性があってきれいですよね。トレースしたい。
さて、昨年から塾生として参加しているれもんらいふ塾にてとある超有名クリエイティブディレクター(以降某CD)さんが登壇されました。
私としてはこの塾に参加したい要素の大きな一部であったため、本当によかった。でも所感としては、やっぱり次元が違過ぎて良い質問をくりだせなかったなぁと。
SNSへの投稿はダメとなっておりましたのでお名前は伏せますが、来年度の転職先の仕事に大きく影響しそうなお話をいただいた気がするので整理しておこうと思います。(こっそり転職をご報告)
▼デザインが上流だった
某広告代理店を経て独立といたったわけですが、広告代理店でのお仕事で大きく違ったのは
「デザインが上流」である
ということだったらしい。
広告が上流であるとどうしてもパワーが弱いというか、広告だけではヒトを動かせるより良いものが作れない、そういった思いがあったのだと感じました。
某CDさんはこれを「俯瞰してみる、ヒキで見る力」みたいなことでもお話されていました。
クライアントからは「ロゴを変えたい」とかいう依頼もあるようですが、まずなぜロゴを変えたいのか、変えることでどうなりたいのかを捉え、それがロゴを変えたことで達成できることなのか、そういったことから考える。
広告を作ることがクライアントの望みを叶えることができるものなのか、デザインであれば広告に捕らわれずにソリューションを考えることができる。
そういうイメージなんだと思います。
クライアントは患者で我々は医者である、症状から病原を調べ、処方箋を出す。処方箋が広告だけでは直せるものも直せない。
また昔は広告とデザインが寸断されていて、関係者もまったく違ったらしい。広告はタレントありきみたいなところもあり、そこも某CDさんは疑問だったそうです。
また広告のクライアントは企業なので、すごくロジカルが必要。
ただ完璧なロジカルを構築したところで大成功するってわけじゃない。
20年前、超シンプルなカラーコンセプトを作ったとき、それが感覚的に目立って一番良かったそうです。
ただそのシンプルで感覚的なコンセプトはなんのロジカルな説明もできなかった。しかも製作時間は30分もかかってないっていう。。
これは「現代のこの複雑、多様性の中でシンプルが相対的に良いものとなった」ことや、「クライアントが説明不要レベルの知名度だった」ことなど今説明できることはあるにせよ、感覚的、非ロジカルな要素も広告でなければ使うことができるということでした。
▼処方箋を捉える軸
この某CDさんがロジカルができない人かといわれたらとんでもなくできる人だと思います。
まず患者の症状から病原を捉える、これはとてもロジカルに追及が必要。
患者がならずしもロジカルでなかったりもするので、それも整理しながら「なぜそれを望むのか」「そうでなければならない理由は?」などそれがしかもすべての要素で一気通貫というか筋が通っていないといけない。
某CDさんは「常に頭の中を整理している」って言ってました。
整理は超ロジカルに積み上げないとできない行為ですよね。
その前提でおそらく病原を突き止める、は経験とやり方、ノウハウであるレベルまでいけるのかなぁと感じましたが、難しいのは処方箋だと思います。
こればかりは感覚値。某CDさんもこれは明確に言語化できなさそうでした。
いくつか伺った軸のひとつがタイミング。
これはわかりやすいところでいうと流行りというか、現代の流れをつかむということかと思います。
たとえば先ほどの超シンプルなカラーコンセプトが実現できたのはクライアントが説明不要の知名度だったということが大きく、これはタイミングが早すぎたら実現できなかった(説明が必要になってしまう)。
もうひとつがそのクライアントのたたずまい、雰囲気、個性を捉える。
処方箋を出すときに、それがなぜその処方箋なのか、その表現なのかと考えるときに、「そのクライアントらしさ」とか「っぽいよね」っていう感覚的につながりがわかることが重要。
ただただデザインをかっこよくしたものを当てはめても、それを着せられているというか、クライアントとデザインが繋がっていないとヒトに訴えかけられない。
逆にそれがすごくマッチすると、クライアントもそのデザインをいたく気に入るし、そのデザインを見るヒトはそこからクライアントのことを考えるだろうし、好きになることだってあるかもしれない。
▼処方箋を出せる能力
塾生の中から某CDさんのようになるために何ができるか、何が武器になっているのか、という質問がありました。
これは某CDさんからは「仕事自体が自分に広がりや深みを生み出してくれている」とのこと。
様々なクライアントと仕事し、車であったり、病院であったり、食品であったり。もちろん海外戦略みたいなこともあるので、グローバルな視点をもったり。その業界外からの視点が、提案に奥行きや深さを与え、より突き刺さるデザインを与えられる。
そのものの位置が把握できるって言ってました。
すべては相対の中にある、相対ということは他が見えていないとそのものがどこにあるのか、どこにいるべきなのかを把握することができない。
あとは常に世にあるデザインを頭に入れて、自分なりに使うことができるかということ。
千原さんも会社の子にロゴを集めさせたときに、自分が好きなロゴをすぐ出せるのか、インターネットで調べたロゴを集めてきちゃうのかで全然違うって言ってました。
これはたしかに。
もう世にあるものなんてありすぎて、集め方が「調べる」だけだったら、もう誰でもできて何の差別もできなくなってしまう。
そうじゃなくてもう自分の価値観だけでいいからこれはいい!これは好きじゃない!という世の中にない唯一のリストを作る、が差別化できる。
しかもそれがなぜかも説明できる。その説明には個人ならではの面白み、ストーリーがあるわけで。
そして今ウケるのはストーリー性。これは私のブログでもなんどか取り上げてると思います。
▼自分のデザインを信じる
誰もやっていないことは労力がいる。けど突破したときに突き抜ける。
これはある程度やっぱり実績と軌道修正みたいなことを繰り返しながらやしなっていくものなのかなと思います。
たとえばこれを自分がやってみる、全然できないと思う。
たとえ潜在的に自分にはデザインの才能があって、世に認められる力があったとしても、自身がそれを信じれないし、それをやり通す力もない。
それができるのは要は変人というか、天才なんだと思います。
でも天才って必ずしも今人にうけいられるわけじゃないし、だから貧乏だったり辛かったり。そこまでして天才になりたいかっていうとそうじゃねえなあと。
ちょっとずつ試すんですよね。それがタイミングをつかむコツとかを結果的に養っているんじゃないかと思います。
▼自分が行きたいと思える空間
学校とか病院ってどうしてもネガティブ。でも空間がよかったらもっと勉強してたかもしれない。だから空間には可能性がある。
そんな話をされていたときに「まさにそのとおりだ!」と思いました。
私が空間としてずっと入れるのって、実はカフェなんですよね。
家も会社もなんか落ち着かなくて、一定の時間を経過すると外に出たくなる。
やっぱりそれって空間なんだなって。
だからそんな気持ちを改善できるのも空間なんだと。
転職の合間のお休みに断捨離して超ミニマムにしようかなーとか考えてましたが、こういう意味もふくめてやっとこうと思いました。
あと転職先の空間についても考えちゃおうかなーって。
少なくても前の会社より素敵だし、行きたくなる会社なんですが、距離も遠いし行き続ける自信はないかも笑。行きたくなっちゃう会社ってすごく大事ですよね。
▼あとがき
最後に書いた文脈は余談でしたが、すこしデザインについて整理できました。他から見たら何も具体的じゃなくてわからなすぎですね。すみません・・。(個人的には某CDさんから具体的な仕事のケースを交えながら話を伺ったのでイメージはあります)
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