ララ姫を助ける物語

プロローグ

「アクアリング!」
彼女の友は技を放った。だが、シルスファンタジーには勝てない。やられてしまった。火を操る彼女の友も、
「ファイアーブレード!」
技を出したがシルスファンタジーはびくともしない。それどころか、火を操る彼女の友は、やられてしまった。
自然を武器にしている、彼女はここが狭い悪趣味な宮殿だったので、自然の力が使えなかった。そして、仕方なく頭を下げた。すると、
「お前は助かりたいか。」
とくぐもったシルスファンタジーの声が聞こえた。
「お前の友をくれたら、お前を見逃してやろう。お前が友をくれないなら、私はお前をもらう。」
シルスファンタジーは簡単な選択肢だといったように笑った。彼女は、
「簡単な選択肢ね。」
といった。シルスファンタジーは人間は傲慢だと知っていた。当然、自分が助かろうとするだろう。友達なんて所詮、赤の他人。見捨てるに決まっている。ところが、彼女が選んだ選択肢は、
「私が犠牲になるから、2人は見逃してあげて。」
シルスファンタジーは驚いたというように、
「それでいいのか。」
と確認を取った。
「ええ。いいですとも。2人を見逃してくれるなら。」
彼女はそう言った。シルスファンタジーはこう思った。
(私のあってきた人間の中で、一番馬鹿で一番優しい人間だ。いや待て、こいつは綺麗言を言っているだけじゃないか。人間というのは、傲慢なくせに、優しいと言われたりしたがる。噓の言葉で褒められて、何が嬉しいのだろう。考えるのも馬鹿らしくなってきた。もう、いっか。)
シルスファンタジーは彼女の顔を見た。少し怯えているような表情だったが意見を貫くと決意に満ちた目だった。
「わかった。この2人と少しの間話をする。お前は、少し眠っとけ。」
シルスファンタジーは、
「スリープ、シルシルー。」
と呪文を唱えて、彼女を寝かした。彼女は、こんな強いやつに私たちは無防備で挑もうとしている。馬鹿かもな。と思って寝かされた。

シルスファンタジーと彼女の友

シルスファンタジーがパチッと指を鳴らした。すると彼女の友、アクアとホムラが目を覚ました。シルスファンタジーは、彼女(モモ)との会話であったことを話した。
「なっなんですって!」
アクアが驚いた様子で言った。
「それならわたくしが犠牲になればいいですわ。そう思いますよね、ホムラさん。」
アクアもモモと同類だった。
「いや、おれが犠牲になった方がいい。」
ホムラは女子だが、おれが一人称だ。シルスファンタジーはため息をついた。
「す、すみません。って貴方は!シルスファンタジーじゃないですか!」
アクアは遠慮がちに言ったが、シルスファンタジーが相手だとわかって、すぐに攻撃できる態勢になった。
「私は、攻撃するつもりはない。ただ、モモが犠牲になるのでいいのか、ってことなんだ。話し合って、決めるがよい。」
とシルスファンタジーは言って、モモを起こして自分は透明になった。そのことを知らない3人は、普通に話した。ホムラは、
「なんで1人で何でもしようとする!相談くらいしろよ。その・・・・・・し、心配するから。」
と荒っぽくいったが、本当は心配している。
「あの、モモさん。なぜ、1人で背負おうとしたのですか?」
アクアが責めるように言った。
「だって私、何をするにも2人の足を引っ張ちゃう。だったら私がここに残ればララ姫を救う旅を続けられる。」
とモモが言ったとたんシルスファンタジーの透明化が切れた。
「ララ姫だと!そいつは驚いた。ララ姫は私の友人とお茶会をしているぞ。」
「「「お茶会?」」」
3人の声がそろった。
「そうだ。過保護な母と父が嫌になって私に頼ってきたのだ。何せ、私はララ姫の元友達だからな。」
「「「元友達!」」」
また3人の声がそろった。モモが好奇心で
「その話について詳しく聞かせてください。」
といった。

シルスファンタジーの昔の話

「よかろう。ではいくぞ。」
「あれは、今日みたいに私を倒そうとするものが来た時だった。」

私はシルスファンタジー。魔王から生まれた奴だ。毎日のように私に挑戦するものが来る。1人で来る者は倒して、複数で来る奴には1人だけ逃がしてあげるといって人間たちの醜い争いを見ていた。だがある時、ララと名乗る子が来た。そのララは私と友達になりたいといった。私はOKしたが、3か月後に過保護な彼女の母が友達をやめさせてきた。だから元友達なんだ。

話を聞き終えたアクアは、
「ご主人様に問題があったのですね。荒いことをしてしまい申し訳ございませんでした。」
と謝った。そして帰っていった。モモとホムラも帰っていった。シルスファンタジーは、
「全く変な日だったな。」
といってため息をついた。

ゆずまる
なんか書きたいのと違うのができてしまった。戦いものを書きたかったのに変な結末になってしまった。最初らへんだけしか戦いものじゃない。戦いものにはまたチャレンジしよう。

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