元宝塚歌劇団雪組トップスター・望海風斗(のぞみふうと)の退団後初のコンサート公演、『SPERO』のライブ配信を視聴しました。

大阪を皮切りに、北九州、愛知、横浜とまわり、そこそこの公演回数はあるし、大阪、横浜ではミュージカルファンにはたまらないスペシャルゲストを迎え、退団直後の宝塚OGの公演としては、なかなかの規模。だいもん(望海の愛称)の人気と実力を考えれば納得です。

全体としてはざっくり4つのパートからなり、映画音楽、ジャズ、ミュージカル、J-POPで構成。退団直後の、だいもんの等身大の良さ、でも、やりたいもの、、歌いたいものは妥協なくしっかり魅せるステージであっという間の100分でした。

この日の目玉は、やはりスペシャルゲストのラミン・カリムルーとの競演。だいもんが元々大ファンのようで、浮き足立っているところもファンモード全開で面白かったです。ラミンのソロナンバーもあり、だいもんとのデュエットが2曲。どれも本当に素晴らしかった！個人的には、デュエット2曲目、『CHESS』からの「アンセム」がかなりの難曲かと思いますがそれはそれは見事でした。本当に聴き応えがありました～。

そして、好感だったのは、お遊び・内輪ウケ・宝塚時代をネタにしたようなパロディがゼロだったこと。長すぎず短すぎす、大人な構成で、純粋にだいもんのパフォーマンスが味わえました。雪組時代のコンサートは、中盤のお笑いコーナーが正直見ていられませんでした。今回は、コーラス＆ダンサーも、少数精鋭のメンバーで必要十分でした。

まぁ、とにかく歌が素晴らしいので、一切退屈することなく楽しめました。まだ、ちょっと男役歌唱と普通の(？)歌唱とのはざまで揺れ動いてるかな？と感じられる場面もなかったわけではないけど、だいもんのことなので、これからさらに進化して、歌手、ミュージカル俳優として楽しませてくれるでしょう。

所属事務所も決まり、退団後ミュージカル第一作も決まって、これからのだいもんの活躍に期待したいと思います。