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カナダ永住権をざっくり数字で見てみた

2024年3月21日カナダ移民局は留学生や外国人労働者者を含むtemporary residentの数をこれから3年間で減少させると発表しました
2023年時点で人口の6.2%を占めているtemporary residentを2027年までに人口に対して5%にしたいそうです

つまりtemporary residentを減らしますよーということ
でも3年間で人口の5%にすると言われても全然ピンとこない
今回記者会見でご丁寧に今のtemporary  residentの内訳まで発表してくれたので、現時点でのざっくりとした状況把握を数字を見ながらしてみたいと思いました

情報ソースはこちら↓

ここから書かれる内容はプロによる分析ではなく暇人素人による趣味的な分析なので鵜呑みにしないでね
(素人の競馬予想みたいな感覚で読んでもらえればと思います)
あととても長いです、、、

今回の記者会見時に2024年時点(恐らくこの記者会見をするにあたって調べた時点)でカナダのtemporary residentの人口は2.5百万人
上記のtemporary residentの内訳を当てはめるとそれぞれの人数はこんな感じになるかなと思います

現行政権はすでに2024年〜26年までの永住権発行予定数を設定しており、エクセル内にも書いていますが、24年は48万5千人、25年と26年はそれぞれ50万人を予定しています
ということは24年〜26年に永住権を取るであろう人数は148万5千人ということになります
そのうちFamily Classや難民を除くEconomy Classの永住権に割り当てられているのは24年 281,135名、25年 301,250名、26年 301,250名 Total 883,635名

これらの数字を使って、今よく言われるカナダ永住権取得の難しさについて、数字で見ていったらどうなるかなと思い、もう少し深く切り込んでいきます

上のエクセルにあるtemporary resident全員が永住権を狙う訳ではありません
多くの留学生やワーキングホリデービザ保持者は卒業後もしくはビザ期限を目処に帰国したり、別の国に行ったりします
が、帰国予定だった留学生やワーキングホリデー経験者が滞在期間中に永住権取得を考え始めるということもまたよく発生することとも言えます

そもそもカナダ人やカナダ永住権保持者と結婚するという目的で渡航しない人で永住権を狙いたい日本人はEcconomy Classでの永住権取得を想定すると思います
じゃあ誰がEconomy Classで永住権を狙うんだ?という視点で数字をもう一度見てみようかなと思います


Economy Classで永住権を申請するであろう人達をStatus別で見てみる

Economy Classで永住権を狙う可能性が低い人

temporary residentの中で一番永住権と縁遠いのは駐在等でカナダに来ているCompany  transferの人達
もちろんこの中から別の会社に転職してClosed Work Permitを取得し、永住権を狙う人もいるとは思いますが、あくまでざっくりと見るだけなので、ここでは一旦Economy Classから永住権を狙う人の人数から外します

またHumanitarian pathwayとAsylum seekerは難民枠で永住権を取ると仮定して同じくEcconomy Classからの永住権狙いの人数から外すことにします

Temporary Foreign Worker

Temporary Foreign Workerの中には期限後、自国に帰る人もいると思いますが、ここでは永住権狙いの人数としてとりあえず現時点でカナダ国内にいる人のみ(225,000名)をEcconomy Class永住権申請対象者として計上します
(24-25年の増加をあえて含めず)

Working Holiday

Working Holidayに関しては全員が永住権を目指すとは言えないですが、ワーホリ⇒セカンドワーホリやワーホリ⇒Closed Work Permitで一定数は永住権を目指す人がいることを考慮しようと思います
また日本以外の国のワーホリ利用者は割と永住権狙いの人が多い印象なので、半分の人が永住権狙いと仮定すると年55,000名
24年中にも同数永住権狙いの人が追加されると仮定して、ワーホリでは110,000名が26年末までに永住権承認を狙う人として計上してみます
ここにはセカンドワーホリやClosed Work Permitに切り替えて残る人も含まれるイメージです

現時点での合計は以下の通りです
Temporary Foreign Worker 225,000
ワーキングホリデー           110,000
合計                                    335,000

International Students

一度留学生は一度帰国すると仮定して、ここでは留学生は永住権狙いの人数から一度全員外します
卒業後、PGWPを取得する人や在学中にLMIAを得てClosed Work Permitを取得する人もいると思いますが、計算上は一旦留学生の人数は外し、下でPGWPとして計上したいと思います

