ぼくはASDとADHDの傾向があると、ちっちゃいころに診断された。発達障害を持っている。

　この発達障害ていう呼び方ってどうなんだ。そういう特性を持つ人の欠落だけを指摘しているような気がする。ていうか障害って呼び方が強すぎるだろ。障害を障がいにしたくらいでどうにかなるようなものじゃない。まず呼び方自体を変えるべきだ。

　ぼくはASDやADHDといった特性を、障害だとは思わない。自分の持っている特別なギフトだ。欠落ではなく個性であり、それは見方を変えればものすごい長所で、特別な才能でもある。

　一時期、ぼくは自分の欠落に悩んで、TMS治療とか、電気治療用法とかで治してみようと思い、治療に申し込みかけたことがある。でもやっぱり、治さなくていい。自分の特性、個性なんだ。しんどいことも多いけど、その分幸せを運んでくれる。

　引け目に感じることはない。ただの特性だ。ぼくはこの特性のおかげで、好きなことにものすごい集中力で没頭できたりする。もっと自分の特性のいいところに目を向けてみてもいいかもしれない。

　いろんな精神科とか、認知行動療法のデイケアとかいってみたけど、ぼくにはあんまり効果はなかった。ぼくは演技のワークショップに行って演技をするのが一番効果があった。結局、欠落を意識しすぎないようにして、自分の好きなことをするのが一番の治療法だと思う。自分の好きなことをすることで、自分の特性が生きてくると、ぼくは思う。

　　ぼくは、そんな特性を持つ人たちが排除されず、少しでも生きやすく、自分の特性を生かせる社会になっていったらいいなと思う。これを見ている君にも絶対いいとこあるよ。今は自分でそう思えなかったとしても。