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Garden Futures展:大好きなデザイン博物館・建築博物館にあと何回いけるのか

こんにちは、フィンランドのAalto大学大学院にデザイン留学をしています、Mayuです。

ヘルシンキのデザイン博物館と建築博物館で共同開催中の展示会、Garden Futures: Designing with Nature に行ってきました。
ヴィトラデザインミュージアムがキュレーションした展示会の巡回展になるのですが、デザイン博物館と建築博物館の初の共同開催ということで、けっこう大々的に告知していたので気になっていたんです。

展示の趣旨としては、庭園が人間の活動にどのように関わってきたかを様々な角度から見直す、というもので、歴史的・政治的な側面であったり、デザインのインスピレーションとしての庭園植物であったり、気候変動に対応する取り組みであったり、かと思えば造園ファッションもあったり、とほんとに多角的。いわゆる庭園芸術の変遷を辿るものかなーと思っていったので少々面くらいました。

なかなかの情報量だったので、一部だけ切り取ってご紹介。

美術館に生きた植物はご法度。なんですが、こちらは生きた植物から花粉をぬいて美術館に持ち込めるようにしたものだそうです。
植物のインスタレーションはヘルシンキのコンテンポラリーフローリストStudio Viiviによるもの。Studio Viiviのフラワーアート・インスタはめちゃくちゃ可愛いです。
過去から現在まで、自然と持続可能性に配慮した世界各国の取り組みを紹介していたもの。
日本の海人文化が、海の生物多様性を守りながら自然と共存するものとして取り上げられていました。庭園なのだろうか?
ガーデニングファッションは機能性重視でおしゃれなものが全然なかった時代に、Vuokko Nurmesniemiがデザインしたという1960年代のおしゃれハット。Vuokko Burmesniemiはマリメッコのデザイナーでもあります。
Triin Tintによるガーデニングウェアのデザイン。なかなかすごい。Triin TintはAalto Fashionの卒業生です。

1チケットでデザイン博物館・建築博物館のすべての展示が見れます。(二つの建物はすぐ近くにあります)個人的にデザイン博物館のパーマネント展はフィンランドデザインの歴史がよくまとまっていて好きです。

想像していた庭園芸術展ではなかったものの、あ、そこに注目するんだ、という感じで見て回るとなかなか面白かったです。キャプションの情報量が結構少なかったのがちょっと残念でしたが、後で図録をのぞいたら、そちらはかなりの力量で書かれていました(高かったので買わなかったのですが)のでそちらを見るのも良いかも。

そして帰ろうと思ったら、なんと、デザイン博物館と建築博物館が一つの美術館に統合される、というお知らせを発見。
今回やたらと「初の共同開催」をおしてるな、と思ったのはそういうことだったのかな。やや手狭であるのは否めないですが、二つとも歴史的な建造物でとても好きだったのと、立地が変わってしまうということで、少し残念。
どんな風にかわるんでしょう?この話題はすごく気になったのでまた別記事で書きたいと思います。

建築博物館の雰囲気が大好きだったので少し悲しい。移転後の建物はどう活用されるんでしょうか。


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