Post Graduate Work Permit保持者

PGWP保持者が全員永住権を狙う訳ではないですが、かなり高い割合の人が永住権を意識してPGWP取得していると感じていること、PGWP対象外の学校に通っていた留学生でも永住権を狙う人はいるので、PGWP帰国組とPGWP外留学生のプラスマイナスを考慮してPGWPの想定人数を留学関係からの永住権狙いの人達とここでは考えたいと思います

2024年3月の記者会見で発表されたPGWP保持者数は286,000名

ここに含まれる人は2022年2月以前に2年~4年生コースに入った人、2023年2月以前に1年コースに入った人か特例でPGWPを延長できた人達と読み解けます

州の推薦プログラムにはその州の大学やカレッジを卒業し、一定の要件を満たせば職業経験なく永住権を申請できたり、Job Offerがあれば永住権を申請できることもありますし、留学前に本国で積んだ職歴を活かして卒業後1年で永住権を申請できる人もいると思うので、2023年に大学やカレッジに入った人も2026年末までに永住権を狙える人達がいると考えます

24年3月時点でPGWPは持っていないけど、24年中には取得できるであろう人達の数を読み解くのが結構難しいので、23年入学の留学生数とで相殺する形で考えてみようと思います

では2023年入学の人で今後PGWPが発行される数はどれくらいになるのでしょうか?
実はこれも読み解くのはとても難しいと思ってました
しかし2024年に発表された留学生の制限で、多くの州が公立と私立の割合や23年と比べて24年はどれぐらい公立に配分するか等いろんなヒントを発表してくれたこともあり、それらの情報を元に考えていこうと思います

24年の1月、カナダ政府は留学生の急激な増加により住居が確保できない人や教育の質が下がっている問題に対処するために24年に発行するStudent Permitの数を州の人口に合わせたものにすると発表しました
そして、その際にStudent Permit発行数が減るのはオンタリオ、ブリティッシュコロンビア、ノバスコシアで、それ以外の州は増える方向と説明されています
数を含めた公式の発表は以下です

まずはBCを見てみましょう
2023年のBCでのSP発行数は101,576、Grad+K-12を除いた数は60,864
ということはGrad+K-12は40,712です
40,712のうちPGWP対象者になるGrad Studentの数を予想しなければなりません
BCは割と親子留学も多くK-12対象者が多いと想像できます
ちなみにUBCの2023年Grad StudentのRegisiter数が発表されており、2校舎合わせると20,104名です

https://senate.ubc.ca/files/Item-7-2023-24-Report-on-Enrolment.pdf

BCには他にもGrad Studentを受け入れる学校がありますから、Grad+K-12の6.5割をGrad Student数と仮定したいと思います=26,463名
Grad Student以外のPGWP対象者は公立のPost Secondaryと一部の私立になります。
一部の私立については計算しようにないので、便宜上外します
また、BC州では2024年公立校のSP発行者数は2023年と同規模であり、公立校には53%を割り当てると言われていますので、60,864の53%=32,258名が公立校に入学すると仮定できます
全プログラムがPGWPの対象になるか不明なのと、卒業までの期間もプログラムによってバラつきがあるので、まして全員が26年末までに永住権を申請できるとは限らないので、入学者(32,258名)の6割をBCのPGWP発行数と見積もると19,355名
つまり、Grad Student+Post Secondaryだけで45,818名はBC内でPGWPを受け取り26年末までに永住権申請にチャレンジできそうな人がいると想定できます

次に留学生の増加で一番問題視されたオンタリオを見てみましょう
オンタリオの2024年に発行されるSPは2023年のSP発行数と比較して41%減になります
また、オンタリオで人気だったPPP(public-private college partnership programs)はPGWPの対象から外され動揺が走りました
これらの一連の騒動を見る限り、23年にオンタリオの学校に入学の人のうちPGWP対象になる人がかなり多いと想像しています
23年のオンタリオでのSP総発行数は291,609
この数をBCと比較するだけでオンタリオがどれだけ多くの留学生を受け入れていたか見て取れます
オンタリオのGrad+K-12を除いた数は239,753
ということはGrad+K-12は51,856です
日本人留学生で親子留学を検討する場合、割とBCを選びがちという印象がありますが、他国の留学生がどのような傾向かわからないこと等も含め、BC同様Grad+K-12の6.5割をGrad Studentと計算してみようと思います=33,706名
では、Grad+K-12を除いたSP発行者 239,753名の中でPGWP対象者はどれぐらいいると予想できるか?
オンタリオは24年に発行するSPのうち96%は公立校に分配すると発表しています

