ちょいと変わったノンさん

素敵なお誘い

おれ、るい。
「るいるーい。」
こっちはノンさん。
「どした?」
おれが聞くと、ノンさんは
「今度の週末、水族館に行かない?お父さんの後輩がチケットを私に2枚くれたの。」
といった。水族館かー。幼稚園の頃以来だな。
「行く!」
おれはOKした。

水族館・・・・・・?

水族館に着くと、同じクラスのナナと知らない女の子がいた。ノンさんは
「あ、ナナじゃーん。ナナも水族館に来てたんだね。何に乗ってきたの?」
とナナに話しかけている。
「えーと、」
「車だよ。」
ナナが返事に困っていると、もう一人の女の子が代わりに答えてくれた。
「自己紹介が遅れちゃったね。わたし、ナルって言うの。」
「わたしはノン!」
ノンさんとナナといた女の子・・・・・・じゃなくてナルが自己紹介をして仲良くなっている。
「る、るいくーん!」
ナルがおれを見ていった。
「な、何でおれの名前を?」
「ひっどいなぁ。忘れたの?幼稚園の時に一緒だったじゃん。」
幼稚園?あー。幼稚園の頃、水族館に行ったときに一緒にイルカショーの水にかかった人だ。そう思いだしていったらどんどん思い出していった。
「ナル。久しぶり。」
「おひさー。ノンさんってもしかして、るい君の彼女ー?」
おれはお茶を飲んだが、ナルの一声で吹き出しそうになった。
「るいるいの?そんなことないよー。」
ノンさんは手を大げさに振った。わかってたけど、傷つく。
「そうかー。じゃあさ、・・・・・・。」
ノンさんとナルはおれに聞こえない声で話した。ノンさんの表情を見たら、驚いた様子だった。
「るい君。あのさ、水族館一回わたしとまわる気ない?」
ナルと!
「いいけど。」

ナル

「るい君。2人になったから言うけど、わたしね、ずっとるい君のことが好きだったんだ。」
へ?好き?おれがあたふたしていると、
「そうだよね。るい君にはノンさんがいるもんね。」
といった。
「いや、ノンさんとおれは何でもなくて。」
「ほんとにー?」
ナルがそう言う。
「わたし、一度は手に入れたいなー。」
「何を?」
「るい君の心。」
この冗談は心臓に悪い。
「わたしのものになってくれない?」
「えっとぉ・・・・・・。」
おれが考えてると、ナルは
「断らないってことはいいってことだね。じゃあ、どうしようかなー。」
という。強引だな。てか、おれを見る目が怖いんだけど。
「監視させて。」
は?
「監視ってどういう・・・・・・。」
「ほかの女子とは話さないで、ってことだよ。」
怖い。
「そーいうのを束縛っていうらしいよ。」
おれが少しそういうと、
「あ、そう。でも、わたしのものになってくれるんでしょ?」
「ならない。」
そうおれが言ったとたん、
「「「ドッキリ、大成功!」」」
とノンさんとナルとナナが言った。おれは少し考えて、
「へ?」
と気の抜けた声を出した。
「どうだった?」
ナルが聞いた。
「どうって言われても・・・・・・。」
おれが答えに困っていると、ノンさんが
「るいるいの驚いた表情、なかなか面白かったよ~。」
騙したな。この小悪魔たちめ。
「ナル、演技うまかったねー。どっかで習ってたりしてたの?」
ノンさんがそういうとナルは、
「初めてだけど。」
と淡々と言った。
「すごいね!才能あるんじゃない?」
ノンさんが言うと、
「わたし、才能あったりするの?嬉しいな。」
とナルが嬉しそうにいった。
「じゃあ、ドッキリも終わったとこだし、水族館を回ろっか。一緒に回る?」
ノンさんがそういうと、ナナが
「ごめん。わたしとナル、もう帰らないといけないんだ。塾もあるし。」
と断った。そして、おれとノンさんは水族館をまわった。


最後に
水族館の様子を掛けなくてすみませんでした。
byゆずまる

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