つまり24年にオンタリオが許されているSP発行数 235,000枚のうちの96%なので、223,250枚が公立校に配分されます
223,250枚の中にはGrad Student+K-12が含まれていないこと、以下のように大学は23年と同レベル、公立カレッジは発行数減という情報があるなかから想像すると23年に発行された239,753枚のSPの内PGWP対象になる割合はかなり高いと考えています

そこでザックリとではありますが、あまり高く見積もるのも恐いので、239,753名のうち60%がPGWP対象者だと仮定してみると143,852名となります
それにGrad Studentを足すと143,852名+33,706名=177,558名

BCとオンタリオだけで発行されるであろう23年入学者のPGWPは名45,818+177,558名=223,376枚です

今回BCとONでは23年に公立校に入学した留学生の6割がPGWPを使って26年末までに永住権を申請して取ると想定して人数を計上していますが、実際は6割を大きく下回ると思っています。
しかし、先程も書いた通り2020年~2021年にBachelor Degree Programに入り2024-2025年に卒業しPGWPを取得する人や22年に2年制カレッジに入学して24年3月以降にPGWPを取得する人、PGWP対象ではない学校卒のClosed Work Permit移行者も存在するので、それらの人と相殺すればそこまで的外れな数字でもないのではないかと思っての計上です。

(まぁ実際は分かりませんが、、、)

ちなみに2022年にカナダ全体で承認されたPGWPの数は130,897なので、確かにここ数年PGWP対象になる人を留学生として受け入れ過ぎたのではないか?という気持ちはあります

ざっくりとしたまとめ

一度ここでまとめてみましょう
現PGWP所持者:286,000名
23年入学BC/ON留学生でPGWPを取得するであろう人:223,376名
(↑ BC/ONで22年以前入学&24年3月以降にPGWP取得予定の人含む)
Temporary Foreign Worker:225,000名
ワーホリ:110,000名
合計:844,376名

この時点で26年までに永住権を発行する予定人数883,635名まであと39,259名分の枠しか残っていません。
この数字には以下の人達は含まれていません

・2024年と2025年に新たに入ってくるTemporary Foreign Worker
・2025年に入ってくるWorking Holidayの人
・2022~23年にBCとON以外の州の学校に入り今後PGWP取得予定の人
・2022年以前にBC/ON以外の州で学士課程に入りPGWP取得予定の人
・留学生の配偶者
・Temporary Foreign Workerの配偶者

私は21年入学組でコロナの規制がある中で「対面授業がある」ことを理由に入国を許された時代の人なので、22年になって一気に留学生が押し寄せたことは強く記憶に残っています。
またコロナ禍はオンライン授業をメインとして多くの人がカナダ国外から授業に参加しており、それらの一部の人もPGWP対象であることやオンラインという特性から教室のキャパ以上の学生を受け入れることができた為に22年入学の人でPGWP対象の人もかなりの人数いるのではという思いがあります
なので、上記では今後PGWPを取る人数として23年入学を主体に計算しましたが、24年卒のことを考えると、もしかしたら上記の人数を上回るかもなと思っていますし、ON/BC以外の州のPGWP取得予定者もいるので、残りの39,259枠は簡単に消費されてしまう可能性が濃厚でしょう

また留学生とForeign Workerの配偶者がもともとEconomy Classで永住権を取れる予定数の中に含まれていなければまだよいのですが、実際この人達はどのように計上されているか不明です
配偶者はFamily Classで計上されていればよいのですが、もし同じEconomy Class内で想定されている場合、26年までに発行する永住権の枠を大きく超えてきてしまいます

数字を見ることで浮き上がってくるもの

こうやって見てみると、なぜ24年1月に留学生数を制限し、24年3月にはLMIAの規制に乗り出したか想像することができませんか?
実際にCPACの会見でも言っていたように、「すでに多くのTemporary residentsがカナダ国内にいるんだから、LMIAを出して外から外国人を入れるんじゃなくて、国内にすでにいる外国人を活用しようね」と言いたいのではないかと私は考えています
そうしない限り、せっかくカナダ国内で学び、働き、カナダの生活基盤を今作っている人達が永住権を取るのがどんどん難しくなっていくからです
また留学生に制限を加えなければオンタリオのように際限なく留学生を増やし、住む場所の確保が難しくなることで家賃が上がる環境を助長し、アルバイトを見つける競争率が増えて、結果的に留学生が経済的に厳しくなっていくことは目に見えていたでしょう
もちろん2025年に国政選挙があるため、住居問題のScapegoatにされていた留学生に対して選挙対策で現行政府がテコ入れしたという要素は大きいと思いますが、それ以上に適切なレベルを超えた数の留学生を受け入れていたことに対して対処したという視点も持つことができます

今回の記者会見では今後雇用主にLMIA申請前に国内にいる外国人もしくは難民等を雇う努力を最大限することと言っていますが、実際はどんなプロセスになるのかはまだ不明です
ただ、CPACでも労働担当大臣が言及していたように、人材と募集が完全にマッチしない為、今いるTemporary residentだけでカナダ国内にある全ての求人を埋めることは不可能だと思います
つまり、24年以降もForeign Workerは増えると思うし、その分永住権を取る為の競争は益々厳しくなっていきますし、恐らく競争率が高い状態は26年以降も続くと思います

今年になって立て続けに留学生への制限やLMIAの規制を発表している為、現移民大臣のMiller氏に対して悪い印象を持っている人が多いと思いますが、個人的には前移民大臣のFraser氏の管理不行届きの責任が重く、Miller氏が現行の実態に対して対策をせざるを得なかったという風に私は受け止めています
もちろんこれから永住権に向けて渡航しようとしていた人からすれば急な変更は場合によっては死活問題だった人もいたかもしれません
しかし、逆にMiller氏がここで規制しなければ、今そしてこれから永住権狙いで留学する人達が卒業した時、PGWP取得者が際限なく増えて、それこそ今以上に永住権の競争は激化していたでしょうし、住む家や仕事を見つけることも困難だった可能性もあると思っています

また、2024年の永住権州推薦プログラム枠でAlbertaが23年より枠を減らされ、オンタリオが枠が増えるという事態が発生しています。

オンタリオがあんなに留学生を増やしていなければ他州の枠を奪う必要はなかったのでは?と思う人がいてもおかしくない状況です

今回はあくまで私の勝手な想定で計算していますから、このDataが正しいとは主張する気は全くありません
(というか、あくまで大きなイメージを持つ為に使った数字なので、正確なデータとは言えません)
なので、何度も言いますが、鵜呑みにされず、こういう考え方もあるんだなというレベル(素人の競馬予想ぐらいで)読み流してもらえればと思ってます

ただ、私自身は実際にすでに多くのTemporary residentsが永住権狙いでカナダに住んでいると感じていますし、今は優先職種でなければカナダ永住権を取るのは以前より難しい状況と思っています
そして、自分の周りには優先職種以外の人で永住権を申請していても承認されたという話は聞きません
とは言え、傾向には波がある、急に制度が変わるというのはよくある話なのでまた何年かすれば永住権が取得しやすい時期がくるかもしれません
これがカナダの永住権を狙うということなんだなと私は理解しています

そして、一番大事なのは人の話を鵜呑みにするのではなく、自分でいろんなことを調べて、自分なりに理解し、納得しながら挑戦すること
「この州にいけば永住権とりやすいよ」とか「もう永住権は無理なんじゃない?」とかいろんなことを言う人がいます
カナダ永住権はその人の学歴や職歴、住む州を含むいろんなステイタスで永住権のチャンスのレベルは変わってきます
なので、まずは自分で調べて、質問は政府公認の資格のあるカウンセラーか弁護士に聞き、自分の現状把握と対策を自分なりに考えることをお勧めします

長くなりましたが、私は自分の引き際も見定めつつ、ビザの期限内はカナダで挑戦していこうと思ってます

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